2015
06.08

2015年6月8日 ナビ

らかす日誌

の調子がやっぱり悪い。
湿式のレンズクリーナーに指定の洗浄液をつけてレンズを掃除するという最後の手段を試みたが、洗浄の直後は正常に稼働し、数日はまともに働いているが、4日目、5日目になると、再びモニターが青一色にになる。地図情報を記録したDVDを読み込めないでいる。

「という不具合が出ているんだけど、どうしたらいいですか?」

今日、メーカーであるパイオニアに問い合わせた。返答は、ナビの本体を車から取り外し、メーカーに送って修理をしろ、の一点張りだ。

「取り外し方を教えてもらえればそうするけど」

と問いかけると、

「それはこちらでは分かりません。取り付けたディーラーさんに持ち込んでいただいて、そこで取り外してもらって下さい」

って、何のアドバイスにもなっていない。

「で、修理に出すと、どれくらいの時間で直してもらえる? それに費用はどれほど見込んでおけばいい?」

当然の問いである。ところが

「こちらは問い合わせの窓口で、そのような件に関する情報は持ち合わせておりません」

ほほう。問い合わせ窓口が持っていない情報は何処にアクセスすれば手に入るのかな?

最近は、下手に修理に出すより新しく買った方が安くつく商品がたくさんある。だから聞いたのだが、これでは何の参考にもならない。いったい、何のための問い合わせ窓口か?
こうなれば自力で何とかするほかないではないか。

「ではお聞きしますが、DVDが読み込めなくなったあと、ブルーレイ・プレーヤー用のレンズクリーナーでレンズを洗浄してみたのですよ。そうしたら、洗浄した直後は正常に読み込むんだけど、数日すると再び読み込まなくなる。使ったのは、手元にあったパナソニックのクリーナーだったんだが、これではいけないのなか? これを使ってみたらってクリーナー、ある?」

光学読み取りの不具合らしいから、これも当然の問い合わせである。ところが。

「申し訳ございません。当社ではレンズクリーナーでの洗浄は推奨しておりません。したがって専用のクリーナーも出しておりませんし、推奨する製品もございません」

おいおい。話にならないって、こんなことを言うんじゃないか?

「あなたね。ナビの本体ってのは、要するにDVDからレンズで情報を読み取るんでしょ。それがうまくいていない。DVDプレーヤーやブルーレイプレーヤーなら、まず試みてみるのがレンズの洗浄だよね。それを推奨しないってどういうこと? 壊れたらさっさと新しいのを買えってか?」

何故に、このような無知な女を問い合わせ窓口に置くのだろう。パイオニア、減点3!


9年もナビに慣れ親しむと、もうナビなしでは車に乗れない。
だが、わが愛車も9年たった車である。いまさら新品のナビに替える気はしない。中古車に新品のナビというのは、あまりにもバランスを欠く。

そこで考えた。

「モニターはまだ使える。ダメになったのは本体だけだ。であれば、中古の本体を手に入れる方法はないか?」

ということで、地元の修理屋さんにナビの型番を伝え、

「中古がないかどうか探して」

と御願いしつつ、ネットで探すと、おお、ある、ある。中古の完動品が5000円からのオークションに出品されていた。であれば、しばらくすれば手に入れてくれるのではないか。

が、それだけでは心許ないので、iPhone用のナビソフトをネットで探す。あるある、たくさんある。しかもただだ。
とりあえず、Yahooのナビソフトをダウンロードした。たぶん、これで行きたいところにいけるだろう。

だが、である。
やっぱり、9年間も慣れ親しんだ車載ナビの操作系が懐かしい。中古の出物があったら、躊躇せずに購入して取り替えるつもりである。


そうそう、昨日書き忘れていたことがある。O氏のお母さんの葬儀、そのあとのお清めの飲み会から戻った土曜日の午後8時頃のことだ。

我が妻女殿がテレビにかじりついていた。何事かと見ると、女子サッカーのワールドカップである。日本対アメリカ。
えっ、ワールドカップ、もう始まったんだっけ?

と聞くと、妻女殿は答えられた。

「そうよ。決勝戦なのよ。日本が追いついたのよ」

とテレビから目を話さずにお答えになった。
ああ、そうなんだ。前回のワールドカップでは確かに世界一になったけど、今回はそれほど強くないと言われながら、決勝戦でアメリカと互角に戦ってる? おう、日本の女ってホントに強くなったなあ。

とは思うものの、私はそれほどの関心はない。だから妻女殿と一緒にテレビの画面に釘付けになることもなく、別のテレビで映画を見始めた。
5mほど離れたテレビでやっている女子サッカー決勝戦は、どうやらPK戦に入っているらしい。

「止めた! 凄い!!」

「入った! やったー!!」

何度かそんな叫び声が聞こえてきたあと、

「やったー、勝った−、優勝よ! やっぱり世界一になるって、気持ちいいわ!!!」

ああ、そうなのか。実力が落ちたといわれていた日本の女子サッカーなのに、ワールドカップで連覇しちゃったのか。まあ、それは凄いことだなあ。
でも、俺には、今見始めた映画の方が大事だ。

で、翌7日朝、弱小日本がどうして優勝しちゃったのかの分析が読みたくて朝日新聞のスポーツ欄を開いた。

「女子サッカーで日本が優勝しちゃったんだよなあ」

と記事を探した。なのに、ない。

「えーっ、朝日新聞って、こんな記事を載せないの? そんなはずはないがなあ」

上毛新聞のスポーツ面は別刷りである。それだけに、朝日に比べると、遥かに記事の分量が多い。これなら載ってるだろう……。ない。

おかしいな。昨夜の感じでは新聞の締め切り時間の遙か前に決着がついていたから、朝刊に載ってないはずはないんだが。

読売にも、東京にも、毎日にも、もちろん日経にも、

「なでしこジャパン、ワールドカップ2連覇!」

という記事などない。それどころか、女子サッカーのワールドカップに関する記事すらない。じゃあ、うちの妻女殿、何を見て血圧を上げて熱中されていたのか?

思い立って、前日土曜日の新聞を引っ張り出し、テレビ欄を見てみた。
NHKのBS1が前夜、4年前のなでしこジャパンがアメリカに勝って優勝を決めた試合を再放送していた。
してみると、我が妻女殿は、すでに決着が4年前についた試合をそれと知らずに観戦し、ハラハラドキドキして血圧まであげながら興奮していらっしゃったことになる。

これをもってバカというか、アホというか、無知というか、天下一の幸せ者というかは読者の自由である。

しばらくたって、

「お前が昨日見ていた女子サッカーは、4年間の試合の再放送だ」

と告げると、妻女殿は驚きも照れもなく、

「ふーん」

とおっしゃった。

さて、この反応をどう評したものだろう?