2020
12.12

はい、反省しています。

らかす日誌

このところ筆無精が続いている。うーん、無精って続くものなのか? 自分で書きながら何となく怪しい日本語だが、それはそれ、筆の及ばないところは意を汲み取っていただけると助かる。

前回の原稿が12月4日。そして今日は早くも12日。まあ、今週は取材が4件、定例の前橋日赤行きが1件あってそこそこ忙しく、今日もたったいま取材から戻ったばかりだから、それなりに時間に制約されたとは言える。だが、「らかす」の原稿を書く時間がなかったかというと、そうともいえない。書こうと思えば書く時間は十分にあった。

一言で言えば、ネタがなかった。世の中はコロナ感染の第3波に襲われていて、これまで比較的安全だった桐生でもクラスター(しかし、このカタカナ言葉、いやだねえ。すっかり市民権を得てしまったが、「集団感染」と言えば美しい日本語が壊れることもないと思うが……)が発生した。だから、ネタならいくらでもありそうなものだが、何となく食指が動かない。これ、気分的なコロナ疲れか?

そうそう、執筆をサボっている間に

「あ、これ書こう」

と思ったテーマが1つだけあった。桜問題である。そう、あの安倍っちが任意での事情聴取を受けるというヤツ。ところが、何となく書かずにいる間に、旧聞になってしまったような気がしてきて、とうとう手つかずになった。
が、サボり癖がつきすぎるのもよくない。ほかにネタがないのなら、この「旧聞」でも書いてやるか。
そう思い直してパソコンに向かっている私である。

桜問題。
政府主催の桜を見る会に招待された安倍後援会のご一行は、東京都内のホテルで前夜祭を催した。その費用が1人あたり5000円と言われていたが、都内のホテルでそんな低コストでパーティを引き受けるところはない。ましてや総理大臣の講演会である。低価格を売りにするようなホテルを使うはずもなく、ホテルニューオータニ、ANAインターコンチネンタルホテル東京という超一流ホテルで開いており、1人5000円で済むはずはない。案の定、安倍っちたちが差額を支払っていた。ところが政治資金収支報告書には載っておらず、政治資金規正法違反の疑いがある。

ホテルが作った明細書があった。検察庁が安倍っちの事情聴取を求めた。そんなニュースが流れたとき、私はとっさに思った。

「あれまあ、いろんな国が韓国の後を追うなあ」

韓国とは、最高首脳がその席を降りると、次々と逮捕され、有罪判決を受けて収監される国である。いまの文在寅は新型コロナへの対応が手際よく、今春は大いに支持率を伸ばした。だから

「久々にパクられない元大統領になるのかなあ」

と思っていたらこのところ支持率が急落しているらしい。何でも、側近が不動産に絡む犯罪で次々に取り調べを受けているらしく、それを世論が毛嫌いしているのだとか。
まあ、側近がやっているというのだから

「頭目がやってないわけないだろ。清潔な大統領の振りして、陰に回ったらガポガポ金をかき集めているのかよ」

と大衆が怒るのも分かる。
となると、だ。あと1年半後(確かそうだった)にやって来る次の大統領選挙では、野党が政権を取ることだって十分ありうる。文政権にたてつくように閣僚の追及をやめない尹錫悦検事総長も候補の1人に上がっている。支持率も上向きというから、ひょっとしたら尹錫悦政権が誕生して、文在寅をお縄にかけるかも知れない。

「韓国の伝統を絶やすな」

というところか。

韓国の後を追いそうなのがアメリカである。何しろ、任期が来年1月までとなったトランプには脱税から税の優遇措置の不正利用、保険金詐欺、財務不正による窃盗、不正選挙、性的暴行……、数が多すぎて覚えきれない疑惑がある。現職大統領の間は訴追を免れるが、さて、ホワイトハウスを出たトランプに司法の手は伸びるのか? それを恐れるが余り、大統領選挙で不正が行われたと沢山の訴訟を起こしたが、ほとんど追い払われた。この日を予期して最高裁の判事に息のかかった保守派を送り込んだのも無駄に終わったようだ。トランプに手錠がはまる? バイデン大統領はどう裁く?

そしていよいよ、我が国の登場である。任意とは言え、検察が元総理に事情聴取を申し入れる。異例のことである。
いまだに安倍人気は衰えないようで、検察もどこまで腰が入っているのか分からない。韓国のように政府と検察が対立していれば、恐らく徹底捜査、安倍逮捕、有罪判決で収監、なんていうこともあるのかもしれないが、いまの日本では望み薄か。韓国の跡を追わずに済みそうでよかったと言うべきか、法治国家として特別扱いは許されぬ、と怒るべきか。
判断は各人の考え方次第である。

それに、だ。この桜問題、どうも政争の臭いがして仕方がない。仕掛け人は菅総理である。
最長の在位記録を作りながら、アベノマスクの不評に代表される不手際が続くと、安倍っちは再び政権を投げ出した。持病再発のため、というが、その後の元気溢れるお姿を見ると、

「病気は言い訳。ボンボン育ちの甘さが原因」

ではないかと疑われても仕方がない。
その上、あろうことか3度目の総裁選出馬を目論んでいるという観測もある。テレビのインタビューで、あたかも現職総理であるかのような受け答えをしたのも観測が生まれる一因である。

となると、原色の菅総理としてかんに障らないわけはない。

「おい、お坊ちゃん、いつまで浮かれてんだ? そっちがその気なら」

と安倍っち潰しを狙い、手持ちの沢山のネタで検察とタッグを組んだのではないか?

という推測がもし当たっていれば、安倍っちの今後の言動がすべてを決める。元総理としておとなしく引っ込むようになれば、菅総理としてもこれ以上の鞭は使わないだろう。
しかし、もし言動が変わらなければ?
菅総理は韓国風の判断をする方なのかどうか。その1点に安倍っちの運命はかかることになる。

しかしなあ、コロナ第3波。今年中に終息の見通しぐらい立つのだろうか?