04.17
2008年4月17日 人生の縮図
昨夜、生まれて初めてダーツバーなるものに足を踏み込んだ。
ダーツというものは、的の真ん中にあてるのが一番いいと思っていたが、そうでもないらしい。的の真ん中より得点が高いところがあったり、あえて低い得点を狙うケースがあったり。よく分からん。これ、感想その1。
感想その2。
周りのテーブルは若い連中ばかりだった。私、なんだか浮いていたような……。
感想その3。
矢は、なかなか狙ったところに刺さってくれない。投げれば投げるほどもどかしくなる。なんだか、人生の縮図のような……。
今日の朝日新聞社説である。
【Jパワー株規制―これで公益が守れるか】
財務省、経済産業省が、電源開発の株式を買い増そうとした英国の投資ファンドにストップをかけた。その是非を問う社説である。
前半は頷きながら読んだ。
「たしかに電力は公益事業であり、長期的な経営が必要だ。だが、それを外資規制で守れるとは言えない」
「もし相手が国内ファンドなら歯止め策にはならないからだ」
「上場すれば株主は選べないし、上場時には海外からの投資を呼びかけもした。今になってルールの不備が明らかになるとは、民営化計画に欠陥があったことに他ならない」
なるほど、その通りだ。
が、後半になると、???が増えてくる。
今回の外資規制は、日本は資本鎖国だとの批判を招きかねないとして、
「外資規制を発動するなら、同時に、外資へいっそう広く門戸を開いていくというメッセージを強く発しなければならない」
のだそうだ。
そうかあ~?
問題の英国投資ファンドは、3年から5年の投資で最大の利益を絞り出すことを狙っているのだそうだ。まあ、ファンドである以上、そんなモンだろう。そんなハゲタカのような金が日本の電力供給に影響力を持とうとするとき、それを阻止するのは当たり前ではないか。
無論、利益を求めて国境を越えて飛んで行くお金から見れば、日本とは何と住み着きにくいところか、と不満の声を上げるかも知れない。だが、日本に住む我々は、いや、少なくとも私は、そんなお金に来て欲しくない。彼らの利益のために、日本の暮らしの基盤が食い荒らされるのはごめんである。
そんな当たり前の判断をした日本政府を批判する外国政府って、あるんだろうか? アメリカもイギリスもフランスもドイツも、国の電力事業が利益だけを狙って投資するファンドの餌食にされようというのを黙って受け入れるのだろうか?
でね、朝日新聞は13日、「食糧高騰―市場の暴走が飢餓を生む」という社説を掲載した。投機資金が食糧市場に流れ込み、食糧不足を招いたと書いている。
ねえ、食糧市場に流れ込んだ投機資金に問題があるんなら、電源開発の株式を買い増そうとした英国の投資ファンドにも同じ問題があるんじゃないかな? 短い期間に最大の利益を上げようと世界中の市場を虎視眈々と狙っているお金は、どう呼ばれようと、どこの市場でどんな投資活動を行おうと、同じ穴の狢である、と思うのだが。
【学校裏サイト―いじめの芽を削除しよう】
特に書くことはない。問題の重さ、大きさ、深さと、対応策、解決策の貧困さに考え込むだけである。啓樹や瑛汰が被害者になったら、私ならどうするか……。
サイトの管理人に監視を呼びかけているが、もともと裏サイトに場所を提供している人々である(と思う、見たことがないので)。どこまで期待できるか?
教師が携帯電話でネットパトロールする。そんなことやったことがないので分からないが、本当に有害なサイトを見つけ出すことができるのか?
学校の指導にも限度があるだろうし、子どもたちにチクリを働きかけるのもなあ。チクったことがばれたら、その子がいじめの対象にならないか?
でも、どうして匿名性に隠れて、我が身を安全圏に置きながら、他人を攻撃するようないやなガキが増えたんだろう? 私たちのころは、虐めるにしても堂々と我が身をさらして虐めていたけどなあ。あ、私は虐められる方だったが。
どれほど困ったことが起きようと、ネットは社会基盤としてすっかり定着した。もう、ネット抜きの社会はあり得ない。それとどう付き合ったらいいのか。
時間をかければ自ずからルールが生まれるはず、という楽観論もある。さて、人間はそこまで善意の生き物なのかなあ……。
(注)
まだまだ同じ注を書き加えなければならないのがもどかしい。