2010
01.12

2010年1月12日 ベンチャーズ

らかす日誌

昨日午後、みどり市のさくらモールに付き合わされた。あまり混まないショッピングモールで、行くたびに、これで経営が成り立っているのか、と余計な心配をしてしまうのだが、いまのところ閉店する様子もないから何となっているのだろう。

ちなみに、ここには地元星野物産の商品を扱っている店がある。星野物産の「半生めん」は実に美味しいうどんで、この店からあちこちに送った。みな美味しいと同意してくれた。ま、それはどうでもいいが。

妻が買い物をしている間、本屋を覗き、特設コーナーでの期間限定の刃物市を見て回った。心惹かれるものがあった。
爪切り
である。1、2年前から左足の薬指の爪が巻き爪になってしまった。普通の爪切りでは斬りにくく、

「いいものがあれば」

と探していた。そんな目にとまったのが、諏訪田製作所(新潟県三条市)のニッパー型爪切りだ。

「巻き爪があるんだが」

と店員に相談したら、これを勧められた。尖った、鋭い刃先で斬るのだという。だが、決して安くない。確か6500円前後した。迷っていると、

「それに、この爪切りだったら、切れなくなったら有償で研いでくれますし、一生ものです」

ま、私の一生がどれだけ残っているかは不明だが、「一生もの」という言葉には永遠を思わせるニュアンスがある。
それに、この爪切りは美しい。刃物鋼で作られ全体が鈍い銀色に底光りしている。握って動かしてみても、まったくがたつきがない。燕の職人技を思わせる製品である。私、職人技には弱い。

というわけで、買ってしまった。ついでに、毛抜きも買った。これは、白くなった鼻毛を抜くためのものである。鼻から白い毛が覗くのはあまり見た目の良いものではない。コンビニで買った毛抜きを使っていたが、いまいち使い心地が良くなくて……。

 

さて、しばらくギター教室の話を書かなかった。時間がたっぷりあった昨日は、3時間近くもギターにさわり、新たに Tears in Heaven の練習を手がけたこともあり、久々に進展状況をご報告する。

今年最初の教室は、先週の木曜日、7日であった。なかなか腕前が上がらない私を懸念してか、先生は12月半ばから、指運びの練習をさせ始めた。正確にドレミ、を弾く練習である。
それも6弦の開放(この音はミ)から1弦の3フレット(これはソ)までの17音を弾く。弾くときに、ダウンピッキング(つまり、ピックを上から下に降ろしながら弾く)とアップピッキング(逆に下から上にピッキングする)を交互に繰り返す。アップとダウンを交互に繰り返すことでリズムが正確になり、また速く弾けるようになるのだそうだ。

当初は、弦を押さえることに神経を配れば、右手で持ったピックがうまく上、下と動かない。上、下に気を取られると、左手がおろそかになって正確な音が出ない。なんでこんな面倒な練習を、と困惑したが、まあ、人間やればできるものである。 何とか様になってきた。
ペンタトニックスケールの練習もやり、簡単なフレーズをオクターブを上げながら弾く練習も命じられた。自宅で、黙々と練習する。それはいいのだが、この練習は楽しくない。何しろ、曲ではないのだ。ドレミを弾いているに過ぎない。基礎練習であることは十分わかるが、音楽の楽しみが少ない。

「というわけで、音楽を楽しみながら技術が身に付く練習もしたいのですが。もちろん、基礎練習もやります。でも、やりながら曲ができあがっていかないといまいち楽しくなくて。クラプトンはかなりハードルが高いので、もっと簡単で曲を楽しみながら練習できるやつってないですかねえ」

先生に頼み込んだ。

「そうですか。ふむ、わかりました。そうですねえ、ビートルズはどちらかというと声楽曲ですし、何がいいかなあ? うん、ベンチャーズをやりましょう。それほど難しくはないけど、基礎的なテクニックは含まれていますので」

というわけで、今週からベンチャーズの曲をやることになった。先生が楽譜を数曲分持ってきてくれる。それを見て、私はブックオフで、それらの曲が入ったベンチャーズのCDを買って聞く、という運びだ。

ベンチャーズね。不思議なことに、確かに日本にエレキブームをもたらしたのは彼らである。彼らのフレーズ、テケテケテケテケ……、はかつて、エレキギターの代名詞であった。日本ではいまでも人気がある、というか日本でしか人気がないという不思議なバンドでもある。

でも、我が家にはベンチャーズのCDはおろか、レコードも1枚もない。つまり私は、彼らの音楽に何の興味もない。

ベンチャーズね……。ま、練習、練習!

 

リンは食欲があまりない。牛乳を飲んでも、よく吐いている。食べねば衰弱する。体の動きから切れがなくなってきた。
茹でた鶏肉、豚肉もあまり食べなくなった。昨日朝、食卓に出てきたベーコンをやったら喜んで食べた。それを見て、鶏肉や豚肉を塩茹でして与えるよう妻にいった。塩分の採りすぎは犬には良くない、というのは常識だが、ここに至っては、まず食べることだ。
さて、食べてくれるかどうか。