09.29
2010年9月29日 痩せた?
「あら、お腹のあたりがスマートになって」
久しぶりにマッサージに行った。桐生で知り合った人の紹介で通い始め、もう1年以上になる。1回5000円は痛い。肩と腰の痛さと、この痛さのどちらを取るかの選択である。
桐生に来た当初は、保険のきく接骨院をあちこち回ってみたのだが、どうもいけない。当地の接骨院は機械に頼るところ大で、人の手でマッサージしてくれるのはわずか数分程度。それに、保険を使っても1000円も取る。東京、渋谷の辰野接骨院は540円で、たっぷり20分は揉んでくれた。都心の接骨院より、地方の接骨院の方が高いとは、物価の逆転現象である。腑に落ちない。
というわけで、ここに通い始めた。
やってくれるのは、50代のお姉さんである。人によってはおばさんと呼ぶかも知れぬ。私はそんな失礼なことはしない。
この方、一節には手のひらから気を出す、ともいうが、個人的には確認していない。
それより、私の個人的な印象は、指の力が女性とは思えぬほど強い。さらに大きな特徴は、口から生まれたに違いない人である。
よくしゃべる。
今日もそうだった。
「来年は市の選挙だけどねえ。あの、みんな困ってる人、まだ出るのかしら? 嫌になるわ」
「選挙、ってもねえ。知らない人ばかりだから誰に入れていいかよく分からないし」
「そうそう、このあたりは、ほら、いま議長やってる幾井さんが近いのよ」
まあ、私にはどうでもいい話ばかりである。
「今度、メガ・ドンキってできたじゃない。何度かいったけど、私には合わないわ。迷っちゃうのよ、売り場で」
といわれたところで、私はメガ・ドンキお客様案内係ではない。できることは何もない。適当に相づちを打つしかない。
冒頭の発言は、そんな中から産まれた。
「どうも、この腰回りの肉が落ちてるのよねえ。どうしたの。ダイエットしてる? いまよりスマートになってどうしようって? 背が高いんだから、いまだって充分にスマートでしょうが」
そんなことをいいながら、私の腰回りを揉む。
ん? 腹回りの贅肉が落ちた? 自覚症状はないけどなあ。昨日、お風呂に入る前に計ったら81.7kgだったし。たいして変わってないんだけど。
「そんなことない。私、触って分かるもん。前に来たとき(せいぜい2~3ヶ月前)より、腰にくびれができてる。ほら、ここに角度があるもん」
そんなこといわれても、俺、毎日お風呂の鏡に映る我が裸体を眺めてるんだが、ちっとも変わってないぞ。
「そんなことない。私の手がそういってる!」
へーっ、あなたの手は口も声帯も持ってんの?
「そうよ」
でも、揉んだ人の身体って、そんなに明瞭に覚えているもの? ひょっとして私に特殊な関心を持ってる? だとしたら、ごめん。私の関心領域は上限30歳代までなの。
「あーら、私なんかはみ出しちゃって何年たつのかなあ。アハハ……」
でも、痩せた? 2日間の禁酒生活が早くも実を結びつつある?
夕刻、入浴前にワクワクしながら体重計に乗る。81.7kg。昨日と同じである。消えた贅肉には重さがなかったのか?
現代物理学では説明不可能な、怪現象である。
HARD OFFで、小型スピーカーを買った。ギター練習用である。左右で2100円。
音程を変えずに再生スピードを変えられるCDプレーヤーを事務室に運び込んだ話は前に書いた。ギターアンプに接続して出した音が汚いことも、併せて報告した。
何とかならないか、と考えて、納戸にクリスキットのプリアンプとメインアンプが眠っていることを思い出した。いまの事務室が手狭でオーディオセットを置く場所がなく、やむなくお休みいただいていたものだ。
あれを使ってやれ。
そこまではよかったが、このセットが納戸に入っているのは、実はスピーカーのせいなのだ。アンプはそれほど嵩張るものではないからどこにでも置ける。ところが、スピーカーは16cmのユニットが120リットルの箱に入っている。それなりに大きい。それを置く場所がないので納戸でお休みいただいているのである。
つまり、クリスキットを活用するには、小さいスピーカーが必要なのだ。
しかし、新品を買えば数万円はする。もったいない。そんなわけで中古の小型スピーカーをさがしていたのだ。
買ってきたのはONKYO製品。ボックスにかなり傷があり、おまけに、センターキャップ(スピーカーの真ん中にある出っ張り)が凹んでいる。
ま、それでもかまわない。本格的に音楽を聴くわけではない。クリスキットと組み合わせて、ギターアンプよりいい音が出てくればいいのだ。
というわけで、夕方から配線し、夕食後、2日ぶりにギターの練習をした。うん、これでいい。ギターアンプより綺麗な音が出てくる。
明日は、ギター教室。さて、もうひと練習するか? でも、もうご近所迷惑かな……。
禁酒。粛々として3日目、実行中。