2011
11.09

2011年11月9日 照明

らかす日誌

事務室を模様替えしたことは、10月28日の日誌でご報告した。新しくやってきたファックス・コピー機・プリンターの複合機をできるだけパソコンの近くに置くための模様替えである。
その結果、それまで部屋の真ん中に向かい合わせに置かれていたデスクが、西向きの窓辺に並んだ。いや、想定通りというか、これまでデスクが占領していた部屋の真ん中部分が空き、そこそこ広い空間が誕生した。ギター練習場として心おきなく使える。腰を痛めながらよく頑張った。おかげでこの結果が得られた。満足だ。

ところが、だ。

「なるほど」

という不具合が出た。照明である。

事務室には、天井の真ん中に蛍光灯がついている。これまでは、2つのデスクが、その蛍光灯のほぼ真下にあった。よって、夜も光の量に不足を感じることはなかった。
ところが、西向きの窓辺に並んだ机に向かって座ると、蛍光灯は頭の後ろにある。光源から離れたデスクの上は光量不足に陥った。活字が読めないほど暗いわけではないが、でも、暗い。滅多にないことだが、夜、仕事関係の書類を読まなければならない羽目に陥ったりしたら苛立ちそうである。

それでなくても、もう62年も使った目なのだ。老いてレンズの助けを借りねば役目を果たせない。できるだけやさしくしてやらないと、いつ叛乱を起こすか分かったものではない。

というわけで、デスクスタンドを使おうと思い立った。が、デスクの上は狭い。いや、かなり大きなデスクなのだが、整理整頓が苦手な私が使うものだから、本や書類、その他様々なものが占有権を主張する有様で、自由に使えるスペースが極めて狭い。
だから、下部に台がある自立型のスタンドは無理だ。

クランプでデスクの端にとめるデスクスタンドが我が家にあった。アームがつき、光源をあちこち動かせる奴である。
使う機会もないためしまい込んでいたのを引っ張り出した。デスクの端に止めようと思うのだが、うまくいかない。会社が設置したデスク、あまり出っ張りがないのだ。下からネジを締めて出っ張りを挟んで固定する仕組みなのだが、挟むに足ほどの出っ張りがない。
使えぬ。

近くの家電量販店に出かけた。

「これ、いいじゃないか」

探せばあるものである。スタンドを固定するためのクランプが下からネジで締め付けるタイプではなく、上から締め付ける方式になっている。下にあるのは金属の板だけ。事務所のデスクには、パソコン関係のコードを出すためのわずかな隙間が天板の下にある。鉄板1枚なら、この隙間に入ってしまう。

値札を見た。

3万9800円

私の辞書に、1万円を超すデスクスタンドはない。単に明かりがつくだけの器具に4万円も払う脳天気が世の中にいるのか?
あきれながら、でも、山田照明のカタログだけはしっかり持って帰った。

あきれたが、でも、デスクに照明が必要なことに変わりはない。さて、どうする?
と思いながら、カタログをめくっていた。フーム、デスクライトも格好良くなったな。LEDが使われ、ランプの部分が平べったい円形のがある。それがアームに支えられている姿は優雅だ。物欲を刺激する。このライトで仕事をすれば、うまくいかないことなんてないんじゃないか>なんだか、欲しくなった。
価格を見た。

6万2790円

私の辞書は、もう使い物にならないほど古くなったのか?

ふと思いついた。ネットなら安く買えるのでは?
探した。実質半額だった。

「これなら、俺の辞書に載せてもいい!」

そんな気になり、いちばん明るいZ-56Wという機種に狙いを定めた。定価4万3890円が、ネットなら2万2000円強だ。逆立ちして、宙返りをすれば買えないこともない。

が、見たこともないものだ。山田照明に問い合わせた。出てきた男性が、私の質問に的確に答えてくれた。

「ああ、なるほど。これ、いいですね。ほとんど決めてしまいました。ところで、ランプ部分が平べったい円形、という特殊な形をしていますが、交換ランプは普通の電気店で手に入るのですか?」

その程度のことは聞いておかねばならない。

「いえ、これはランプの交換はできません」

えっ?

「じゃあ。使い捨て? 寿命はどの程度ですか?」

 「4万時間といいますから、普通に使えば8年~10年、程度だと。ただ、寿命が来ても急に光らなくなるんではなく、明るさが7割程度になるだけ、と聞いています」

2万2000円出して使い捨て。それも私の辞書にはない。
カタログを目で追った。アーム付きの白熱灯タイプもあった。

「ということは、白熱灯タイプを買って、電球だけLEDに変えた方がいいのですかね」

「長くお使いなら、そちらのほうがいいかと。2つの機種に関しては、LEDに買えても問題ないと社内実験で出ておりますので」

その機種を見た。定価7140円である。
丁重に礼を言って、その機種をネットで探した。あった、あった。3780円

「これでいいや」

デスクに取り付けるための、あの上から締め付けるクランプは別売りである。定価2310円が1200円強。9WのLED球が2880円。トータルで、1万円で釣りが来る。
早速注文した。金曜日に届く。

ということはあれか? 使い物にならなくなったほど古くなったかと思った私の辞書だが、やっぱり正解はこの古い辞書の中にしかないということか?

金曜の夜から、私のデスク周辺が明るくなる。