09.05
コロナワクチンの効果は、どうやら「?」らしい。どうする?
「らかす」をお読みいただいている皆様は、比較的高年齢ではないかと推測している。
1つには、若年層の活字離れがある。
つい先日、桐生市内の会社でWeb戦略の話をしていた。座にいた専門家が、こう言い放った。
「今の人は字を読まないのです。だからブログみたいに長々と文章を書くと、まず読まれません。いまは動画のYouTubeや、写真を中心にしたInstagram が主流で、特に若い人はこっちしか見ないんですよ」
あんな瞬間芸のオンパレードや、ワンフレーズメッセージしか見ないで、さて、若い人達はどこから新しい知識を仕入れいているのだろう? 生き延びるには、最低限のきちんとした知識が必要不可欠なはずだが、彼らにはそんな思いはないのか? 日本民族は劣化の過程にあるのか?
などと複雑な思いを抱いたが、まあ、それが現実であれば仕方がない。つまり、「らかす」のような長ったらしい文章は、若い人達にはほとんど届かないと考えねばならないわけで、とすると、読者の多くは高齢者、ということになる。
2つ目は、筆者の年齢である。横を向こうと上を見上げようと、例え逆立ちしたところで私は72歳。立派な高齢者である。感性も年齢相応に高齢化しているのに違いない。だとすれば、私の書く文章が爺臭くなり、若い人には見向きもされされず、私の同類しかアクセスしなくなってもやむを得まい。
ということで、あなた、おいくつですか?
まだまだ若い者に世の中を任せるわけにはいかん、という自負をお持ちですか?
がんばってる?
いや、世代間の違いを考えて見ようとこの文章を書き始めたのではない。
いま、この文章をお読みいただいているあなたが高齢者であれば、恐らくコロナワクチンの2回接種者であろうと思って書きだしたら、いつものように少し方向が狂っただけである。
で、あなたはワクチン2回接種者であることを前提に話を進める。もちろん、まだ接種していない人や、今接種の順番待ちである若い方々にお読みいただくのは大歓迎である。
私が雑誌「選択」の読者であることは、皆様ご存知であろう。その9月号が1日に配送され、ページをめくっていたら、ワクチン2回接種者である私にとって、ややショッキングな記事に出くわした。一言で言えば、
「ワクチン、あまり頼りにならないよ」
という内容である。概要をお伝えしよう。
7月22日、イスラエル保健省は、ファイザー製ワクチンの感染予防効果は39%であると発表した。つまり、ワクチンを2回接種しても61%の人は感染を防げない。
8月4日、英インペリアル・カレッジ・ロンドンの研究チームが、デルタ株に対する感染予防効果は50〜60%低下すると発表した。39%から50〜60%下がるということは、ワクチンの効果で守られる人は15.6〜19.5%しかいないことになる。2回接種した人が100人いれば、
「これで安心」
できるのは15人〜20人しかいないわけだ。
7月初旬、米マサチューセッツ州での独立記念日イベントで、469人が感染した。うち74%の346人はワクチン接種を済ませていた。
どうです? 恐ろしい話でしょ?
しかし、ワクチンに全く効果がないわけではないらしい。イスラエル保健省の長期観察データでは、8月8日現在、60歳以上のワクチン未接種者の重症例は10万人当たり85.6人だが、接種完了者は16.3人だった。つまり、ワクチン接種で感染を防ぐのは難しいが、例え感染しても重症化する恐れが少ないというわけである。
はあ、やっと少しは安心出来ましたね。
しかし、日本のメディアはどうしてこんなデータを報じてくれないのだろう? 病床逼迫も居酒屋の危機感も大切だろうが、しかし、このコロナ下の日本に今一番必要なのは、コロナに関する科学的裏付けのあるデータだと思う。「選択」が報じているぐらいだから、その気なればこんなデータはいくらでも手に入るはずである。編集者の感覚が鈍っているのか、記者連中がサボっているのか・。
こんなことを続けていれば、マスメディアに対する信頼はますます下落する一方であるのは間違いない。しかし、マスメディアが陥没したら、私達はどうやって「知るべきこと」を知ることが出来るのか? ネットなんてあのトランプが自ら証明したように「フェイクメディア」に過ぎないのだから。
さて、本題に戻すと、このようにワクチン効果を検証した挙げ句、アメリカではワクチン接種の義務化が進んでいるそうだ。それも国家権力による強制ではなく、企業が動き出したという。食肉大手のタイソン・フーズは全従業員に接種を命じ、ウォールマートやマイクロソフトも一部従業員に義務化した。また、採用条件にワクチン接種済み、という項目をつけ加える企業もじわりと増えているそうだ。そうそう、国家権力といえば、国防総省は全米兵に対し、接種を義務化したとある。
さて、日本のコロナ対策で最も欠けているのは、欧米で進んでいるような科学的データの収集、分析ではないか。収集・分析したデータは勿論公開しなければならないし、の分析結果に基づいて施策を決めなければならない。
「ワクチン接種が進めば大丈夫」
とオリンピック、パラリンピックを強行した我らがガースー首相に最も欠けていたことである。
そのガースー首相が辞める。次の首相は科学に対して素直に頭を下げる人だろうか? それともガースーの後継として、
精神一到何事か成らざらん
と突っ走り、ひょっとしたら
心頭滅却すれば火もまた涼し
という境地にまで国民を連れて行く人だろうか?
選挙権は自民党員にしかないが、党員ではない私にも気になるところである。