2018
11.21

2018年11月21日 今じゃった

らかす日誌

NHKの大河ドラマ、「西郷どん」にならえば、

「ああ、「今じゃったぁ」

といいたい気分である。

19日、20日と催された桐生西宮神社のえびす講が昨日終わった。毎年11月19,20日に開くと決まっており、今年は両日ともに平日だったので人出が減りはしないかと懸念されたが、幸い好天に恵まれ、賑わった。特に初日は社殿に至る階段が人で埋まり、参拝待ちの人々が露店の並ぶ道路にまではみ出す程で、多少の人出減はあったかもしれないが、誤差の範囲というところだろう。

私は今年も公認カメラマンであった。いや、公認というのはちと違う。何も私が

「写真を撮らせてくれ」

と頼み込んで認められ訳ではないからである。相変わらずO氏の

「今年もよろしくね」

の一言でカメラマンにさせられたのだから、強いられたカメラマン、という表現の方が正しい。
加えて、

「今年は露店をとる必要はないから、去年よりずっと楽だよ」

のお言葉もあった。確かに、露店を巡り歩いて写真を撮ることはなかったが、それでも、社殿は61段の階段を上らなければたどり着けない。ここが待機場所なので、結局何度も階段を上り下りすることになる。労働としては昨年と余り変わりはないのである。

初日は日中の気温が20度まで上がるポカポカ陽気だった。家を出た午前8時頃は肌寒かったのでセーターの上に革のジャケットを羽織り、ご丁寧に松井ニットのマフラーまで巻いて出かけたのだが、遠く離れた駐車場から歩いて社殿に向かうとすぐに汗ばみ始め、まずマフラーを取り、次にジャケットを脱いでセーターまではぎ取って、たどり着いたころには全身汗みずく。汗が引くのに小一時間もかかり、11月19日なって、己が汗っかきであることを改めて思い出させられた次第であった。

その後はセーターを腰に巻き、階段を上り下りして写真を撮る。夕闇が迫るとさすがに冷え込んできたが、それでもセーターだけで十分でジャケット、マフラーの出番はなし。9時半頃まで写真を撮り続け、帰宅したのは10時半頃だった。ビールを1本、焼酎をグラス3分の1飲んで、この日も

「ああ、今じゃったぁ」

と書きたくなったが、とても体力がついていかず、顔だけ洗って布団に入った。
ギョッとしたのは布団に入ってからである。が、痛い。両足の付け根がパンパンに張っている。おまけに、まで痛い。どうやら風邪をひいたらしい。後頭部の右側がずっきんずっきんする。
腰、足、加えて頭。

「おい、こんなに痛みを抱えて眠れるのかよ」

心配したが、それから間もなく寝入ったから、その程度の痛みだったらしい。

そうそう、この日は夜遅くなって、世話役のひとりの具合が急に悪くなった。まあ、世話役は年配者ばかりで、年の順に並べればあのO氏が若手に数えられるのではないかというほどだから、何かとせわしく仕事をこなさねばならない世話役の一人や二人倒れても不思議ではない。しかし、後で聞くと

「心臓が一時止まっていた」

というから、かなり重篤であったようだ。もっとも、昨日朝、まったく平気な顔をして机に向かって作業をされていたから、まあ、無事で良かった、というところか。

その昨日は、朝シャワーを浴びて9時半頃社殿に着いた。撮りのこしていた写真を撮って鯛みくじを並べていたらもう午後3時である。この日は群馬大学発ベンチャーの会議が予定されており、えびす講の仕事を中途で止めて群馬大学へ。会議が終わればいつものように飲み会で、帰宅は昨日も10時半頃であった。

なかなかハードなスケジュールである。そのためか、今日になってもが痛い。ロキソニンは出来るだけ避けたいが、痛みが続くようなら飲まねばならぬ。とりあえず、明日の朝の様子を見る。

いや−、しかし、はげちゃったね、ゴーン神話。世界を駆け回るスーパービジネスマンの名をほしいままにしたが、実態はけちくさい小物であったというわけだ。有価証券報告書に載せなかった所得だけでも50億円もあるというのに、家族旅行も寿司も会社持ち。いわば自分の会社をトコトン食い物にしていたわけで、人間として卑しいことこの上ない。そんなに金を貯めてどうするつもりだったのか?

後出しじゃんけんのような話だが、日産にゴーンが乗り込み、

奇跡の業績回復!

といわれた頃から、私はこいつを信用していなかった。だって、やったことといえば、不採算部門を切り捨てただけ。日本人の経営者が

「従業員にも暮らしがある」

と手を出しかねていたリストラを、外国人の気楽さでバッサバッサやっただけではないか、というのが私の見方であった。

加えて、ゴーンが社長になって以来、日産にはヒット車がない。一時は

「売れているのはマーチだけ(たしかマーチだったと思うが……)

といわれるような会社にしてしまった経営者が、本当に有能なのか? ヒット車が出ないのは、リストラの名の下に、設備を削り、人を削り、開発費を削ったツケではないのか?

と長年考えていた。
今回のスキャンダルは経営手法にまでは話が至っていないが、そのうち、ゴーンを褒めあげたマスコミが

「ゴーン経営の実態」

「剥がれた仮面 ゴーン流経営」

などという全く逆の原稿を書き散らして生活費を稼ぐのではないかと心待ちにしている。

しかし、本当に日産の車はパッとしない。電気自動車に経営の舵を切ったのも、いまのところ話題造り以上のものではない。GTRはあるが、あんな車、限られた数しか売れるはずがない。

ま、よその会社の心配をしても仕方ないが、これからの日産に陽はまた昇るのか? それともこのまま……。

明日日産に吹く風はどんな風なのだろう?