2025
12.21
12.21
子どもの笑顔はいいものだ
昨日、書き忘れたことがあった。笑顔、である。
昨日の表彰式は午前10時に始まり、11時過ぎに記念写真を撮って閉会した。その後は後片づけで、会場である群馬大学理工学部記念講堂をでたのはお昼近かった。こんな時間だから昼食を、ということになり、用事があるという数人を除いて9人で中華料理屋に立ち寄った。そこでの出来事である。
我々がほぼ食べ終えた頃、奥の部屋から出てきた家族連れがあった。最初に出てきたのは小学生のお兄ちゃんである。そのお兄ちゃんが私の顔を見て、何だか恥ずかしそうな表情でにっこり笑った。おや、おかしなところで挨拶をされる。私はこの子を知らないが。
やがてお父さん、お母さん、妹さんも顔を出した。そこまでたって、私ははたと思いついた。
「あ、この子は今日、表彰式で表彰されたんだ、それで私の顔を覚えていたんだ」
すぐにお父さんが
「今日はお世話になりまして」
と我々全員に挨拶をした。やっぱりそうだ、表彰された子だったんだ。
とすると、彼らは私たちより一足先に会場を出て、この店でお昼を食べていたのか。それはきっと、新聞作りで表彰されたお兄ちゃんの祝賀会を兼ねていたのに違いない。食べ終えて帰ろうとしたら、新聞コンテストを運営している大人たちとばったり会った。思いもしなかった出会いに、お兄ちゃんは最初、戸惑ったのに違いない。しかし、この人たちに表彰されたという誇りが胸にはあり、それがないまぜになって恥ずかしそうな笑顔になったのではなかったか。
彼らとは、二言三言挨拶を交わして別れたが、何だかすがすがしい思いが残った。
そうか、私たちがやっているのは、子どもにあんなすてきな笑顔をさせることなのか。
あのお兄ちゃん、来年も応募してくれるかな?


