05.30
2008年5月30日 さすが、ではなかった朝日新聞
朝っぱらから謝罪文を書くのは、なんともけったくその悪いものである。しかし、これは謝罪せずにはおけない。けったくその悪いことは早く済ますに限る。
昨日の日誌で、朝日新聞の社説を絶賛した。だが、絶賛は誤りであることが判明した。我が不明を恥じ、ここに読者諸氏の許しを請う。
誤りに気が付いたのは、昨日の日誌をアップして間もなくのことだった。
「朝日はちゃんと落とし前を着けた。でも、ほかの新聞はどうしたのかな?」
ふと、そんなことを考えた。
ゴリゴリの経済合理主義者、というか資本主義万歳派である日本経済新聞は、民主党の暴挙をどう処置したのか? 経済とはあまり関係ないとして無視したのか?
何につけても与党の肩を持つ読売新聞が、野党=民主党を批判できるこのチャンスを見逃すか?
こんな時、ネット上にそれなりに便利なサイトがある。朝日、読売、日経が一緒に作っている「あらたにす」だ。ここでは3紙の1週間分の社説を読むことができる。まあ、社説を読みたい人がそれほどいるとは思えないが、何かの時には使える。
で、「あらたにす」に行き、「社説」と書かれたタグをクリックした。29日の3紙の社説が芦原れた。
日経は
「地方分権は小出しの改革ではダメだ」
「自衛隊も救援に加わろう」
の2本だった。あれまあ、日経さんは無視かね。
隣の読売は、
「アフリカ支援 『成長の同伴者』めざす日本」
「公務員制度改革 修正合意を具体案に生かせ」
である。やっぱり、国会同意人事も民主党もない。
ふむ、さすがに朝日新聞。他紙とはひと味もふた味も違う。やる時はやるもんだと、自分の書いた日誌を再評価した。
でも、何となく胸騒ぎがした。朝日の社説は1日遅れだったのである。1日早くあの社説があったら、朝日新聞の悪口を日誌で書くことなんかなかったのである。
まさかとは思うが、日経、読売が28日の社説で取り上げていた、なんてことがあり得るか?
あった。
「同意人事の報道規制は撤廃を」(日経)
「同意人事騒動 『事前報道』規制は削除せよ」(読売)
えーっ、日経も読売も、書くべき日に書いていた! ということはあれか? チェックしてないけど、毎日も産経も東京新聞も、ひょっとしたら28日の社説で取り上げたのか? ひょっとして、ひょっとして、朝日新聞はそんなほかの新聞を見て、
「そうか、うちでも書いておかねばまずいか」
と押っ取り刀で後追い社説を書いたのか?
そんな朝日新聞の社説を絶賛してしまった私の不明を恥じる。何事に限らず、褒めるのは至難の業である。だから、褒める時は脇をキッチリ締めておかねばならないのに……。
気が付いたのが昨日なら、何故昨日のうちに謝罪しない?
という真っ当な指摘が飛んでくるかも知れない。何故お前は1日待って謝罪をするのか?
気が付いた時、2つのことを考えた。
アップした日誌を修正しようか?
もう1つ29日付の日誌を書いてアップしようか?
どちらも採用しなかった。
修正は、我が間違いを隠すことである。これはすまいと思った。修正前の日誌を読まれた方と、修正後の日誌を読まれた方で違いが出るのはよくない。
同じ日に2つの日誌を書くというのは、イレギュラーだと考えた。日記帳に書く日記に、同じ日付のものが出てくることはない。普通は、すでに書いた日記に追記する形を取る。だが、公開している日誌でそれをやると、実質的には修正になってしまう。
というわけで、1日遅れの謝罪とあいなった。ご寛恕ありたい。
にしても、朝日新聞……。
ふんどしを締め直せよな!