2025
02.12

FileMakerとの格闘を初めて、さて今日は何日目?

らかす日誌, 事件らかす

まず悪あがきから。

数日前の朝、O氏にATOK17の製品版を借りてきた。これをインストールしてみようというのである。無駄だった。インストーラーが途中で動かなくなった。使い慣れたATOKとはおさらばしなければならないらしい。

というわけで、FileMaker18である。購入の経緯はすでに書いた。インストールしたことも文字にした。
そこまでは簡単である。問題はそこからだった。どう使っていいのか、皆目見当がつかないのである。

仕方なく、ネットで使い方を探した。たとえばこんなページが見つかった。少しずつ読み進める。ところが、である。まず、言葉の壁にぶつかった。言葉がわからない。「データベースの管理画面」って? 「テーブル」とはなんぞや? これがデータの入れ物になると書いてあるのだが、なんのことか、とんと理解が届かないのである。
やがてこのページに行き着いた。そして、このページに飛んだ。ここでは動画でFileMakerの使い方を教えてくれるらしい。
この動画の指示に従って、業務報告書を作ってみた。これである。


ま、それなりにできたとは言える。だが、私の目標は、Bentoに蓄えた我が家の映像資産のデータをこのFilemakerで管理することなのだ。業務報告書を作ることではない。

私はBentoで映画などのソフトを管理してきた。例えば、「映画」というフォルダの下には、「アカデミー」「ベルリン」「ヴェネチア」などのサブフォルダがある。こうしておけば検索が簡便だからである。これをFilemakerで実現できるのか?

とはいえ、まずはBentoのデータをFilemakerに移行させねばならない。これは確か、チャットGTPに教えてもらったやり方だ。
Filemakerを開くと、初期画面が現れる。そこに「お気に入り」「最近使った項目」「作成」という選択ボタンがあり、その「作成」を選ぶ。すると「変換」というボタンが現れる。これを選んで「作成」ボタンを押すと、変換前のファイルを選ぶウインドウが現れた。

「これだ!」

私は早速変換を始めた。エクセルに書き出していたBentoのデータをFilemakerに移行し始めたのだ。
だが、である。ことは簡単ではない。私は主な映画賞受賞作、アニメ、007、刑事コロンボなどとともに、ハリウッドの映画をあいうえお順にサブフォルダとし、「映画」というフォルダの下に入れていた。また、2度と見ないだろうという映画をスピンドルに移すとともに、サブフォルダとして「削除」も作ってある(こうしておかないと、間違って新たに録画する恐れがある)から、「映画」だけでもサブフォルダの数は53に上る。これを一つ一つFilemakerに移行しなければならないのだ。
ま、仕方がない。乗りかかった船、というか、いつかはやらねばならないことなのである。

作業は「007」から始めた。「変換」ボタンと「作成」ボタンを押すと、変換したいファイルを選ぶウインドウが登場する。ここでデスクトップに置いていた「Excel Bento」の「映画」から「007.xlsx」を選択する。次のウインドウで変換後のファイルを保存する場所を指定して「保存」ボタンを押す。

さて、ここからが初心者にはわかりにくい作業が始まる。1番左に「タイトル」「制作年」「出演者」など、私がBentoで使っていた用語がずらりと並び、「ソースデータ」とある。右にはF1、F2‥‥が上から順に並び、「ターゲットフィールド」とある。しかし、F1、F2ってなんだ?
考えても仕方がない。とりあえず「変換」ボタンを押してみる。思わしい結果が出なくても、最初からやり直せばいいだけのことだ。

とりあえず、エクセルに似た一覧表が登場した。データ移行は成功したらしい。私は意気揚々と作業を進めた。
だが、Filemakerとは実に使いにくいソフトである。Filemakerはカード型のデータベースだと言われる。一つの案件、例えば「007/ドクター・ノオ」であれば、タイトル、制作年、上映時間、監督など製作陣、出演者、あらすじといったデータを1枚のカードにして管理する。
そのカードのデザインを始めた。タイトルをどこに置き、出演者はどこに配置するか。そのレイアウト画面に入ると、F1からF14までの記号が縦に並び、その右隣に「007/ドクター・ノオ」「1962年」など、Bentoから移ってきたデータが表示されている。確かにこれもカードではある。だが、私はBentoで見ていたような表示が欲しい。どうすればいいのか?

あれこれ考えた末、表示をレイアウトモードに切り替えた。そうすると、「007/ドクター・ノオ」「1962年」などが入ったボックスをど自由に移動できることがわかった。それだけでなく、そのボックスは大きさを私なりに決めることができる。F1、F2などの不要な文字も消すことができる。それだけでなく、カードのどこにでも文字を書き込むこともできる。
そこまでの知識を得たのは、ネットで探したチュートリアルだったのか、ちゃっとGTPにお伺いを立てたのかは記憶にない。

ここまでわかれば鬼に金棒である。あとはBentoのデータを一つ一つFilemakerに移していけばいいだけである。
と思って作業を進めた。か、き、く、け、こあたりで嫌になった。なにしろ、毎回カードのレイアウトを手動で作らなけばならないのだ。1つの映画に14項目のデータがあるから、14個のボックスの位置を決め、大きさを決め、全体のバランスを見る。私の映像資産は「映画」だけではない。「国別」に分けた映画、主要人物別に分けた映画、制作国別に分けた映画、日本映画、音楽、ドキュメンタリーなどその他、これから録画する映画、とデータ移行しなければならないファイルが目白押しなのだ。

「毎回、レイアウトを手動でやるわけ?」

ちょっとばかり作業が億劫になって、チャットGTPに聞いてみた。

「エクセルからFileMakerにデータを移行しています。元のファイルが100を超えるため、フィールドの配置を毎回手動で設定するのが煩わしく、フィールドの配置を簡単位する方法を探しています。全て同じ配置でいいのです」

コンピューター相手に敬語を使う。これが私の人となりである。
あまり期待していなかったが、今回は素晴らしい回答を示してくれた。

1、最初に1つのFileMakerファイルを作り、理想のレイアウトを作成
2、Finderでこのファイルをコピーして複製(Cmd + C → Cmd + V)
3、新しいファイルを開き、Excelのデータを「レコードのインポート」で追加

ワォ! そんな手があったのかよ! しかし私に、そんなファイルが作れるかな? 恐る恐るやってみた。できた。「テンプレート」と名付けて保存した。

そこまで行き着いたのが昨日の午後3時ごろである。
このテンプレートは実に優秀で、例えば「鞍馬天狗」をインポートして「鞍馬天狗」のFilemakerファイルとして保存すると、そのまま次のExcelデータを読み込み、保存すればいい。元のエクセルデータの乱れからか、時折カードでの表示が乱れるが、「ソースデータ」と「ターゲットフィールド」を変換前の画面で合わせておく(これは手動)と、全く問題なくデータが移動する。

というわけで、本日夕刻までに全てのデータ移行が完了した。

残る課題は、ファイル間のデータ移動、例えば2月に録画した映画でディスクにしたもののを、該当の場所、例えば「メイ・ディセンバー  ゆれる真実」という米国映画なら、「映画」の、「め」のファイルに移動するにはどうするかがひとつ。
データの串刺し検索をどうしたらいいのか。3月にWOWOWで放映する映画から録画したいものを選ぶが、すでに我が家にあるかどうかを知るためには是非とも必要な機能である。

ま、それはおいおいわかるだろう。
しかし、今になってBentoの偉大さを思う。実に操作が簡単なデータベースソフトで、常に全てのデータが目前にある。「映画」をクリックすればサブフォルダが全て現れ、目的のサブフォルダをクリックするとそこにある全てbの映画が合わられる。検索は「映画」からできる。なんでこの便利なデータベースソフトがの世の中から消えたのか? わたいみたいな使い方をする人間は少なかったのか?
それに比べてFileMakerは一覧表示ができない。「アカデミー」と「ヴェネチア」は別のファイルなのである。それとも全てを一覧表示する手法を私が知らないだけか?

Amazonに注文していた「Filemaker18 スーパーリファレンス」という指導書が届いた。18.5㎝×23.5㎝、400ページの大著である。これに私が求める回答が示されていればいいのだが。