11.04
2014年11月4日 ガソリン
私は、この手の情報に弱い。
愛読を続ける車雑誌「マガジンX」12月号に、ガソリンの話が出ていた。Shellの新しいハイオクガソリン、V-Powerがテーマである。
その記事によると、このガソリン、エンジンを綺麗にしてくれるとあった。通常のガソリンを使い続けると、吸気バルブに燃え残りのカス=カーボンが付着する。このガソリンには特殊な添加剤が入っていて、このカーボンを取り除いてくれるそうなのだ。この技術は、ためにフェラーリがF1でShellの燃料を使っているという。
なぜそのような不思議なことが起きるのか? わずか1ページの記事のためか、何度読んでも、どういう成分がどのように働いてエンジンシリンダー内のカーボンを、どのように取り除くのか、の解説は全くない。あるのは、
「使ってみました」
という体験記だけである。
考えてみれば、「マガジンX」とは不思議な雑誌である。私が愛読する、愛読するためにこの雑誌を購入し続けている「ざ・総括」では、歯に衣着せずに新車をぶった切る。
ちなみに、ベンツの新型Cクラスは、5点満点の3点。フォルクスワーゲンのゴルフは、
「6点をやりたい」
そのワゴンタイプ=ヴァリアントは
「ゴルフに6点をやりたいと書いたばっかりでいやなのだが」
5点以外の点数はつけようがないとあった。
その切れ味に惹きつけられて購読を続けいているのだが、雑誌の主体は新車のスクープ写真である。私、これには全く関心がない。
加えて、私の愛する「ざ・総括」と矛盾する記事が平気で載る。言論の自由といえば立派だが、編集方針がはっきりしないというマイナス評価をすることだって可能だ。
そして、私の目を奪ったShellの記事は、何の科学的根拠も示さずに
「これはいい!」
といっているわけで、限りなく記事広告に近い。雑誌の何処を見てもShellの広告は出ていないが、裏でShellから金をもらってるのか? と疑えないわけでもない。
それなのに、である。
一読した瞬間から、V-Powerが頭から離れなくなった。我が愛車が、すでに9万㎞近くを走った中古車になったためだろう。
いずれにしても、ハイオクガソリンの一種である。使って見たところで、害はない。であれば、一度使ってみるべきではないか?
先週末から、Shellのガソリンスタンドを探した。ところが、市内をどう走り回っても、Shellの貝印の看板がない。えーっ、Shellは桐生にないの?
「桐生 Shell スタンド」
で検索した。川内町にあった。時々通る道である。覚えがあった。
「ん、あそこ、ガソリンあったか?」
かつてはあったような記憶がある。ところが最近改装した。改装後は石油だけのスタンドになったのではなかったか?
もうひとつあった。国道50号線の太田寄りである。
行ってみた。どれほど走っても、貝印が見えない。太田市に入っても貝印はない。
Uターンした。やっぱり貝印は目に入らない。
「倒産したか?」
先週は諦めて、これまでと同じENEOSで給油した。
横浜から相模原を回って戻ってきたばかりである。車のガソリンはほぼ4分の1に減っている。そこで今日、伊勢崎市まで車を走らせた。そこにはShellのガソリンスタンドがあるはずだからだ。
車で約20分。あった。給油をした。いまや憧れに昇格していた「V-Power」は、1リットルで164円。普通のハイオクと同じである。
「雑誌にエンジンが綺麗なるハイオク、って書いてあったんで、Shellのスタンドを探してたんだけど、この近くにはないねえ」
「ああ、ありがとうございます。はい、めっきり少なくなりました。ところで、横浜ナンバーですけど、お仕事の途中で?」
「いや、今は桐生に住んでいて、Shellのガソリンスタンドを探してたんだよ」
「ありがとうございます。桐生からですか。であれば、、もっとお近くに、うちの系列スタンドがございます。次回からはそちらの方が便利かと」
感じのいいガソリンスタンドであった。なにより、サービスマンにプロ意識が見て取れる。
比較するのもどうかと思うが、これまで通い続けた日石のスタンドは、語るに落ちるサービスマン、ウーマンの集まりだった。
このスタンド、朝早く通りかかると、彼らが一列に並び、何やら大声で叫んでいる。恐らく、ブックオフの真似をして、大声で
「いらっしゃいませ!」
と、客の顔を見ずに叫ぶのがサービスであると誤解している経営者がいるのであろう。人格無視も甚だしい。黙って従う連中も連中である。まったく、21世紀とは思えない光景だ。
で、給油に立ち寄ると、その懸念が的中したことが分かる。
「いらっしゃいませ!」
の怒号から始まって、
「ありがとうございます! ハイオク満タンの注文をいただきました!!」
ま、私は齢を重ねるに従ってやや耳の聞こえが悪くなったとの自覚症状はある。しかし、である。これほどの大声で言ってもらわねば聞こえないほど劣化はしていない。
それに、そもそも、だ。そんなこと、大声で叫ぶことか?!
このガソリンスタンド、しょっちゅう従業員が変わる。人の安定がないスタンドなのだ。
「いずれは代えたいなあ」
と思っていた私には、渡りに船の記事であったわけだ。
Shellのスタンドで満タンにして走り始めた。何だかエンジン音が小さくなり、アクセルに応じてエンジンがこれまでよりスムーズに回り、加速もいい感じがする。
給油したばかりでこの効果! という気はない。探し求めてやっとたどり着いた満足感がもたらす心理効果であろうと自覚している。
が、だ。「マガジンX」の記事によると、このガソリンを1ヶ月使い続け、約2000㎞走った結果、ほんの少しばかり燃費がよくなったとあった。
私の場合はどうか?
これにも、昨日のコラーゲン効果に引き続き、ご注目いただきたい。
私の月刊走行距離は、おおむね1000㎞。今月はもう一度横浜に行くから、1200~1300㎞程度であろうか。いずれにしても、年末までには効果のほどがご報告できるはずである。
ま、私が忘れなければという前提はつくが。
そうそう、昨日の今日だが、比べれば、腰の具合は今日の方がよい。布団が変わったためか、それともコラーゲン効果が出始めたか?
明日に希望が持てる展開である。