2016
07.31

2016年7月31日 死亡宣告

らかす日誌

突然であった。あるんだね、こんなこと、突然死

その時私は、事務所で何やらやりつつ(ひょっとしたら原稿を書いていたか?)、音楽を聴いていた。Bruce Springsteenである。決して魅力的とはいえないしゃがれ声、単調なリズム、メロディ。それでも、時折、何だか涙腺が緩んでくるような曲を仕上げてくる。
仇や疎かには扱うまいぞ、Bruce Springsteen。我が家のNASには、いや我が家だけでなく、O氏のNASにも、長男のNASにも、四日市の啓樹宅のNASにも、彼のCDが19枚収録されている。

その時流れていたのは、Live_1975-85 Disc 2である。曲は確か、6曲目のCandy's Room。それが、3分少々のところで突然止まった。

「ん、何で途中で止まる?」

事務室での音楽再生を受け持つRaspberry Piは、何度も書いたと思うが、パソコンやスマホのブラウザから操作する。異常に気づいた私は、パソコンをのぞき込んだ。
確かに演奏は止まっている。演奏再開のボタンをクリックしても動き出さない。こういう時、最初に思い当たるのは

「ん? ひょっとして、リッピングした楽曲データが壊れてる?」

である。少なくとも私はそう思った。そう思って、だったら次の曲を再生しようと操作した。壊れたヤツはバックアップデータからコピーし直せばよい。
でも何も起きない。ほかのアルバムなら、と操作をしても、画面は変わらないまま。音は出てこないまま。

まあ、コンピューターを途中に噛ませて音楽を再生しているのである。コンピューターが突然おかしな振る舞いをするのは、いまや常識である。ラズパイが突然発狂したか?

そのような時にどうするか。
私はまず、ブラウザから改めてラズパイにアクセスを試みた。つながらない。
では、とラズパイを再起動した。ブラウザからは操作ができないので電源を引っこ抜くしかない。そして電源をつなぎ直し。ブラウザからアクセスを試みる。つながらない。

おいおい、どうしちゃったんだよ。どっかでラズパイを動かすソフトが壊れたか?
ラズパイを音楽サーバーにするソフトはvolumioである。マイクロSDカードに焼き、ラズパイに挿してある。壊れたとすれば、このカードの中のプログラムだ。
と判断した私は、カードを新しいものと交換してみた。もちろん、volumioを焼いたカードである。そしてブラウザからアクセスを試みる。
やっぱりダメだ。我が家のLANにはラズパイがつながっているのだが、ブラウザからアクセスすることができない。ということは、何とも手の下しようがない。

「ひょっとしてこれ、ラズパイが突然死した?」

だが、である。普通に音楽を再生していて突然再生が止まった。ラズパイといえどもコンピューターだ。我が家に来てからそれほどの日時がたったわけでもない。そんなものが突然逝ったりするか?

このような時は、あれこれ考えるよりまず行動だ。幸い手元には、先日買ったばかりのラズパイと、ラズパイの信号をDACに受け渡せる信号に変換してくれるHifiberry Digi+というカードがあった。ただいま製作途上のDACが完成したら、それに繋いで音を出そうとスイスから買い求めたものだ。
そのセットに、これまでつ買っていたマイクロSDカードを挿す。そして繋ぐと

「なんや、音が出るジャン」

こうなれば、既存のラズパイに死亡宣告せざるを得ない。

無事、ひょっとしたらそれまでより聞きやすい音が流れてきた。これまで使っていたラズパイには、同じHifiberryの製品ではあるが、Standard versionのカードが使ってあった。私が買ったのはVersion with output transformaerというやつで、10ドル高い39.9ドルだ。そのせいか?

で、ラズパイである。ラズパイの突然死。まあ、5000円もしないコンピューターだ。それほど堅牢に作ってあるはずもない。だけど、普通に音楽を再生してるだけで死んじゃうか? しかも1年前後で。

手元に予備のラズパイはなくなった。もし、ラズパイがそんなに脆弱なコンピューターであるのなら、いつでも1、2台は予備を手元に置かねばならないのかも知れない。2台で1万円。明日にでも注文するかな。


本日は東京都知事選。事前の世論調査では、垂れ目、厚化粧の小池ばあちゃんが当選しそうだという。あーあ、あのうっとうしい顔を、すくなくとも4年間は見なくちゃならない? 都民でなくて本当によかったわ。

だけど、今度は何ヶ月もつのかね、新しい東京都知事。その日まで、衆愚政治の舞台の上で踊っていればいいわさ、と独りごちながらウイスキーを流し込む私であった。

おい、ウイスキー、これ3杯目だけど大丈夫か?