2012
03.20

2012年3月20日 午前様

らかす日誌

かつては、午前様の帰宅はあたり前のことであった。

「家? そんなもん、寝に帰るだけ。それ以上のものじゃないって」

肩で風を切りながら、誰彼構わずそう言ってのけた。確かに、自宅とは眠って朝飯を食べるだけの場所であった。あの頃が懐かしい。

昨日、というより、今朝、久々に午前様の帰宅となった。何しろ昨夜、呼び出された時間が遅かった。

「やっと終わってさ、これからみんなで飲みに行くん。来ない?」

桐生市の元有力者O氏から電話が来たのは、午後9時過ぎである。彼らは昨夕、あるイベントに関わっていた。どうやら、私もそこに参加すると見込まれていたらしい。が、私には当初からまったくその気はなかった。夕刻、

「来ないん?」

と電話が来たが、

「行かん」

と答えておいた。英語で表現すれば、

 “Won’t you come?”

 “I won’t go.”

という簡単な会話である。その後私は入浴し、ビール2本の晩酌のあと、夕食を済ませた。誘いの電話はそのあとに来た。

私の参加を心待ちにしていた人からの誘いである。それをむげに断る心の強さがあったら、私は今ごろ社長になっていたはずである。

「分かった。行くわ」

と答えてしまうから、私は今の立場にいる。
ま、それはいい。別に社長になりたかったわけではない。

パジャマから着替え、外出の用意が調ったころ、O氏が車で迎えに着た。乗り込んで繁華街に向かった。桐生にも繁華街はあると前提しての表現である。
居酒屋に着くと、見知った顔ばかり、4つ5つそろっていた。みなイベントに参加しての帰りらしい。ということは、この時間まで夕食をとらなかったってか。みんな、歳も歳なんだから、決められた時間に食事をした方がいいと思うぞ。

酒を飲みながらの談笑が終わり、その店を出たのが、恐らく11時過ぎ。さて帰って寝ようかと思ったら、

「まさか、このまま帰らないですよね」

と声をかける御仁がいる。N君である。挑まれても後ろ姿を見せればもう少し健康な生活ができるはずだが、いまだにそれができない。

「もう1件行く?」

ということでスナックに行くことになり、桐生の町おこし、ボランティア団体のつまらなさ、若者のふがいなさなど、かつ飲み、かつ談じながら、ふと時計を見ると午前1時前。
という次第で、久しぶりの午前様と相成った。

隠すこと、隠さねばならないことが一つもない午前様の帰宅。つまらん。

それはそれとして、自宅に戻って就寝前の歯磨きをしていたら、胃の中からせり上がるものがあった。慌ててトイレに駆け込む。

「あれー、外では何も食べず、ビールと酒を飲んだだけなのに、何だか食べ物の変身したのまで出てくるな」

と冷静に観察しながら吐く。
ま、いいか。夕食に食べたものが逆流したのであろう。ということは、逆流したものは身につかないわけで、巧まぬダイエットでもある。ウエストが1mmぐらい細るかな?
にしても、この程度の酒で吐く? 弱くなった。最近、その実感がある。そのような年齢か。

 

で、今朝。

「昨日ゲボしたでしょう」

冷たい顔で妻女殿が指摘した。
時間が時間である。すっかり寝込んでいると思っていたのに、目ざとく、いや耳ざとく音を聞きつけたらしい。この人、亭主の落ち度を探すのがよほどお好みと見える。加えて言えば、聞こえても聞こえなかったふりをする親切心も持ち合わせていらっしゃらないらしい。
嘔吐して、不快な思いをするのは私であるのになあ。

今日は休日。3~4時間、ギターと過ごした。

数日前から、再生スピードを落として、Old Loveの早退きの部分を練習している。その結果、私はまったく間違ったリズムでこの部分を弾こうとしていたことが判明した。
で、まず30%速度を落としてこの部分だけを繰り返し練習した。何とかついて行けるようになった。今日は20%減でやってみた。最初は指がついていかなかったが、1時間ほどすると何とかなるようになった。

 「よし、マイナス10%でやる!」

心意気は良かったが、このスピードではなかなか指が動かない。等倍速で練習するには、まだまだ時間が必要である。
この曲始めて、何ヶ月たったっけ?

Eric Claptonという山は、とてつもなく高い

明日は、前橋から若い連中が3人やってくる。桐生で飲みたいのだそうだ。23日金曜日は、前橋で送別会。
今週は酒浸りである。