2009
07.07

2009年7月7日 タイヤ

らかす日誌

昨日、あのタイヤショップ、いや、タイヤを売っている掘っ立て小屋に出向き、タイヤを交換してきた。
新しいタイヤはミシュランのPilot Promacyという。何でもその筋では、困ったときのミシュラン頼み、というそうだ。車を設計して、その車の挙動が何とも制御できなくなった時はミシュランのタイヤにする。そうすれば何とかなる、ということだそうで、ミシュランに向けた専門家の信頼度が伺える言葉だ。
ま、今回は、専門家でない私もミシュランに頼ってしまった。

新しいタイヤは、すこぶる気持ちがいい。ランフラットタイヤはゴツゴツした感じがつきまとい、泥の段差や継ぎ目でゴットンゴットンと不快な音を出して車体を揺らすのだが、このタイヤではそれがかなり抑え込まれている。
一言で言えば、快適だ。ワンランク、ツーランク上の高級な乗り心地になった。

で、である。私は時間に関してけちである。空き時間というのが何とも心地悪い。何もせずにボーっとしている時間が耐えられない。
タイヤの交換には1時間少々の時間がかかった。そんなこともあろうかと本を持参したのだが、いや、ここには本では得られない知識がある、と思いついた。何しろ相手は、売るほどタイヤを持っている人である。タイヤにはすこぶる詳しいに違いない。空き時間を利用して、私の知識を増やしてみるか。
試してはみるものである。極上の情報が入手できた。読者の方々におすそ分けする。

「ねえ、新車に装着されているタイヤって、へたりが早いよね。 BMのディーラーの担当者に聞いたら、BMだけじゃなくって、ほかの車でも新社についているタイヤはへたりが早いっていうんだけど、本当かな?」

 「へーっ、初耳だね」

 「 BMの担当者がいうとおりだとすると、タイヤメーカーは新車用と履き替え用と2つのラインでタイヤを作り、新車用は材料を落とした劣悪品に仕上げてるってことになるんだけど」

 「いや、そんな無駄なことはしないと思うよ。いままでどこのタイヤだった?」

 「コンチネンタル」

 「ああ、コンチね。ヨーロッパの車に多いよね。うん、コンチって、へたりが早いっていうよ。だからじゃない?」

 「そういえば、タイヤショップに行っても、コンチネンタルってほとんど見ないよね。だからかな?」

 「そこまではわかんないけど、あんまり人気ないね」

BMWの武田さん。あなたの説は信憑性に疑義があります。たまたまあなたが私に回した車にコンチネンタルが装着されたことが私の不幸だったようです。

ついでに聞いた。

 「アルミホイルの汚れってなかなか落ちないんだけど、あなたみたいな専門家は何を使って綺麗にしているの?」

 「ああ、 BMもベンツも、ブレーキダストですぐに真っ黒になるよね」

 「その分、ブレーキのききはいいんだけど、汚れがねえ。俺はいま、ネットで知った台所用洗剤を使って洗ってんだけど、どうしてもシミみたいなものが残るんだよね」

 「うーん、ピッチクリーナーって使ったことある?」

 「あの、車にこびりついたコールタールを落とすヤツ?」

「そうそう、あれだとかなり綺麗になるね。こいつを吹き付けて、ナイロンたわしでこすってやる」

 「へーっ、これまでアルミホイルクリーナーは使ったことがあるけど、あまり綺麗にならなくて」

 「ああ、あれはだめだね。ただ、ピッチクリーナーを使うときは2つ注意してね。1つは手荒れ。すごくつよい薬剤みたいなんだよ」

 「分かった。ゴム手袋をしましょう」

 「もう一つは、こいつ、水洗いしてもなかなか落ちない。落ちないままにしておくと、太陽にさらされてシミを作っちゃう。せっかくホイルを綺麗にしようとしたのに、シミができちゃったらね」

 「そうか、綺麗になったら十分水洗いするのね」

やはり、専門家は頼りになる。ピッチクリーナー、試してみよう。
アルミホイルの汚れが気になっているあなた、あなたも試してみませんか?

追記:
夕刻、ちょうどお風呂に入っているときに、デジキャスで一緒だっがH氏から電話があった。湯船から出て、丸裸のままiPhoneを手にした。タイミングの悪い電話をするのが特技のようだ。
それによると、明日8日、仕事で桐生に来るとのこと。仕事の約束は午後4時だそうだ。1時間ほどで終わるとのおときっと、私に夕食をたかりたくて、そんな時間に仕事をすることにしたのに違いない。
まっ、仕方がない。ごちそうしてやるよ!
私が彼の仕事先まで来るまで迎えに行くことにした。たぶん、夕食は「泉新」のウナギである。
にしても、ホモジーニアスな感情は皆無なのに、H氏に会うのが楽しみでないことはない。人間とは、つくづく不思議な生物である。