02.12
2012年2月12日 奉仕
平日より週末の方が忙しいのは、私の習い性である。
正確に言うと、仕事は適当にさぼる。一方で、個人のこと、家庭のことにはいくらでも時間を費やす。それが私である。
昨日からの週末も、ま、これ、大変に忙しかった。
我が家に、ブルーレイ、DVDで保存されている映画の数は、多分、とうに2000本を超えているはずである。それはいいのだが、先日、妻女殿が、
「アカデミー賞受賞作品だけ別にしてくれない?」
とおっしゃった。
「ついでに、ベルリン映画祭の受賞作品も」
とも。
いや、無視すればいいことは分かっている。
「そんなもん、自分で調べて、自分で選び出してみたらいいやないか」
そう反応するのが、いちばん理にかなったことである。だから、数日は無視した。なのに、突然、
「やってみるか」
と思い立ってしまった。先週末のことである。
何せ、暮らしの知恵が足りず、加えて、持病があり、両足を骨折した後遺症もある哀れな妻女殿である。できることはやってやらずばなるまい。
思い立って、まず金曜日にホルダーを買いに行った。分別したものを「アカデミー賞受賞作品」として分別しておくホルダーがなければ話は始まらない。
「さて、アカデミー賞受賞作って、何本ぐらいあるんだろう?」
見当もつかないので、とりあえず、72枚を収納できるホルダーを2つ買ってきた。この程度あれば足りるだろう。
ご存じかも知れないが、アカデミー賞が始まったのは、1928年のことである。第1回は、1927年~28年の作品が対象になり、「つばさ」という作品が作品賞を受賞した。なぜか、この作品は我が家にDVDの形である。
第6回までこの形で続き、第6回は1932年~33年の作品から選ばれた。第7回は、開催年度が1934年とある。この頃から形が整ってきたらしい。以来、昨年、2011年までに83回開かれ、今年が84回目。
ま、この辺は単なる雑学である。いや、ネットで調べればこの程度の情報はゴロゴロしているから、雑学とも呼べないのかも知れない。そう、単なるデータである。
その受賞作を分別する作業を、昨日朝から始めてしまった。
作業は、次のように進む。
ネットで、各回の受賞作を調べる。我が家にある映画はすべてエクセルで整理してあるので、そのデータベースを検索して、受賞作が我が家にあるかどうかをチェックする。存在するものは、新しく作ったエクセルのワークシートにデータを移し、アカデミー賞受賞作品としてデータベース化する。
と書くと簡単に思える。が、実際やってみると、なかなか手間のかかる作業である。
そもそもエクセルが、大量のデータを整理するには不向きである。データ量が多くなると動作が緩慢になる。タグで分別しても、目視できるタグの数に限りがあり、仕方なくいくつものファイルに分けざるを得ない。こんなものを高値で売りつけるマイクロソフトは、私の大嫌いな会社である。
我が家の映画は、
映画・国別
映画・人名別
映画・日本
映画・五十音順1
映画・五十音順2
映画・その他
のファイルに分けてある。それぞれのファイルの中身が、タグで分別されているのはいうまでもない。国別のファイルは国ごとのタグで分けているし、人名別は人名で分けてある。日本には、現代劇・時代劇・黒澤映画・小津映画・山田洋次映画・成瀬映画・山本映画・溝口映画・鞍馬天狗・座頭市のタグがぶら下がっている。
いや、それはいいのだが、エクセルには、分別されたファイルを串刺しにして検索する機能がない。だから、それぞれの年度のアカデミー賞受賞作品が我が家にあるかどうかを知るには、上に並べたファイルを一つづつ立ち上げて検索するしかない。
結構面倒である。
しかも、その作業が終われば、実物のDVD、ブルーレイを既存のホルダから抜き出し、新しく用意したアカデミー賞ホルダーに移さねばならない。そして、アカデミー賞受賞作品が抜き取られたホルダーには空きができるから、後ろに続くディスクを順繰りに前に送らねばならない。
そう、気の遠くなるような作業が待ち受けるのである。
昨土曜日は、第22回まで作業を終え、計39枚を新しいホルダに移した。移すだけではない。それぞれの作品がどの賞を受賞したかが分かるように、それぞれのディスクにプリントした。
作業が終わったのは夕方だった。ギターにさわる暇もなかった。
今日は、午前中だけにしようと始めた。昼食時までに、エクセルでの作業が終わったのが1960年、第33回までである。ここまでの作品数は86。
昼食を10分で終わらせると、既存のホルダから対象作品を抜き出し、アカデミーホルダーに移した。そして、受賞した賞名をプリント。既存のホルダーは順繰りにディスクを前に送る。時計は3時に近い。
私の性格的欠点の一つに、始めたことはやりおおせねば気が済まないことがある。
そう、アカデミー賞は2011年、84回までは決まっているのである。33回で挫折してどうする?
休みもせず、私はエクセルの作業に没頭した。それでも、午後5時までに終えることができたのは1970年、第43回までである。ここまでで、対象ディスクは147枚。ん? 72枚入りのホルダー2つではもう足りなくなった?
しかも、まだ、道半ばではない。
古い映画は入手が難しい。新しくなればなるほど入手は容易になる。つまり、年が新しくなるにつれて、我が家にその映画が保管されている可能性が高まる。
エクセルの作業は、やっと3分の1ほど終えたところではなかろうか。
だが、さすがにアカデミーである。受賞作を並べると、ある種の迫力がある。まだ見ていない作品も多く、これからの鑑賞が楽しみなる。1970年、第43回の作品賞を受賞した「パットン大戦車軍団」なんてまだ見てないし、1939年、第12回の「風と共に去りぬ」も未見だ。作業が終わったら、アカデミー賞ホルダーを抱きしめてテレビにかじりつくか……。
と自分を励ましつつ作業を進めた。
喉が渇いて居間に足を向けると、我が妻女殿が、すでに完成したアカデミーホルダーを前に置き、映画を鑑賞中されておった。
ふむ。
GALAXSYⅡには、相変わらず苦労させられている。
パソコンで連絡先を入力しても、GALAXSYⅡには反映してくれない。
バッテリーは唖然とするほど減りが速い。iPhoneが4になって、バッテリーの減りが速くなったと感じたが、GALAXSYⅡはその4~5倍の速さでバッテリーが消耗する。
こんなアホウな端末を、強制的に社員に配った会社のアホ官僚に呪いあれ!
電波エリアの関係でソフトバンクが困るのなら、どうしてauでiPhoneにしてくれなかったのか。
問題が多発してGALAXSYⅡが回収されることを望むばかりである。