2021
04.20

あなたは新型コロナワクチン、どうします? 私は……

らかす日誌

昨日は、朝から千葉県東金市まで行ってきた。仕事を手伝っている若者(といっても、1人はすでに50代だが、私に比べれば十分若者である)が、東金市にある鉄鋼メーカーから

「話をしてくれ」

と頼まれた。引き受けた彼が出かけるのは当然だが、彼らの会社の顧問である私にも、何故か

「来て欲しい」

という。顧問とはいえ、まだ収入のない会社の顧問だから、無給である。

「おい、東金まで往復すると、高速料金がいくらかかると思うんだ?」

とにべもなく断ることも出来るが、義理と人情で世の中が出来上がっていて欲しいと願っている私は

「何だ、1人じゃ心細いのか」

と憎まれ口をたたきながら、ポケとマネーで高速料金を支払い、行ってきたわけだ。
そういえば、先週金曜日には、同じ会社の要請で竹中工務店東京本店まで、やっぱり車で行ってきた。車を使ったのは、コロナ時代の保身であるが、高禄料金は勿論私持ち。
私は何処まで人がいいのか、といえばいえる。だが、ひょっとしたら、

「大道さん、利益が出始めたら、BMWの新車を買えるぐらいのお金は払うから」

という社長の言葉で、捕らぬ狸の皮算用をしている、計算高いおっちょこちょいかも知れない、と自分を冷静に見つめる私である。

そういえば、昨日の東金市、向こうの会社に着いたら、鹿児島ナンバーのBMW540が止まっていた。しかも、チューンナップ車である。金額にして1000数百万円か。

乗ってきたのは、父が養鶏業を営み、その跡継ぎとして肥料ビジネスを展開し始めた男性だった。見たところ、まだ30代。

「えーっ、鹿児島から車で走ってきたの? 1800km?」

と聞いたら、

「いえ、1300kmですよ」

それでも、たったひとり、車で鹿児島から千葉県東金市まで、とは……。

「私、いつもはトラックで日本中を走っていますので、苦にならないんです。途中でちょっと休憩してやって来ました」

いくらいい車に乗っているとは言え、若さとは羨ましいものである。

午後3時過ぎ、ミーティングが終わった。その若者に

「これから鹿児島まで帰るの?」

と聞くと、

「はい」

と即答。

「途中でうまいものでも食べて休んでいきますから大丈夫です」

私は午後5時半過ぎ、桐生に帰り着いた。

帰り着くと、封書が待っていた。差出人は桐生市役所医療保険課。「新型コロナウイルスワクチン 接種券 在中」と赤インクで印刷してある。
そうか、そういえば桐生もそろそろ、ワクチン接種が始まるのだなあ、と思い出した。

しかし、開けると75歳以上は4月19日から受付を始め、26日から接種するという。
ところが、私が属する65歳以上75歳未満については

「ワクチンの供給量に応じて開始します。今後、広報やホームページに掲載します」

何だ、私の順番は当面巡ってこないのか。
ワクチンが日本に入り始めたころから、

「さて、接種を受けたものかどうか」

と考えて結論が出せない私は、なんだかホッとした。まだ、迷う期間がある!

血栓が問題になっているアストラゼネカのワクチンは、日本ではまだ未承認である。だから、相対的に安全であると言われているファイザー社のワクチンが使われるはずである。しかし、それでも2回目の接種の後、発熱や倦怠感があったという報告があるし、強いアレルギー反応であるアナフィラキシーも皆無ではない。
私が接種しなくたって、国民の7割がワクチンを打てば感染は収まるともいわれる。だったら、痛い思いをしてまで副反応のリスクを引き受けなくてもいいのではないか? というのも、私の中にあるエゴである。それに、あのお医者さんは

「ええ、私は打ちませんよ」

と言ってたしなあ。

だけど今日、桐生市役所の電話はパンクしているらしい。ワクチン接種の問い合わせである。医療保険課に繋がらない電話がほかの部署に回り、大混乱しているのだとか。恐らく

「俺は(私は)一日も早くワクチンを打ちたい」

という人々の群れが引き起こしているのだろう。

接種を受けるかどうか、まだ迷っている私のような人間がいるかと思えば、一刻も早く打ちたいという多くの人がいる。世は様々である。

そういえば、今月号の文藝春秋で、「海の都の物語」などの著者でローマの在住する塩野七生さんが、

「私、ワクチンを打ってきました」

と書いていたなあ。随分長いことお会いしていないし、音信のやりとりもしていないが、いま会ったら、

「何をグズグズしているの? 速くワクチンを打ってきなさいよ」

とハッパをかけらるかな?

迷う私。あなたはワクチン、どうされます?