2008
04.27

2008年4月27日 2日目

らかす日誌

本箱を作り始めて2日目にして、危うく事故が起きかけた。

材料をカットしようと電動丸鋸を持ち上げた。持ち上げたとき、自然に人差し指がスイッチにかかった。グリップを持ったとき、いちばん触りやすいところにスイッチがあるからである。ところが、あっと思ったときには、電動丸鋸を取り落としていた。つかみ方が不十分だったらしい。

手を離れた電動丸鋸が、右膝の上に落ちた。あっという間の出来事である。指はスイッチを離れたが、回転する刃はすぐには止まらない。目をやると、ズボンが大きく切り裂かれていた。

痛みはない。だが、思う。

 「やばい!」

だって、大きな裂け目から足が覗いている。やられたか? 痛みを感じないのは、急の出来事だからか? これから大量の出血と激痛が来るのか?

裂け目を開いて肌を見た。ホッとした、うっすらと一筋の血が見えただけだった。丸鋸の刃はズボンを大きく切り裂きながら、ほんの少しだけ肌に触れただけだったらしい。

助かった!

半ズボンでもはいて作業していたら、救急車を呼ぶ騒ぎになっていたかも。くわばら、くわばら。

安全第一を徹底しよう!

作業は4割方進んだ。

今日の朝日新聞社説

【北京五輪―長野のリレーは済んだが】

気の早い人である。日本での聖火リレーが済んだら、もう頭は、北京の大気汚染や交通渋滞に移っている。そんなに簡単にチベット問題を通り過ぎていいのかね?

朝方テレビを見ていたら、こんな意見が耳についた。

チベットは階級社会だった。一部の特権階級が多数を奴隷並みに扱う社会だった。中国は解放勢力として奴隷階級を解放した。今回も同じ見地からの行動である。

さて、私はチベットには詳しくない。でも、外国の軍隊が解放軍として振る舞うのはいかがなものか?

戦後、日本を占領したアメリカ軍は解放軍だった。日本の政治の歪みをただし、民主主義をもたらした。彼らが日本に与えてくれたものは数多い。

しかし、である。アメリカ軍が、いまだに解放軍として日本に駐留し、全権をふるっていたらどうか。私たちは何を考え、どんな行動を起こすだろう? 60年安保も70年安保も、ある見方からすれば、愛国闘争だった。頭の上に重苦しく乗っかっていたアメリカの影から日本を解き放そうとの運動だった。あの時、アメリカ軍が相変わらず解放軍、占領軍として日本を支配していたら、さてどうなっていただろうか? いまだにそのままの状態だったら、あらゆる機会を捉えて、アメリカの非を世界に訴えかけようとしなかっただろうか? いまのチベットのように。

それはそれとして、中国には中国の言い分があるらしい。だったら社説でそれらを取り上げ、説得力があるのかないのか検証してはどうか。そうすれば、歴史はどちらの側にあるかがはっきりすると思うが。

にしても、である。テレビによると、たくさんの在日中国人が長野に集まり、国旗を振って示威行動をしたらしい。

国家に思いを寄せる人って、結構いるものなんだね。でも、傍観者としていわせてもらえば、あんなの、滑稽のひとことですなあ。なんであんなことに情熱を傾けられるんだろう? いまの中国って、そんなに誇りにできる国か?

で、社説に戻れば、

 「チベット人の人権を守るよう訴える人たちも、五輪の支持を叫ぶ中国人のグループも、興奮の中にも冷静さを保とうとする姿がうかがえた」

ってことがどうして分かるのかな? 何人で手分けして取材し、どんな人たちに、どんな話を聞いたらこんな文章が書けるのだろう? あ、そうか。うかがう、っていうから勝手に思っただけなのね。でも、あの騒ぎを勝手に総括されてもなあ。

うん、せっかくの文章が軽くなるよ。

 【偽装請負判決―進まぬ正社員化に、喝】

異論はない。

ただ、民間企業とはこのようなものだと理解すれば、政界、財界、マスコミ界が馬鹿の一つ覚えのように唱え続ける「民営化」も、決して望ましい姿ではないことを記憶に刻んでおいてもらいたい。民間企業も、その程度のものなのである。

文章として。

社説子は書いた。

「人気商品であるプラズマテレビの生産現場で違法労働が行われていたことに驚く」

私は、この人が何故こんなことで驚いたのかに驚いた。この人、専門家であるはずなのに、現実が全く見えてない。

なにかい? 偽装請負、ってのはあまり売れない、パッとしない商品を作っている工場、業績が上がらない会社の専売特許、とでも思っていたのかい?

悪知恵を持つ人は、大きな会社に多いのよ。だから会社は大きくなったのよ。だから、コストを切りつめて人気商品が出せたのよ。

そんなことも分からずに社説なんか書いてんの?

話を広げれば、いま派遣労働者を使ってていない大企業なんてあるのかね? 最大3年間しか雇用しない。だから常に若くて人件費が安い労働力が使える。これって、人を人とも思わないひどい雇用形態である。

雇う方にはメリットがある。なにせ、安い賃金で人を使えるのだ。だけど、派遣でしか働けない人たちはどうしたらいい? 30になっても40になっても、派遣のまま? いや、40になって、派遣で受け入れる会社があるのか? 彼らの老後はどうなる?

こんなひどいことを認める法律があり、だから合法だといってだいきg?こんなひどいことを認める法律があり、だから合法だといって大企業を始め多くの会社が派遣を使う。

日本の雇用形態は、まさに末世である。

ねえ、社説を書いているあなた、どうしたらいいと思います?

(注)
はい、社説シリーズはそろそろラストスパート。自分を自分で褒めることが許されるなら、なかなかいいこと書いてますなあ。リンクは相変わらず。