2025
02.02

我がiMacの悲報

らかす日誌

大変なことになった。
とんでもないことになった。
起きてはいけないことが起きた。

私のiMacが故障した。iMacはいま机上から取りのけられ、箱に入って修理屋さん行きを待っている。4日火曜日午前11時40分の予約である。

事件の発端はBentoである。Bentoとは私が長年使っているデータベースソフトだ。我が家にあふれかえっている映画、音楽を録画したBlu-ray、DVDを整理す大切な役割を担ってきた。これがないと、どの映画が、どの音楽ソフトがどこにあるのか把握するのが難しい。

それなのに、そのBentoが悩みの種だった。すでにメーカーはこの製品を廃番とし、サポートを打ち切っている。それだけなら使い続ければいいのだが、このソフト、新しいOSでは動いてくれないのだ、そのため私はOSのアップデートを見送り続けてきた。いまだに10.13.6である。だがが、iMacは機械に過ぎない。機械はいずれ壊れる。そして新しく購入することになるiMacではOSは最新のものだからBentoが動かない。膨大に積み上がったデータベースが使えなければ、映画と音楽の管理はしっちゃかめっちゃかである。それを見越せば、他のデータベースソフトに乗り換えなければならない。それがここ数年の課題だった。実行しなかったのは単に面倒くさかったからだ。

だが、気がつけば2025年。このところ仕事はである、だったら、データベース問題をいつまでも放っておく訳にはいかぬ。私は先週、重い腰を上げた。乗り換えソフトをチャットGTPで探し、試してみようとした。

ところが、なのである。私は端から難題にぶつかった、どのソフトも、いまのOS、10.13.6では動かないのだ。MacOSは進化を続け、いま最新のOSは15.3である。少なくとも11か12のOSでなければあらゆるソフトが働いてくれない。

これは二律背反である。OSをアップデートすればBentoに蓄えたデータが全く使えなくなる。しかし、アップデートしなければ新しいデータベースソフトは動かない。どうする?

考えた末、私はBentoのすべtのデータをcsvで書き出し始めた。ほとんどのデータベースソフトはcsvファイルからデータを読み込むことができるからだ。始めたのはいいが、私の操作ミスでcsvで出てきてくれず、その操作ミスに気がつくまで1〜2日かかった。
やっと終わったかと思ったら、今度はcsvファイルには写真が含まれないことが判明した。私はそれぞれの映画、音楽に、ディスクにしたときに使う写真をインターネットで探してデータベースにしているのだが、その写真がcsvファイルにはない。どうする? これもチャットGTPにお伺いをたてた。すると、Bentoのデータをpdfで書き出し、そのpdfファイルから写真だけを抜き出せ、という指令が来た。これも1〜2日がかりですべての写真を抜き出した。大変な作業だった。

そんな作業をしながら、新しいデータベースソフトをAmazonで買った。FileMaker Pro18である。Bentoはもともと、FileMakerの開発元が売り出したソフトである。だとすれば親和性は高いはずだ。ところが正規品は5,6万円する。それで他のソフトを探していたのだが、Amazonで検索したら2万円少々のFileMaker Pro18が見つかった。これなら他のソフトに比べてたいして割高なわけではない。もっとも、なぜこんな安値で売ることができるのかが不明だが、支出が少なくすめばこれほどありがたいことはない。
少しは迷いながらポッチンした。送られてきたのはA4のこコピー用紙にダウンロードサイトのアドレスを書いた紙1枚

「こんなもんが2万円かよ!」

と思ったが、まあAmazonで売っているのである。これでも何とかなるのだろう。

さあ、これでOSアップデートの準備は万端整った。OSアップデートを始めたのが昨夕である。

インテルのCPUが入っている私のiMacは、OS13までしか対応していないらしい。そこでOS13をアップルストアからダウンロードし、インストールを始めた。確か、昨夜9時頃のことである。
インストール自体は11頃終わった。あとは新しいOSでiMacを立ち上げるだけである。これで最新のMacが手に入る! その手順に進み、電源ボタンを押した。

Macを愛用されている方ならおわかりだろうが、電源が入ったMacはまずアップルマークがディスプレーの中央に現れ、その下にタスクバーが表示される。タスクバーが右端まで進むとパスワード入力画面が現れる。私はパスワードを入れてリターンキーを押した。パスワードを入れるウインドウは消えたが、何事も起きない。システムを最適化している、とのウインドウが現れた。ほう、OSのバージョンアップにはこんな課程があったか。なにしろ、このiMacを買ってから、一度もOSのアップデートはしていないから、すっかり忘れている。
そろそろ寝る時間になった。まだiMacの画面は変わらない。

「ずいぶん時間がかかるのだな。仕方がない。電源を落とさずに寝るか」

こうして、今朝を迎えた。iMcのディスプレーは真っ黒である。自動的にスリープモードに入ったのだろう。スペースキーをたたく。どれでもいいからキーをたたけばMacは目覚める。私のiMacも目覚めた。画面は前夜のままだった。

「えっ、なんで? もう7時間はたっただろ!」

なんだかやばいことが起きたようである。気分が落ち込んだ。

この項、続く