2015
08.12

2015年8月12日 修理完了

らかす日誌

本日、我が家の冷蔵庫のの修理が完了した。作業時間約4時間の大修理であった。

「これ、いくらぐらいかかるの?」

と修理作業員に聞くと、

「まあ、6万円~7万円というところですかね」

との答えが返ってきた。

「だったら、自分で払うんなら、買い換えた方がいいね」

「そうですよね」

といって、修理作業員は午後1時頃、我が家を去った。


「えっ、あんた、東芝と喧嘩して冷蔵庫、買い換えたんじゃなかったの?」

と疑問を持たれたあなたは、実に優れた記憶力の持ち主だ。そう、冷蔵庫の故障に触れた日誌には、確かにそこまでしか書いていなかった。あの日は、そう思ったのである。

買い換える。東芝は避ける。では、何処の冷蔵庫にするか?

妻女殿が示す條件は、サイズを除けば一つだけである。

野菜室が中段にあること

それだけだ。

ところが、野菜室を中段に持つ冷蔵庫は、実はほぼ東芝だけである。あとはすべて、中段は冷凍室であり、野菜室は最下段に置かれている。

冷凍室と野菜室。使う頻度は野菜室の方が多かろう、と私は思う。使う頻度が多い室が最下段にあると、中身を出し入れするのに腰を曲げ伸ばししなければならない。この作業、我々の年代にはちときつい。いや、若い年代だって、腰を曲げ伸ばしせずに野菜を出し入れできた方が楽なはずだ。

なのに、東芝を除くメーカーは皆、最下段に野菜室を置く。設計者は自宅の冷蔵庫を使ったことがないのであろうか?
それとも、あれか? 大多数の家庭は、朝食も昼食も夕食も冷凍食品をチンして食べているのか? だから野菜室なんかほとんど使わず、上段の冷蔵室は飲み物を冷やし、中段の冷凍室にすべての食料を詰め込んで、手抜き生活をしているのか?

「探したけど、中段野菜室は東芝だけみたいだぜ」

と妻女殿に告げると、

「いい、野菜室が中段でなくてもいい」

との答えが返ってきた。それほど怒りは激しかった。

「待て待て、パナソニックが中段野菜室の機種を一つだけ出したみたいだぜ」

「じゃあ、それにしよう」

「いや、おい、これ、高いわ。価格コムの最安値でも24万円を超えてるぜ。冷蔵庫は、せいぜい15万円以内で買いたいよな」

「分かった。やっぱり野菜室が一番下でもいいわ」

という具合で、我が家は冷蔵庫を買い換える一歩手前だったのである。

でも、いつものように、ふと、ひらめいたのだ。

「そういえば、この冷蔵庫、ケーズデンキで買ったよな。あそこ、安心パスポートっての出しているけど、あれで何とかならないかな?」

だめ元で電話してみると

「はい、ああ、これですね。確かに2009年8月にお買い上げいただいておりまして、まだ保証期間内です」

いや、これはケーズデンキのPRではない。事実をありのままにレポートしているだけである。
というわけで、修理会社の担当員が数日後に下見に来て症状を確定、今日朝から修理してくれたのである。むろん、我が家の負担はゼロ、だった。
助かった!

直してくれた修理作業員によると、壊れていたのは冷気の吹き出し先を調整する弁の部分。
彼の話だと、冷蔵庫内で冷気を作っているのは1カ所だけ。それを冷蔵室、冷凍室に送り込んでいる。だが、同じように送り込めば、当然のことながら冷蔵室も冷凍室も同じ温度になる。だから、それぞれの室内温度を測りながら、必要な方に多くの冷気が流れるよう調整する弁機構が組み込まれている。この弁で、冷蔵室、冷凍室に送り込む冷気の量を調整するのである。

これが壊れた。壊れた結果、冷凍室がもっと冷気が必要だといっているのに、弁が動かないから冷気が十分に送られない。従って冷凍室内温度が上がり、冷凍していたものが自然解凍されてしまう結果になった。一方の冷蔵室には十分な冷気が送られているからちゃんと働いていた。

「へー、そうなんだ。冷蔵室、冷凍室別々に冷やしているんじゃないんだね」

「そんなことをしたらコストが跳ね上がりますからねえ」

「だとしたら、その弁は、今の冷蔵・冷凍庫の基幹部品というわけだ。それがたった6年で壊れる?」

「いや、やっぱりゴミが入ったり、モーターの油が飛んできたりして、動きがおかしくなることもあるんですよ」

「でも、基幹部品だよね。ゴミや油で誤作動したり、動かなくなったりするんなら、ゴミや油が絶対に入らない構造にしないとまずいんじゃないの? やっぱり設計ミスだと思うけどなあ」

というのは、修理作業員との対話である。
対話はそれ以上ははずまなかったので、真実が何処にあるかは不明だ。だが、

「やっぱり設計ミス」

という私の見方にはかなりの説得力がある、と考える私である。

今日の修理で、当分はこの冷蔵庫を使い続けることができそうだ。だが、買い換えが必要ななったときは、我が家の冷蔵庫はパナソニックになるはずである。
うん、その頃には価格もこなれているだろうし。