02.06
2012年2月6日 人材不足
ドジョウに手足はない。が、もし手だけでもあったら、ドジョウ首相は頭を抱えたいとこいねがっていいるに違いない。
無能の塊のような一川防衛大臣を罷免し、今度こそと起用した田中直紀防衛相。
「最善かつ最強の布陣」
のはずが、まあ、出るわ出るわ。もう、初っぱなから馬鹿丸出しのキャラを振りまいて話題を提供し続けている。
防衛大臣としての勉強が追いついていないのなら、まだ許せる。質問されたことを取り違えて答えてしまうのも、まあ時折あることだ。だが、質問されたことがトンと理解できず、トンチンカンな答弁を繰り返す日々。
何か、馬鹿を通り越して、どっかほかの世界にいっちゃった人のようである。
経歴には、慶応法学部の出だとある。ふむ、慶応法学部とは、この程度の人が入学することができ、この程度の理解力で卒業証書をもらえるありがたい学問の府であるらしい。
この方、妻は田中真紀子おばさん。ということは、かの田中角栄の女婿である。
学歴のなかった田中角栄は、だが人間コンピューターともいわれた頭脳の冴えで、当時の大蔵官僚をもひれ伏させた偉人である。田中に私淑した若い政治家たちからは、政界をリードする人材(良かったか悪かったかは問わない)が排出した。
その田中が、可愛い娘のムコにと選んだのが、この、馬鹿の壁を突破して1人わが道を行くノータリンであったのはどうしてなのか? あの田中にして、身内のことには目が曇ってしまったのか?
しかしなあ、テレビで見るとこの男、決して悪人には見えない。目がオドオドといつも踊っている。自信がなく、いつも相手にあわせてその場を乗り切ろうと悪戦苦闘している人間の目である。悪巧みなんて、できるはずがない。
あの真紀子おばさんは、このような、顎の先で使える男がお好みだったのであろうか。
人の好みとは百人百様である。
しかし、このような人を議員にしてはいけない。選挙民は心すべきである。
ましてや、このような人を大臣にしてはならない。ドジョウ首相は、人を見る目もないのであろうか。それとも、これが、ひよこ議員が踊り回る民主党の「最善、最強」の人材なのだろうか。
人材不足故の選択なら、同情したくもなるが、ご本人があのように無茶苦茶な政権運用をされている限り、同情する気が起きないのも事実である。
「1986」、なかなか手強い。やっと上巻の550ページまで読み進んだ。これから日大闘争の巻である。
が、第1次羽田闘争、第2次羽田闘争、米国の原子力空母エンタープライズの佐世保寄港を阻もうとした佐世保闘争など、私が大学に入る前の話だが、読み進むうちに活字が霞んでくる。ついつい、タオルで目をぬぐうことになる。
あの頃の学生は、どうして「勝つ」ことを考えなかったのか。「勝とう」と知恵を振り絞らなかったのか。
殴られても、蹴られても、放水を受けても、催涙弾を打ち込まれても、馬鹿みたいに正面から機動隊の盾にぶつかることしか知らなかった我が同年配の闘志に涙腺を刺激されつつ、
「今の俺なら、まず勝つことを考える。そのための戦略、戦術を編み出す。少なくとも、負けない戦い方を工夫する」
と考えてしまう。
そのような知恵者は、あの時代に生まれなかったのか?
歴史に「もし」はない。が、もし、あの時代に、もっと大局を見て全体を指導できる指導者がいたら、世の中、少しは変わっていたのではないか、と思いたい。
まあ、あの時代に、世の中が変わること、変えることを夢見た男の戯れ言ではあるが。