2012
06.27

2012年6月27日 またまた

らかす日誌

少しばかり腰が痛い。
医者が出してくれる薬は、ほとんど忘れずに飲んでいるのだが、週明けぐらいから、やや変調の兆しがある。時折、ピリッと痛みが走るのだ。ために私はいま、警戒態勢に入っている。

警戒しながら、

「なぜ?」

と考えてしまうの、私が持って生まれた性である。
で、考えた結果、原因はこれしかないと思うものにぶつかった。

草取り

だ。
梅雨に入って、我が家の庭で雑草が生い茂り始めた。昨年、徹底的に根からむしり取ったためか、1年前に比べれば少ない感じもするが、それでも、新たに舞い降りた種子が降り積む雨からたっぷり栄養が与えられたのか、所狭しと生い茂っている。

こうなると、どうしようもなく気になるのが私の性だ。俺様の生活領域に、何用あって忍び込む? お主ら、根こそぎにしてくれん!

といきりたち、雨で湿った翌日、だから、先週の土曜日、1時間ほど草むしりに精を出した。むしったのはホンの畳2畳程度の広さである。
無理は腰に悪い。そう思って、その程度で切り上げた。まだ、取りきれない雑草が一面に我が世の春を歌っている。なのに、草取りの挙げ句、ではないのか?

確証はない。ないが、ほかに思いつくことがない。せいぜい、このところ布団に入っている時間が長いことぐらいだ。10時半ごろに布団に入り、12時頃まで「新・平家物語」を読む。目覚めるのは7時頃。かつてに比べれば、睡眠時間、布団に横になっている時間、ともに長くなっている。
だが、そのような暮らしを続けても、薬を飲み続けている限り、先日までは腰に異常はなかった。

あ、ついでに書いておくと、「新・平家物語」、とうとう最終巻の16巻に入った。多大の戦功があった源義経が、兄の源頼朝から追われ、逃げ惑っている最中である。すでに静御前は

しづやしづ しづのをだまき くり返し 昔を今に なすよしもがな
(義経さんがブイブイ言わせてたあの頃に戻る魔法はないかしら?)

吉野山 峰の白雪 ふみわけて 入りにし人の 跡ぞ恋しき
(義経さんとは吉野山で別れた。義経さんはあんたに追われて、新雪を踏み分けて女人禁制の領域に逃げて
いったのよ。あれきり逢えないじゃない。もっといっぱい抱いて欲しいのに、どうしてくれんのよ!)

と、宿敵頼朝の前で歌いながら舞った。
もう少しで終わりである。

話を元に戻そう。

俺、草取りしちゃダメか?

 

消費税引き上げ法案が衆議院を通った。とりあえず、ドジョウの虚仮の一念が実った形である。
が、民主党は57人の造反者を出し、政党の体をなさなくなった。

恒常的なにやけ顔の前原政調会長は

「(造反した党員は)どれだけ日本の事を考えて行動しているのか。私から見れば、次の選挙のことを考えて行動しているとしか思えない」

とおっしゃった。
何をおっしゃる、はげ予備軍の政調会長殿(彼の最近の最大の悩みは、髪が薄くなりつつあることで、髪型に細心の注意を払っている、とどこかの週刊誌で読んだ)。政治家が次の選挙を考えなくてどうする? 有権者に選ばれてこその政治家である。言ってみれば、有権者は、政治家が次の選挙を気にする限りでしか有権者であり得ない。それが民主主義の原点ではないか?
有権者を気にせず、言い換えれば、何をやっても次の選挙で落ちることはないと慢心している政治家は、有権者にとっては独裁者である。

民意に引きずられる政治をポピュリズムという。
民意を無視した政治を独裁という。
民主主義は、その微妙なバランスの上でしか成立しないことを、プロの政治家であるあんたは意識しないのか?

で、造反した小沢さんたちである。どうするのだろう? やっぱり、新党を立ち上げるか?

いまの小選挙区制度は、2大政党を大前提とする。一つの選挙区で1人しか当選しないのだから、大きな政党から立候補しない限り当選する可能性は皆無に近い。だから、「政権交代が起きやすい」選挙制度なのである。比例代表制をくっつけてみたところで、その本質に変わりはない。

だから、いま、小選挙区で当選しようと思えば、民主党にいるか、自民党に所属するか、しか選択肢はない。小さな、少人数の政党では、当選がおぼつかないのである。

そのような選挙制度のもとで政権与党から飛び出すというのは、よほどの覚悟がなければ出来ないことだ。まずは、離党覚悟で反対票を投じた民主党の皆さんに、敬意を表したい。
という意味からも、はげ予備軍政調会長の話は、世の中受けを狙った戯言(ざれごと)に過ぎないことは、賢明な読者の方々はとっくにお見通しだと思う。

で、である。このまま行けば、近いうちに総選挙だ。
どこに投票する?

宇宙人、イラ菅、ドジョウが率いた民主党にあきれ果てても、じゃあ、自民党に入れるか? 自民党は元々、消費税率引き上げを党是としている政党だぜ!

では、消費税率引き上げに反対する小沢新党、その他諸々の少数政党に投票する? ほとんどが死に票になってしまうぜ!

かくして、小選挙区制度とは、何とも使い勝手が悪い選挙制度であることが露呈した。政治制度改革論議が華やかだったあの頃、小選挙区制度導入に反対する者は非国民と言わんばかりの論陣を張り続けたメディアの方々は、いま何を思っていらっしゃるのだろう?
あの田原総一朗は、多少なりとも反省しているのか?

まったく、メディアとはいい加減な人間の集まりである。