2015
08.31

2015年8月31日 14本目

らかす日誌

今月14本目の日誌である。
ということは、ほぼ2日に1日、1時間半から2時間もパソコンの前に座ってどうでもいいことを書き連ねていたわけだ。よほど暇なんだなあ、俺。

で、だ。
昨日の朝、たまたまテレビをつけたら、報道2001をやっていた。すでにして2015年になったのにどうして「2001」なのか、実に不可思議な番組である。
いや、その不可思議さをあげつらおうというのではない。何と、前夜に私が書いた日誌を読みでもしたかのように、 昨日朝は東京五輪のエンブレム問題をやっていたのである。
突っ込み不足の内容で、この程度なら

「俺の日誌を読んだ方がずっと役に立つって」

と自画自賛したくなった。だって、取り上げただけで、いいとも悪いとも言わないんだなあ、これが。
ただ、一つだけ印象に残った発言があった。

「ほかの人のやった仕事をパクったンじゃないかといわれるもので、文学賞は取れますか? 学会で論文が通りますか?」

無論、私の記憶に残っている発言内容で、この引用は正確ではない。だが、実にまっとうな発言ではないか。
それだけでも驚きなのだが、本当の驚きは発言の主だった。

小野寺・元防衛大臣

「へえ、ヌーボーとしたお坊ちゃまかと思っていたが、まともなことも言うんだ」

一度は選挙違反で議員辞職、公民権を停止されたらしいが、古い話だし、発言のまっとうさもあるから免じて許してあげますか。政権政党にも、こんなまともな感覚が残っていたんだなあ、って。

で、この番組の驚きは、これだけには留まらなかった。出たのである、亡霊が。

亡霊——あの猪瀬直樹がパネラーとして出演していたのだ。都知事を辞めたときからちっとも成長せず、相変わらずのチビ。どう見ても悪人にしか見えない顔は相変わらずで、ふてぶてしい態度もちっとも変わないまま、恥ずかしげもなくテレビカメラにおさまっていたのだ!

おいおい、NHKにも一部、

失業者救済番組

と言いたくなる、売れなくなった芸人を使った番組があるが、公職選挙法に触れる行いをして犯罪人になった奴らを臆面もなく起用する報道2001は、差し詰め

犯罪者救済番組

か?


ここ数日で、かなりの量の東京出版の出版物が我が家にやってきた。

高校への数学 眼で解く幾何(全3冊)
知遊ブックス(全4冊)=パズルブック

である。ひょっとしたらこれからも増えるかも知れない。

東京出版といえば、非常に高度な算数、数学の参考書、問題集を出している出版社である。それだけに、両シリーズとも、多分中学生を対象にしているのだろうが、実に難しい。問題をボーッと見ながら思考を巡らせていると、すぐに30分、1時間が過ぎてしまう。
ああでもない、こうでもないと考え続けて、それで答えが出せればまだしも、

「おいおい、こんなの、解けるのかよ?」

と解答ページをめくる己が情けない。
これから難関高校を受験する訳でもなく、将来は難関大学の門をくぐろうとも思っていないのに、何故にこのような本を手元に集めているのか?

公式の答えは、

「啓樹や瑛汰が難問に取り組まねばならなくなったとき、相談相手になれるのは私しかいない」

ためである。かつては鍛えた数学脳も、長年使わないうちにさび付いてしまった。その錆を、2人が小学生の内に落としておこうという狙いである。

だが、だったら、何処の参考書でもいいだろう? どうして、東京出版のものでなくちゃいけないの?

という本質的な問いには、本音で答えるしかない。
恐らく、

コンプレックス

のためである。
私が東京出版の存在を知ったのは、多分、高校3年生の時だ。友人に教えられたのだと思う。教えられて書店に足を向け、

大学への数学

を買ってきた。月刊誌である。自宅に戻って、巻末に5、6題ある通信添削の問題に取り組んだ。ところが。
できないのである。1題も解けないのである。どこからどう攻めたらいいのか、方針すらたたないのである。つまり、まったく歯がたたなかったのだ。

「いや、これは今月だけ難しい問題ばかりが出ていたのだろう」

と苦しい言い訳をしながら、次の月も買ってみた。巻末の問題に挑む。砦にたどり着く前に全滅する。
今月こそは、と翌月もさらに買う。そこまで行くと、最初に歯がたたなかった通信添削問題の結果が出ている。全国で私と同じ問題に挑み、解答を導き出して郵送した「同級生」が取った点数が、上から順番に並んでいるのだ。
それを見て、私は世をはかなんだ。

記憶によると、150点満点。
流石に150点取ったヤツはいなかったが、最高位者は136点(正確ではないが、そのあたりだった)。

私が手も足も出なかった問題である。つまり、見事に零点だった試験で、なんと136点も取ったヤツがいる!

「こいつ、天才か?」

まったくもって、これから大学を受験しようという私にとっては天災のような同級生が、全国には沢山いる!
私は「大学への数学」によって、己が天才ではないことを思い知らされた。いや、天才どころか、秀才ですらないことを肝に銘じなければならなかった。
というトラウマ、コンプレックスである。

「私も、大学への数学の通信添削問題が、1題でもいいから解けるようになりたい!」

この歳にして数学の勉強を始めたときからの目標なのである。

で、中学生の数学から挑み始めたわけで、ま、これが実にやりがいがあるというか、とにかく難しいというか……。

「はあ、中学時代から、こんな難しい問題に取り組み続ければ、そりゃあ、高校3年になったらずいぶん先まで進むわなあ」

勉強しなければ、と自分に言い聞かせて勉強したのは高校2年の夏休みからであった私なんぞ、とうてい及ぶはずのない高みにいた同級生が、全国には沢山いたのだということを、改めて思い知らされている今日この頃なのだ。

だけど、実に凄いことをやらせる問題種である。
例えば、パズル集である「知遊ブックス」の「覆面算パズル」から。

どれ×どこ=ここだ

同じひらがなは同じ数字を表す。さて、これを見事に数字に変えてみていただきたい。なお、これは「初級」の問題で、「上級」になると

だいがくへの+すうがくが=なんだいだな

という、私のかつての嘆きのような問題もある。挑んでみてはいかがですか?

私は現在、「初級」に挑戦中。順調にいけば、そのうち「上級」にもぶつかってみるつもりである。

「惚け防止になればいいな」

と願いながらではあるが。