2014
06.24

2014年6月24日 NASって

らかす日誌

ブラックボックスに似る。
中身がどうなっているか全く分からないから、こちらがやったこと、その結果として出てきたことだけを頼りに、何故にそのような事が起きたのかは想像するしかない。想像するしかないから、想像の結果

「こうに違いない」

と思ったことが正解なのか、誤答なのか、が分からない。
と苦々しく思うの私だけではないらしく、

「この世界、結果オーライなんですよ」

という友も多い。

結果オーライ、とまでは行かないが、今日、我がネットワークオーディオが復旧した。その復旧の仕方がまた、????????、なのだが、それはこれから書くものを読んでいただければ頷いていただけると思う。


さて昨日、私は昨日、QNAP日本代理店の相談窓口の男性のいわれるがまま、NASのコンフィギュレーションなる作業を行った。その結果をlogとして書き出し、この男性の元にメールに添付して送った。それは、昨日書いたとおりである。

今朝、再びネットワークプレーヤーの電源を入れ、テスとしてみた。結果は昨日と全く同じであった。つまり、音楽の再生ができない。コンフィギュレーションでは、症状は治らないらしい。

では、とネットワークプレーヤーの主電源を落とした。1時間ほどして再び電源を投入、iPadのコントローラーから操作してみた。

最初の不思議なことが起きたのはその操作の結果である。
コントローラーがNASに入っている音源を表示した。見て唖然とした。たった3枚のアルバムしかないではないか。おいおい、何処まで狂えば気が済むのだ?
困惑した私は、コントローラーをあれこれ触ってみた。といっても、やれることはそれほど多くない。自宅でネットワークオーディオを楽しんでいらっしゃる方ならおわかりいただけると思う。

そうやって触っていたら、今度はコントローラーが動かなくなった。
そんなことで動じる私ではない。この不具合は何度も体験済みなのだ。まず、iPadにあるコントロールアプリを削除する。次に、コントロールアプリを再インストールする。これで完了である。

で、新しくインストールした操作アプリで操作してみた。2度目の驚きが待っていた。
今度は、ずらりとアルバムが並んだ。でも、どこかおかしい。何処が……。
ないのである。NASにコピーしたはずの、I君からもらったアルバムが何処にも見あたらないのである。そこにあるのは、I君からもらったアルバムをコピーする前の音源だけであった。つまり、I君からもらった音源は、一切表示されなかったのである。

変である。だって、昨日はあったじゃん。それが、何故なくなるわけ?
では、とパソコンからNASにアクセスした。すると、やっぱりあるのだ、I君からもらった音源が。NASのなかにちゃんとあるのである。それが、操作アプリからは何故見えない? いや、操作アプリだけでなく、リモコンでネットワークプレーヤーを操作しても、I君からもらった音源は出てこない。何故だ?

しかし、せっかく操作サプリから見えたのである。さて、この見えている楽曲は再生できるのか?
Billy Joelの「The Stranger」を再生してみた。何と、今度は立派に再生するではないか! しかも、音質は私が聞き惚れたネットワークオーディオの音質である。
これが3度目の驚きである。
短時間のうちに3度も驚きに出会う。我が人生は何と豊かなのであろう。

でも、何故こんなことが起きるのか? それが全く分からない。私がこのシステムをブラックボックスと呼ぶ由縁である。

半分はホッとした。しかし、あとの半分は

「何が起きてるの?」

という困惑である。加えて、これでは新しい音楽を聴くことができないではない。さて、どうしたら良かろう?

そこで、ふと思いついた。
やっぱり、I君が寄越した音楽データに、何か致命的なウイルスでも紛れ込んでいたのではないか? それが一連の不具合の原因ではないか? チェックするには……。そうだ、パソコン用の、flac音源再生ソフトをインストールすればよい。

というわけで、Audirvanaというフリーソフトをネットからダウンロードし、インストールした。そして、I君からもらった曲を再生すると……、

何と、スムーズに演奏が始まり、iMacのスピーカーから綺麗な音楽が流れ出すではないか。ちんけなスピーカーだから音質のほどはそこそこでしかない。しかし、いかにも素性の良い音楽が聞こえてきたのである。
つまり、I君がくれた音源には、何の問題もないということである。

さて、であれば、我がブラックボックスは何故に解釈不可能な現象を示すのか?

日本代理店の技術サポートは、この問題を解決できるだろうか?
解決してもらわねば、私は永遠の煩悶に囚われてしまうのだが……。


以上の経緯は、I君にメールで送った。
ついでに、ひとつだけおねだりをした。

「パソコン用のDAコンバータを作ってくれない?」

彼は先日わが家を訪れたとき、自作のDAコンバータを持参し、

「大道さん、これ、僕が作ったんだけど、使いませんか?」

と差し出した。しかし、私はパソコンにため込んだ音楽を高音質で再生するというPCオーディオにまで踏み出す用意はなかった。ネットオーディオで十分に満足していたからである。故に逡巡していると

「だったら俺がもらうわ」

とてを出したのは、麻布学園出身のH氏である。使う予定のない私は、

「ああ、じゃあそうして」

と引き下がった。持って帰った彼が、そのDAコンバータを使っているかどうかは知らない。が、我が手元にないことだけは確かである。

ところが、いま私は、iMacにプレーヤーソフトをインストールした。であれば、PCオーディオに踏み出して何が悪い? 私の事務室にはNASと同じ音源を記憶するiMacがあり、事務室で音楽を聴くためのクリスキットもある。あとは、この間にDAコンバータを挟んで接続しさえすればいいのである。

もちろん、制作費は私が負担すると申し添えた。I君は作ってくれるだろうか?

それにも増して、私のネットワークオーディオは正常に動き始める日が来るのだろうか?

世の中、苦労の種はなかなか尽きないなあ、と嘆息する本日であった。

楽は苦の種、苦は楽の種

であってくれればいいのだが。