2020
12.21

早くも支持率凋落とか。ポスト菅は誰か?

らかす日誌

菅内閣が発足したのは今年9月16日のことだった。その頃のらかす日誌を繰ってみたが、新内閣については何も書いていない。自民党総裁選の最中に、

菅義偉氏
私より1歳年上。茫洋としてつかみ所がない。頭の回転は速くはなさそうだが、ゆっくりゆっくり練られたに違いない策謀はなんだか薄気味悪い。
それにしても、消費税率は10年間引き上げる必要はない、と宣うておるが、さて、今回はこの人で決まりでも、10年後にこの人が自民党総裁、総理をやっているはずはない。自分の任期中は上げない、程度に理解しておかないととんでもないことになる。政治家としては極めて無責任な発言である。
ま、目先の利益を最優先して、見破りにくい嘘をつく人、ということか。

と書いただけである。余り関心がなかったのだろう。

その菅内閣、発足当時はかなり高い支持率、朝日新聞の調査だと65%を手にしていた。まあ、舌先三寸だけで泳ぎ回っていた安倍内閣にみんなが飽き飽きしていたこともあろうから、まああり得る数字か、と高をくくっていたら、10月は53%、11月は56%と高止まりし、

「携帯電話の料金引き下げとか、耳障りのいい、目先の利益にみんな弱いのかなあ」

と少々がっかりしていたが、ここに来て急落である。39%。不支持率の36%をかろうじて上回っているが、ドッカンと落ちたことは一目瞭然である。とすると、やっぱりコロナへの対応が不信感を招いた、というのが朝日新聞の分析だ。わずか100日足らずで衣の下の鎧までは見えないだろうから、この読みは多分当たっているのだろう。

それにしても、だ。この人、運がない人である。首相に就任したころは新型コロナの感染拡大第2波も納まりかけていた。この機を逃すものかと、経済も大事だもんね、旅行業者もホテルも飲食店もつぶしちゃいかん、とGo toキャンペーンを始めたが、その途端、コロナの第3波が襲いかかった。見通しが甘いというか、運に見放されたというか。
見通しの甘さはいくらでも修正が利いたはずだ。直ちにキャンペーンを中止し、コロナ抑制を金看板にすればここまでの支持率急落はなかったろう。それなのに、ああそれなのに、それなのに。

ガースーはやってしまった。Go toキャンペーンをひっさげて第3波を強行突破しようとした。その結果、

Go to Travelを、文字通りGo to Troubleに変えてしまったのである。

「あんた、なにやってんねん!」

「お前、アホか!」

と有権者が呆れ果てたとしても仕方がない。支持率急落は身から出たさびとしかいいようがない。つくづく運のない人である。運がない人はトップになってはいけないというのが世の定めであるが……。

ガースーは後悔の念にさいなまれているのだろうか? そのような細やかな神経は持ち合わせていらっしゃらないのだろうか? 運のなさを嘆いている?

いずれにしても、コロナ第3波は終息の兆しが見えない。私が参加する明日の飲み会からも

「ご近所に結構コロナの方が出て」

と参加を見合わせる人が出てきた。5人の予定が4人になった。
そんな具合だから、いまさらGo to Travelキャンペーンを中止したところで、どこまでコロナ感染対策になるかは分からない。このまま感染者が増え続ければますます菅内閣の支持率は下がるだろうし、近いうちにピークアウトしたとしても

「第3波はガースーのせいやんか」

という有権者の菅内閣への不信感は消えないだろう。早くも、ポスト菅内閣、を探る時代になったか?

しかしなあ、政界は人材不足。安倍っちがご執心だと言われた岸田氏は、次から次へと頼りなさを見せつけておられるし、総理の座を狙い続けていた石破氏は派閥に会長を退いた。総裁選への意欲をなくしたとみられている。

「では、誰がポスト菅?」

と問われて、明確な回答を持ち合わせる人は自民党内にもいないのではないか?
ま、誰がやってもたいした違いはないのかも知れないけど。

本日は取材のアポイントが1件、相手先の事情で実質キャンセルになった。
約束は午後1時半。定刻通りに訪問すると、

「済みません。今日はバタバタしそうで……」

何でも、先週仕事で事故が起き(人身被害が出る事故ではない、念のため)、その後始末に負われて電話がしょっちゅう鳴るのだという。なるほど、15分ほどお邪魔したが、その間に電話が3件。

「まあ、私はそれほど急ぎはしないし、仕事の邪魔をするのは本意ではないので、リスケ(ジュール)しましょうか?」

ということで、来年1月18日に新しいアポイントを入れてもらった。すでに来年5月半ばまでの原稿は仕上げたから、その程度の遅れなら何とでもなる。

できれば、年内にもう1本は原稿を仕上げ、来年6月までの原稿を過去干しておきたいと思う私であった。