2014
05.22

2014年5月22日 不条理

らかす日誌

世の中には訳の分からないことが多すぎる。いいかえれば、わけのわからないことが多発するのが世の中である。

何故か、あれほど絶不調であったiMacが元気になった。

前回の日誌をかいたころは青息吐息であったはずのiMacが、いまは何故か、一時の不具合が嘘だったかのように健気に働いている。ちなみに、あの時急上昇していたCPUの温度は、現在35℃。GPUも47℃である。ともに、全くの正常値だ。氷枕どころか、水で濡らしたタオルで熱を取ってやる必要すらない。いまiMacに触ると、ほのかに暖かい程度である。

何が起きたんだ?

と自問しても、何も思いつくものがない。
ちょうど2日前、

「買い換えざるを得ないか。そうすると、ソフトの買い換えも必要になるし、総額15万円で済むかいな?」

と懐勘定をしながら電源を落とした。
私がやったことは、その程度である。

昨朝、再び電源を入れ、

「まだ壊れてないな」

と胸をなで下ろしつつ、本当に壊れていないかどうかのテストのつもりで、前日までどうしても読み込めなかったCDのリッピング作業を始めてみた。これでCPU、GPUの温度が急上昇するようなら、暇を見つけて新しいiMacを買い求めに行く覚悟を固めていた。
念のため、ディスプレーの輝度を下げた。少しでもGPUの負荷を下げようと考えてのことである。

で、ドライブに入れっぱなしだったCDのリッピングを始めた。前日までは、これを始めると、とたんにCPU、GPUの温度が急上昇し、処理速度ががた落ちた。つまり、通常は3倍速、5倍速で進むリッピング作業が、0.3倍速、0.1倍速、場合によっては0.0倍速までになり、1曲を読み込む残り時間 が5時間27分52秒、などと表示されていた。

それなのに、だ。昨朝はスイスイと読み込んで行くではないか、傷がついたCDの読み込みでは流石に速度が落ちて0.1倍速になることもあったが、それでも作業は進んだ。
そして、より重要なことは、それほど速度が落ちても、CPU、GPUの温度は正常値の範囲内だった。つまり、処理速度が落ちたのはあくまでCDの傷のためで、CPU、GPUの温度上昇が原因ではなかったのである。

かくして、残っていた7、8枚の読み込みが何の問題もなく終わった。その間、CPU、GPUの温度は正常値を保っていた。

狐につままれた、とはこのようなときの心理を表す。
だって、私は何もしていない。それどころか、パソコンに詳しそうな知り合いに盛んにヘルプメールを送り、

「でも、返事が来ても、iMacを買い換えるまで見られなかったらどうするのだ?」

と心配していたのである。

健康になったらしいiMacに、私は新たな課題を与えてみた。リッピングして内蔵のHDに蓄えた音源を、外付けのHDにコピー、バックアップを取ったのだ。
最初は恐る恐る、1ギガ、3ギガ程度のコピーから始めた。やってみると、何ということもなく作業は終わる。であれば、と、残り全部をコピーする指令を出して私は家を出た。数時間後に戻ると、コピーはすべて終わり、しかもCPU、GPUの温度は正常値であった。

どう考えても、これは不条理である。もう買い換えるしかないかと見切りかかったiMacが突然、何故に健康体になるのか?

そういえば、Macには神話があった。ユーザーの心理を読み取るという神話である。
わがiMacは、

「いかん。こんな醜態をさらしていたら、私は捨てられる、解体され、バラバラになって売り飛ばされる!」

と危機感を持ったのだろうか?
すべてが理屈通りに進むはずの電子機器の世界でも、時折このような不条理が起きるらしい。

しかしな、iMac、俺はお前を100%信用はできなくなった。次に狂いだしたら、もう買い換えるからな!

こういっておけば、我がiMacは、もう少し頑張ってくれるのではないか?


ネットワークオーディオ、徐々に真犯人が見えてきた。
前回に日誌に書いた不具合の原因はどこか。それを探るために昨日、実験をした。やっぱり無線LANらしい。

当初、無線LANと同等に疑ったのは、NASである。BUFFALO製のこのNAS、ネットで見るとすこぶる評判が悪い。中に入れたファイルの数が一定限度を超すと、HDにどれだけゆとりがあろうと動作が不安定になるらしい。高い金を取りながら、困った製品である。だから、今回の混乱の原因は、NASに格納した音楽データの数(容量ではない)が多すぎたのではないか、と考えた。それなりに順調に稼働していたところに、新たに40ギガ弱の音楽データを入れたからである。

であれば、どちらが真犯人であるかを探るしかない。

「NASが障害の原因なら、プレーヤーをNASから解放してやれば正常に動くはずだ」

このような思考法を科学的という。 
私は、NASとプレーヤーとの接続を切った。こうすれば、プレーヤーはNASの影響を受けない。そうして、プレーヤーのUSBポートに音楽データの入ったUSBメモリーを挿した。これでスムーズに音楽が聴けるか?
その結果、それでもプレーヤーが正常に作動しなかった。リモコンではちゃんと動くのに、iPadに入れた操作アプリは相変わらずプレーヤーを認識しない。

では、と、プレーヤーをリモコンで操作してインターネットラジオを聞こうとした。ところが、ラジオ局がなかなか出てこない。局を探し当てるのに大変に時間がかかる。プレーヤーからインターネットへのアクセスがうまくいっていないということだ。
一方で、プレーヤーの操作アプリが入ったiPadは、ちゃんとインターネットにアクセスできる。

無線LANの親機と交信するiPadは、スムーズにインターネットの世界につながる。ところが、無線LANの子機を介して親機につながってインターネットに出ていくネットワークプレーヤーは、なかなかインターネットに接続できない。ということは、疑うべきは、無線LANの親機ー子機間の通信障害である。iPadだって、無線LANの親機を介して子機ーネットワークプレーヤーとつながるのだから、親機ー子機間のコミュニケーションが途絶えていれば、プレーヤーを認識できないのも肯けるのだ。

ということで、当面の買い物計画を立てた。
まずは、無線LAN機器。BUFFALOは信用ならぬ。加えて、電話での問い合わせがなかなかつながらない。このような会社の製品は避けるべきである。
と思いつつネットで探すと、NECのAterm1800の評判がいい。親機・子機のセットで2万5000円強と安くはないが、必要とあらば買うしかない。

そして、同じBUFFALOのNASも用済みとする。代わりに採用するのは、NASのベンツといわれるQNAPの予定である。これも安くはない。HDの容量は安全を考えて3テラにしようと思うので、必要経費は4万円強。

次々と、ダラダラと金が流れ出していく。
しかし、なのだ。
皆さん、ネットワークオーディオの音を一度聴いてご覧なさい。もう元には戻れないから。
その素晴らしい音を、ストレスなく聞くための必要経費と考えれば、これは出さざるを得ない金なのである。

とにかく我が家では、ネットワークオーディオにしたあと、音楽を再生する時間が飛躍的に増えた。どんな曲を再生しても、聞いていて気持ちがいいからである。
今朝は、モーツアルトのピアノコンチェルト20番、21番を聞いた。確か、ピアニストは、ポリーニである。これは25年ほど前、クリスキットを使い始めてあまりの音の美しさに陶然とし、

「これでバイオリンを聞いたらさぞかし快感であろう」

と考えて買い求め、惚れ込んだ楽曲である。
それを再び、さらに美しい音で楽しむ。これを人生の楽しみといわずしてなんといおうか。


そういえば本日、天皇・皇后が桐生を通り過ぎた。足尾からわたらせ渓谷鉄道に乗って山の新緑を楽しみ、JR桐生駅からお召し列車で帰っちゃったとか。
私にとってはどうでもいい話だが、桐生にとってはビッグイベントだったはずだから(車でJR桐生駅を通りかかったら、腕章を巻いたオッちゃんたちが沢山いて「あいつら、何だ?」と、私は思った)、一筆書き加えた。

私のiMacが元気らしいので(現在、CPUは36℃、GPUは49℃で、全くの正常値)、明日からもできるだけ日誌を書くことをお約束する。