02.20
2014年2月20日 雪の終わり
庭の雪が9割方融けた。
「木曜日にまた雪」
という天気予報は幸いにも外れ、今日は朝から、気温は低いものの強い日差しが降り注いだ。
猛威を振るった雪も、終わりである。週間予報では、来週は暖かい日が続きそうだ。そういえば、もう2月も終わりに近づいた。1週間そこそこで3月、春である。
春が、足音高く近づいているということか。
朝から家電量販店に行き、20mのLANケーブル、LANのスイッチングハブを買い求めた来た。いずれも、ネットワークオーディオ道を極めるための資材である。
先週末、東京からSさんが来訪、雪で混乱を極めたことはすでに書いた。来訪の最大の目的は、クリスキットにLINNのネットワークプレーヤーをつなぎ、音質を確認することであった。そして、実行した。
こいつ、何しろ、90万円近い高額品である。
「やっぱ、パイオニアって安物だね。LINNの足元にも及ばないわ。というか、パイオニアで驚嘆したのに、あれ以上の音があったなんて」
などという感想を持ってしまえば、いい車を見れば欲しくなり、いい女を見れば欲しくなる、天性の欲しがり屋の私である。
「購入資金、どうする? いっそ、体を売ろうか? えっ、俺の体を女性はいない?!」
などと、ああでもない、こうでもないと悩みの沼に沈み込んでいたことであろう。ところが、幸いなことに今回は、それほどの欲求を持つことがなかった。
LINN、実におとなしい音である。どこかを強調するでもなく、ここを聞かなきゃと押しつけてくるわけでもない。ただただ、淡々と音楽を再生する。
気持ちのいい音である。だが、ハッとする音ではない。
妻女殿救出大作戦が成功して自宅に戻った妻女殿が、LINNの音を聞いておっしゃった。
「これ、普通」
そうなである。今のところ、LINNの高級プレーヤーは、我が家の物欲を刺激するにまでは至っていない。このままいけば、私は体を売らずに済む。
しかし、だ。ネットオーディオに関して我が師であるSさんは、パイオニアのプレーヤーを捨ててLINNに乗り換えた。Sさんの耳には、LINNは大枚をはたいても我がものにすべき音を出す機械と認識されたのである。
となると、だ。パイオニアとLINN、どこかどう違うか、同じ音楽を再生しながら聞き比べたくなるではないか。
「そんなこと、Sさんがいるうちにやっちゃえば良かったじゃない」
という違憲はごもっともである。だが、Sさんがいるときには、我が家にはその環境がなかった。LANのスイッチングハブがなかったのである。
こいつがあれば、2台のネットワークプレーヤーを切り替えて聞き比べが出来る。そんな知恵を授けてくれたのもSさんだ。こいつは、LINNが我が家にある間に聞き比べるしかないではないか。
雪の猛威が消えた今日、スイッチングハブを買い求めに行ったのは、そういう次第である。
もうひとつの買い物であったLANケーブルも、実はSさんに元を発する。
我が家を訪れたSさんは、お土産として、外付けハードディスクに入ったハイレゾ音源を持ってきてくれた。とりあえず、私のパソコンにコピーしたが、ネットワークオーデイオで聞こうとすれば、NASにコピーしなければならない。
我が家のパソコンとNASは、無線LANでつながれている。で、パソコンからNASに移そうとするのだが、決まり事のように途中で通信エラーが起きる。ために、いまだにハイレゾ音源を聞く幸運に恵まれていないのだ。
NASをネットワークプレーヤーから取り外し、パソコンのそばに運んで有線LANでつなげば通信エラーは起きない。それは分かっているのだが、出来ることならNASを動かす手間を省きたい。
「だったら、通信ケーブル、つまりLANケーブルを延ばせばいいじゃないか」
という発想が、20mものケーブルを買った理由である。これで、パソコンとNASを有線接続し、いただいたハイレゾ音源をNASに移す。
週末にやろうと思っている作業である。
結果は、いずれレポートする。
あのマーティン・スコセッシが撮りながら、何故か劇場公開されなかったドキュメンタリー「NOTHING BUT THE BLUES : IN THE SPOTLIGHT」を買った。これ、主役はEric Clapton。彼がもっともブルースに打ち込んでいた1994年11月8、9日、サンフランシスコのクラブ「ザ・フィルモア」でのステージ映像だという。
まだ見る時間がないが、早くも
「欲しい」
と言う声が寄せられている。
だが、我が友のClaptonファンたちよ、今少しの時間をくれ。
何しろ、買った私がまだ見ていない。当然、コピーする時間はまだない。週末にまとめて作業しちゃうから、どうかワクワクしながら待っててね。
でも、どんな映像、演奏なんだろう?
ふっ、こう書きながら思った。
俺、仕事してるのか? 少ないながらお給金をいただいているというのに、ちっとも仕事の話が日誌に出てこないよなあ……。