2016
11.02

2016年11月2日 下準備

らかす日誌

問題になっている東京オリンピックの3つの競技会場を移転すれば、最大で440億円のお金が節約できるそうだ。今朝の朝日新聞で知った。

「凄いね、440億円。我が家の年収の何年分? うちは1000万円ぐらいだから、えーと、10年で1億円、その440倍だから、えーっ、4400年分? 凄い! 小池都知事、選んでよかったわ」

ひょっとしたら、そんな思いを抱かれた都民もいらっしゃるかも知れない。
なるほど、440億円。大変な金である。今すぐ、総額を私が頂いたら、死ぬまでに使い切る見通しはない。愛人の生活向上を図ろうと10億円ずつ配っても、44人に配らねばならぬ。そんなに多くの愛人がいては、私は3年もしないうちに棺桶に入るだろう。
もっとも、1人もいないのが残念な実態であってみれば、それは取り越し苦労である。

というほどの巨額を削減できる。実現すれば、確かに快挙であろう。
だが、である。本当に快挙なのか?

当初、招致委員会が出した予算は、確か7000億円程度だった。それですら、440億円の約16倍だ。愛人の数でいえば、700人になる。
ところが、いまいわれている開催費用は3兆円にのぼる。なんと、3兆円ですぞ! 巨額すぎて、私なんぞ実感がわかない。

えーっと、1兆円の札束で3つ。
1000億円の札束だと30。
100億円の札束では300。
10億円束なら3000。
1億円をひとくくりとすると3万。

ふむ、そのような金であるか。
で、440億円減らせるということは、10億円の束だと44個減らせるわけだ。ということは、

3000-14=2986

だから、やっぱり10億円の札束が2986個もつぎ込まれることになる。ねえ、3000円のものを買おうとして、

「特別サービスで14円お引きします。2984円頂きます」

っていわれて喜ぶ人っているかな? それって値引きといえるの?

そうなのだ。小池劇場のオリンピックの部、削れるお金の巨額さを目くらましにして、実はほとんど同額でオリンピックが開催されようとしてることを覆い隠す意図があるのではないか、と私なんぞは疑ってしまうのである。
これって、

朝三暮四

ではないのか?

巨額に膨れあがった東京オリンピック開催費用の問題は、実はそんなところにはないのではないか? 当初7000億円程度といっていたのが、何故守れなかったのかというのが、納税者が等しく抱かなくてはならない疑問なのではないか? だって、2兆9860億円って、7000億円の4.3倍だぜ。当初予算から4.3倍に膨れあがったプロジェクトとを認める企業なんてあるか?

一部には、当初の見積もりが余りにも杜撰だったこともあろう。何としてでもオリンピックを持ってきたいが為に、意図的に低く見積もった事もあったかも知れぬ。東日本大震災の影響で資材費、人件費が跳ね上がったこともあろう。
だが、だ。お立ち会い。それだけで4.3倍にもなるか?

甘い汁を吸ったヤツがいるのではないか。
事を論理で追いかけていくと、どうしてもそんな結論に行き着く。甘い汁を吸おうという輩が、東京オリンピックに群がっているのではないか?

小池さん、あんたが本当に都政を刷新しようと考えているのなら、メスを入れるべきは4.3倍の闇ではないのか?

築地市場の移転問題も、なんだか大山鳴動して鼠一匹。不埒な都職員が処分されるだけで、何となく豊洲移転が推し進められそうな雲行きだ。小池のおばさん、小池劇場を演出して小池人気を煽るだけに終わるんではなかろうな?
ま、それだったら小池人気はいずれ凋落するに決まってるから心配することもないが。

都民税を納める立場ではないが、彼女の言動、政治塾の立ち上げ、噂されている小池新党の旗揚げ、などを耳にして、ずっと気になっていることである。
ひょっとして、あんた、日本初の女性首相を目指してる? 日本のクリントンになりたいってか?


それはそれとして。
明日は文化の日、全国的に晴天の日が多いはずの祭日である。そして私にとっては、桐生市内で開かれるお祭りでパエリアを作る日である。ために昨日から、買い出しに追われた。なにせ50人前が一気にできるパエリア鍋を駆使しての料理である。仕込みも半端ではないのだ。

と書きながら、主題は実は違う。
明日、このお祭りで、私はCDのオークションを開く。いや、私はパエリアの担当で忙しいので、地元のお笑い芸人2人にオークションをやってもらう。オークションにかけるのは、The Beatles関連の海賊版である。

長年にわたって、目につけば財布と相談しながら買い集めてきた。約80枚ある。それを売り払う。
御存知のように、我が家の音楽環境は完全にネットワークオーディオに移行した。すべての音源をリッピングし、NASとHDDに納めてある。だからCDは無用の長物となった。そのまま自宅に置いておくのは単なる場所ふさぎである。とはいえ、捨てるのはもったいない。だからオークションを開き、お祭りを盛り上げつつ、所有CDの削減を図るのである。

今日はその下準備であった。最終的にCDを整理し、お笑い芸人と打ち合わせをした。

「売上げの1割をあげる。だから、できるだけ沢山売ってほしい」

オークションの傍ら、海賊版ではないCDは1枚500円程度で投げ売りする予定だ。その売上げの1割も彼らの取り分となる。

「で、これがBeatlesの海賊版で、これは正規版として発売が検討されたが、ついに売り出されなかった貴重品。あ、これもそうだ。ここは映画「Let It Be」のために繰り返されたセッションを収録したCDで、こちらは……」

と説明していたら、

「あのう、済みません。Baetlesは知ってるんですが、知ってるという程度で、それ以上はよくわからないんですが……」

そうか、君たちはそんな年代か。なるほど。でも、それだったら、どうやって客の買い気を煽るの?

「でもねえ、売れれば売れるだけ、オークションで価格が上がれば上がるだけ、君たちの取り分は増える。利益極大化を目指してやってくれ」

私としてはそういうしかないのであった。

今回は事前の宣伝も不徹底である。だから大量の売れ残りが出るだろう。彼らには今回の体験を生かして、来春のお祭りで再びオークションを開いて売りさばいてもらおうと思う。

明日も晴れるかな?