2013
07.11

2013年7月11日 暑中見舞い

らかす日誌

暑いですな。
あちこちで39℃を越す日が続く。
今日、桐生の最高気温は36.6℃。普通、観測点には芝生が貼ってあったりしていい環境にある。ということは、アスファルトに囲まれた市街地では、もっと高くなったということだ。
夕方4時頃、愛車にある外気温計は38℃をさした。

ふーっ、暑い!

日誌がしばらく途切れた。途切れたにもかかわらず、毎日400人前後の方がアクセスして下さった。ありがとうございます。

日誌が途切れたのも、一部は暑さのためである。

7月に入って、この時期毎年恒例の、外での仕事が続いた。外で、とはいっても、空調がきいた部屋にいる時間もあるのだが、その部屋を飛び出して外気温に身をさらさねばならぬ機会もたびたび来る。
早朝から、タオル2枚と、脱水症状を避けるための水、お茶のペットボトルと、このために5000円近くも出して買ったハットとをひっさげて車で現場に向かう。暑さ対策には万全を期さねばならぬ。

夕方4時頃には終わる仕事なのだが、自宅に戻って空調の効いた部屋で体の火照りを取り、風呂に入って晩酌、夕食を済ませても何となく体がだるい。何か創造的なことをしようという気力が起きない。映画を見る気も起きず、何となくダラダラして早めに布団に入る。
とはいいながら、自宅に戻って空調で汗が引くと、中学数学の問題集だけはやる気になる。というか、難問に取り組んで頭を働かせたくなる。
昼間の仕事は体しか使っていないからか?

昨夏までは、そんなことはなかった。数学に取り組む一事を除けば、私も人並みに、順調に齢を重ねているということか。

その仕事も、昨日で終わった。当面、やらねばならない仕事は多くない。であれば、暑さが終わるまで長めの夏休みとしよう。もちろん会社には、仕事をしてますよ、という体裁を取り繕いながらのことである。
1人オフィスならではの特権である。

と開き直ったら気力が戻った。いまパソコンに向かって日誌を書き連ねているのはそのためである。

しかし、だ。
私が気力をなくしている間に、とうとう参議院選挙が始まってしまった。
こんなつまらない、選びようがない選挙なんて無視したらよかろうに、マスメディアはそうした良識を持ち合わせていないらしい。相変わらず、選挙がどうのこうの、この政党がこういって、あの候補はああいって、そもそも争点はこれで、など、手を変え品を変え、選挙報道に邁進していらっしゃる。争点なんてありようがないのに。
ご苦労様なことである。
盛り上がりようのない選挙を盛り上げようとする努力。政治制度の現在を問うことなく、目先の選挙だけしか見ない報道。無駄の典型である。

と悪態をつく私も、テレビでニュースを見るから、ついつい選挙報道を目と耳にしてしまう。もっといけないことに、マイクを握った政治家連中が語っていることに耳と目を傾けてしまう。

政治家とは嘘をつく生きものである、とは語り尽くされたことだ。
だが、どうやら政治家とはそれだけの生きものではない。テレビの画面を通じて政治家の言葉を聞きながら、いくつかの特質に気がついた。

ギリシャの哲学者ソクラテスは「無知の知」を説いた。人の知識は完全ではない。自分が無知であることを知らぬ人間に成長はなく、そのような人間はつまらぬ人間である、という意味であろう。無知な私が解説するとしたら、この程度のことしかできない。

選挙に立候補していらっしゃる皆さんは、ソクラテスの弟子ではない。自分が知らないことを知らない哀れむべき人たちである。

テレビで見た程度だから、誰がどんな街頭演説をしていたかは記憶にない。だが、

「あ、自分で分かってないことを、何でこんなに自信たっぷりに語れるのだろう?」

という違和感だけは残っている。憲法問題、景気対策、TPP、格差問題……。どれを取っても、

「あんた、問題の隅々まで考え尽くしたのか?」

と突っ込みたくなる演説ばかりである。

中でも哀れを誘うのは、民主党の連中だ。例えば党首の海江田万里。仙台でこういったそうだ。

「民主党のマニフェストのテーマは暮らしを守る力になること。(好)景気が長続きをして一人でも多くの人が実感できるものにしないといけない。それは安倍(晋三)政権ではできない」

あのさ、あんたたちは政権を持ってたのよね。その間、株価は下がるし、円は高くなって国内景気はガタガタになったのよ。あんたたちはそれに対してなすすべを持ち合わせていなかった。国民は誰も、景気がよくなったと実感しなかった。景気は悪くなる一方ジャン、と思った。それでも、自民党支配を打ち破った政党だから我慢した。我慢ならなくなったときに衆院選があった。あんたたちは地に落ちた。
アベノミクスが始まって、一部にでも景気の持ち直しを感じる人が出てきたのなら、それは素直に認めるべきじゃない? 自分たちができなかったことをアベノミクスはやっているって。
あんたらに、国民の暮らしを守ることなんかできなかったったって、みんなが思ったから、あんたたちを見限った。それすら分からないのかなあ。自民党圧勝の下地を作ったのは民主党なんだぜ。
あんた、ソクラテス、読んだことないのか?

そういえば、あんた、桐生に来たとき、俺にからかわれてオタオタしてたもんなあ。あのおたおたぶりで、いまは民主党の親分。人材がいないんだねえ。

とにかく、今回の参院選は、自民党しかいない選挙である。我々有権者は、自民党に投票するか、投票所に行かないかの選択肢しかない。

メデイアは、つまらぬ候補者たちの馬鹿話を垂れ流すより、この構造的な問題を掘り下げるべきではないか?
いま問われているのは、景気問題でも、憲法問題でも、原発問題でも、被災地復興問題でもなく、民主主義という政治システムの現在ではないのか?

それがわからんかなあ……。

あ、気力が戻ったので、できるだけ日誌は書きます。ということで、この間のサボタージュはお許し願いたい。

よ・ろ・し・く。