12.12
ご無沙汰です!
ずいぶんご無沙汰してしまいました。これだけ原稿をアップしない日が続くと、
「大道さん、どこか身体の具合でも悪いのですか? ひょっとしたらがんの転移が見つかった?」
などというメールが舞い込むかと思ったが、1通も来ない。「らかす」に原稿を書こうと書くまいと、私は鋼鉄製の、絶対死なないマシンであると誤解されているのかとも考えてしまう。ねえ、私だって生身の75歳なのに……。
実は、他の原稿に追われていた。桐生えびす講で毎年出しているえびす講通信の原稿、ある不動産会社のHPで続けている「きりゅう自慢」の原稿、ある刺繍屋さんの社員研修をHPで公開するための原稿、去年から始めた「桐生子ども新聞コンテスト」のため為の原稿……。あとからあとから仕事が押しかけ、締め切りに追われた。
それでも、時間がなかったわけではない。夜は必ず映画を見るし、昼間だって、妻女殿の体調が戻らないため家事の99%を私が受け持っているとはいえ、パソコンゲームをやる時間はある。読書もして、このところ山本周五郎にすっかりはまっている。
だが原稿は、時間があるからといって書けるものではない。ある、気分の高まりが必要である。その気分の高まりを、あとからあとからあとから押し寄せる原稿の締め切り群に奪い取られ、自分のHPのための原稿を書く気分がやって来なかったのである。
その締め切り群にも、何とかめどがついた。さて、久しぶりに「らかす」を書くか、というのが今日の私なのだ。
しかし、である。世界は日一日ときな臭さを増してきた。ウクライナとロシアの戦争は続いているし、北朝鮮はロシアに傭兵を送った。イスラエルは相変わらずドンパチやっているし、年が明ければトランプ政権が動き出す。America Firstのトランプは、台湾問題に冷酷だという。だとすると、習近平の中国が台湾併合に動き出す恐れもある。
直近では、シリアのアサド政権が崩壊した。反政府軍が政権を握ったようだが、アサド政権と戦ってきたからといって、反政府軍が必ずしも正義の軍隊でないことは、映画「サルバドル」を見れば分かる。ましてやシリアの反政府軍はテロリストであるとの見方もある。テレビで見る報道は、アサド政権が倒れたことを喜ぶ市民の声ばかり拾っていたが、さて、シリアはこれからどうなるのか。これをきっかけに中東はどう動くのか。
世界中、暗い話ばかりである。といっても、私にできることは何もない。
「だけど、あんたたちは何かしなくちゃいけないじゃないの?」
と私が苛立っているのは、日本の政治家どもだ。北朝鮮の動き、トランプ政権の再来、習近平・中国の動向と、きな臭さが募っているのに、国会でのお話し合いは、やれ103万円の壁をどうするだの、政治資金を規正しろだの、目先の国内問題ばかりである。
おいおい、今の日本で緊急にやらねばならないのはそんなことかい? 企業、団体献金を禁止する? そんなことをしたら、政治家どもは薄汚い金をあちこちから集める算段をするに決まっているだろ? 薄汚い金って、見返りを求める金のことさ。そんな話ばかりしていて、日本の安全を守る話がひとつも出て来ないのはどういう訳だ? 優先順位という言葉があるのを知ってるか?
原稿は書かなくても、日々のニュースに苛立ちを募らせている。これからもそんな駄文を書き続けるのだろう。