02.09
ATOK17もダメか‥‥
Mac OSのアップグレードが引き起こした混乱は、昨日書き尽くしたと思っていた。ところが今日になってもう一つの不具合が見つかった。ATOKである。FEP(Front-End Processor)と呼ばれる文字入力のためのソフトだ。
私がMacを使い始めたのは1990年代の半ばで、それからしばらくしてATOKを購入したから30年近い付き合いになる。私がMacで書いた原稿は、すべてATOKのお世話になっている。その操作感にすっかり慣れ親しんでいる。
その文書入力が
「おかしいな」
と気がついたのは、今日のことである。朝から頼まれ原稿を書いていて、なんとなく違うのだ。Wordで文章を作りながら、あちこちの感じがおかしいのである。たとえば文字を入力して変換キーを押し、一部に入力ミスがあったことに気がついたとする。ATOKなら取り消しキーを押せば、変換前の状態に戻り、間違ったところだけを修正して変換キーを押せば良かった。ところが、今日のiMacでは、取り消しキーを押すと間違ったままで変換が固定してしまう。全ての文字を消さなければ正しい文章を入力できないのである。おかしい。
いまの私は何を使って文章おを入力しているのか? メニューバーにあるFEPのアイコンをプルダウンして確認した。ない。ATOKという文字がない! ということは、私はApple製のFEPを使って文章を書いているのか? 道理で感触が違うはずだ。それにしても、ATOKはどこに行った?
あれこれ調べてみた。ATOKの開発、販売元であるJUST SYSTEMSのHPによると、どうやら私のiMacに入っていたATOK17は、新しいOSでは使えないらしい。そして、買い切り製のATOKはすでになく、毎月一定額を支払ってアプリを使うサービスだけになったようである。
私は、アプリは買い切りしか使わない。毎月一定額を支払うなんてごめんである。つまり、私はATOKを使えなくなった。仕方なく、なんとなく肌に合わないFEPを使って文章を書かざるを得ないのが今の私である。
様々なサービスでサブスクリプションがはびこっている。フォトショップをはじめとするAdobeの製品群ははずいぶん前からそうだし、ほかにもいくつもある。そのソフトで利益を稼ぎ出す法人向けならそれもありだろう。だが、主に趣味などに使う個人ユーザーはたまったものではない。毎月千円の使用料を払っても、1000円の収入を見込める人は少ないのである。そんな個人ユーザーもサブスクリプションを受け入れなければアプリが使えないとすれば、ユーザーはそのアプリから離れざるを得ないではないか。
おそらく、開発・販売元それでもいいのだろう。どの程度の個人ユーザーが離れていくのかは計算済みで、それでもサブスクリプションにした方が経営の安定を図ることができる、収入の増大を見込むことができる。だからサブスクリプションに切り替えたはずである。
パソコンは暮らしの質を小壽應させてくれるはずだった。ところが住みにくい世になってしまった。嫌な世の中である。
今日は、OSアップグレードの最大の目標、FileMaker Pro018について書くはずだったのだが、思わぬ事態が起きたので中身が変わった。FileMaker Pro018に振り回される話は明日以降にご報告することにする。