2013
04.04

2013年4月4日 タンク式高圧洗浄機

らかす日誌

というヤツを買ってきた。
とりあえずネットで調べた最安値は1万円。それを8800円で売るというチラシがあった。

「これは買わねば」

と、最初に店に駆けつけたのは昨日のことである。
店内を歩き回り、やっと見つけたタンク式高圧洗浄機には、しかし、1万4800円、の値札がついていた。係員を呼んだ。

「チラシと違うじゃない。値札を付け替え忘れたの?」

やってきた係員はポケットからチラシを取り出し、該当商品を探した。

「あーっ、これはいかんわ」

そうであろう。チラシで8800円とうたった商品を、それより6000円も高く売っては商人道徳に反する。重々反省するがよい。

「ほら、ここ」

と彼女はチラシを差し出した。わかっておるのだ、そんなものは見なくとも。チラシで確認して買いに来たのだ。さっさと謝罪をせぬか!

「ほら、この値段は、明日の値段なんですわ。明日1日限りの特売」

ん? 日を特定しての特売? 差し出されたチラシに目をやると、確かに、4月4日の特売商品として、私が求めるタンク式高圧洗浄機は掲載されていた。

「明日来る」

そう言い置いて、きびすを返した。今日、これは昨日の話だから、正確に言うと4月3日、どうしても必要な物ではない。その日、どうしても必要なら、車で10分ほどいった店で9800円で売っていることも確認済みだ。それと比べて1000円差、この日の価格に比べて6000円差なら、1日待つのが合理的である。

「だから、『売約済み』って書いといて」

しかし、である。たった1日の差で6000円。何か不思議じゃない? たった1日違いで、8800円だと思い込んできた客がいるのだから、その場で6000円引いたらどうなのかね? そうすれば私も二度手間になることはなかった。店としての売上げは、昨日売ろうと今日売ろうと、変わらないはずである。

商売とは、不思議なものである。

で、今日再び行って買ってきた。まだ使ってない。
そもそも、高圧洗浄機なるものは、すでに所有している。高い水圧で、車にこびりついた汚れを吹き飛ばし、洗い流し、あとは水気を拭き取るだけでO.K.というのは、 洗車が大変に楽である。水が手を切るように冷たくなる冬場は必需品と言っていい。
だからすでに所有しているのだが、一つだけ泣き所がある。すでに所有している高圧洗浄機は、水道につながねば作動しないのである。それなのに、桐生で住む住宅は、駐車場と水道の蛇口が遥かに離れている。当初は、15mほどのホースをつないで使っていたのだが、途中でホースがねじれて水が出なくなる事故もあるし、第一、15mのホースは後始末が大変だ。それで、いつの間にか使わなくなってしまった。

だが、タンク式なら、水道のじゃ口が何処にあろうと関係ない。電源コードさえ延ばせば、洗車ができる。タンク式高圧洗浄機を購入した理由である。

これで、泥はねにまみれた我が愛車を、土曜日にピッカピカにしてやろう、と思っていたら、週末は天気が大荒れになるらしい。
タンク式高圧洗浄機の出番は少し先になる。まだ、というわけで、まだ箱に入ったまま、玄関に放り出されている。

 

実は一昨日から、中学数学の復習を始めた。使っているのは、

「大人のための やりなおし中学数学 一日一題、書き込み式」(光文社新書)

である。
すでに65ページまで進んだ。たかが中学レベル、となめていたが、でも、やり始めると、小学レベルの問題でも、知識が不確かになっていることに驚く。
あれ、どうだっけ? と思ったのは、少数同士の割り算だ。割り切れる場合はいいとして、割り切れない場合、余りの小数点は何処に来るんだっけ?

いまの私は復讐したから知っているが、あなた、確信を持って計算できる自信あります?

復讐を始めたのは、四日市にいる長女の長男、啓樹からの電話がきっかけだった。

「ボス、全部できたよ」

そんな電話が来たのは、週明けだった。
全部できた。対象は、私が送ったドリルだ。「Z会小学生わくわくワーク 2012・2013年度用 2年生総復習編」。今度3年生になる啓樹の学力はどの程度だろう? そう思って書店で購入、郵送した。Z会は、進学指導の老舗。私は大学受験で、通信添削でお世話になった。

Z会はレベルが高い。それが全部できた?

ボスとしては喜ぶべき事態である。啓樹は、きちんと勉強について行っている。
同時に、

「こりゃあ、ウカウカしておれん」

と焦燥に駆られた。
これから啓樹がすくすく伸びれば、親が教えられない難問に取り組むこともあろう。恐らく、その際に頼りにされるのは私である。啓樹だけでなく、そのすぐ後ろから、瑛汰が追いかける。璃子や嵩悟が勉強を始める日もそれほど遠くはない。
我が一族の束ね役であるボスは、啓樹の、瑛汰の、璃子の、嵩悟の、勉強相談に乗り、わかりやすく解説する責任があるのである。

まあ、計算問題なら何とかなろう。
だが、昔から苦手だった図形問題はどうか?
これが中学数学の復習を始めた理由である。

ん? 高校数学をどうするかって?

そんなもん、私が教える中学までの数学をきちんと身につければ、自力でやれるはずである。現に、私はそうしてきたのだから。
いや、実は、いまから高校数学に取り組む自信がないだけでもあるが。
ねえ、微分、積分、集合、確率、3次元・4次元の図形……。
もう、できるわけないよな!

なんだか、行きがかり上、中学数学が終わったら、高校数学に進みそうな気もするが……。