07.19
2015年7月19日 梅雨明け
夏本番、と前回書いたら、今日が梅雨明けとのこと。そうか、これからがいよいよ、ホントの夏本番か。
さて、あなたの性格はどちらだろう?
梅雨明けと聞いて、
1)うわー、あと1ヶ月半も暑いのかよ!
と茫然自失するか、
2)暑さも、これからたった1ヶ月半だけ。たいしたことじゃない
と悠然と構えるか。
かつて私は、圧倒的に1)であった。夏がいやでいやで、できることなら夏の3ヶ月は南半球に避暑に出かけたかった。
ただ、時間も金もなく、実行したことは一度もない。
ところが、である。
昨年から、いや、ひょっとしたら一昨年から、どうやら私は、2)にタイプに変身したようなのだ。外に出て汗をかいても
「まあ、こんなもんだろう」
と思う。自宅に戻ってシャワーを浴びれば済むではないか?!
そして、それだけではない。
この季節、エアコンの効いた部屋でないと、かつての私は読書すらできなかった。本を読もうとしても、次から次に流れ落ちる汗が気になって、ページがちっとも先に進まなかった。
ところが、である。
最近の私は、汗が流れても平気で読書している。
いや、それだけではない。エアコンが効きすぎていると
「寒い!」
とすら感じる。
「おいおい、そんなに冷やしたら筋肉が、関節が冷えて痛みが出るではないか」
と自然に考える。考えて、何か羽織るものがほしくなる。
どうやら、エアコンに弱くなったようなのだ。
かつて私は、職場の室温を23℃~24℃に設定し、
「効き過ぎです」
という女子社員には
「とにかく、この程度に冷やさないと私は汗が止まらない。申し訳ないが、カーデガンでも羽織ってもらえないか」
と御願いしていた。
それでも、しばらく部屋を離れて戻ると、室温設定が26℃や27℃に変えられていたが。
それなのに、である。
いまの私は、彼女たちと同じポジションにいる。効き過ぎたエアコンは、骨身に浸みてしまうのである。
これも、加齢に伴う現象かと思う。
が、そうすると、当時私より15~30歳も若かった彼女たちは、肉体年齢はいまの私と同じであったのか? 見た目は震いつきたくなるほど若々しくて美しくて魅力的だったが……。
それはそれとして、いまこの日誌を書いている事務室のエアコン設定は25℃。うん、これもかつてだったら23℃ぐらいに下げていたよなあ。
2020年の東京五輪のメイン会場となる新国立競技場のデザインを見直すようだ。金がかかりすぎる、という国民世論に安倍首相が譲歩した形である。
まあ、私、実はどちらでもよかった。
キールアーチ? 格好いいジャン!
金がかかりすぎる? 世界に胸を張れるんだったら、少々の出費はいいんじゃない?
そのそも、歴史に残る建造物はそれぞれの時代に富を一手に集めた支配階級が造ってきた。ギリシャだってローマだって、京都の古い建物だって、当時の支配階級が庶民からふんだくった富をつぎ込んだからできたものだ。
いま庶民の富をふんだくるのは政府である。だから、今の世で、歴史に残る建造物を造ることができるのは政府だけである。まあ、東京都庁もそのミニチュア番である。
であれば、いいじゃん、政府につくらせれば。貧乏くさい競技場ができるより、世界史に残るような競技場をつくった方が
「ほほう、20世紀の後半から21世紀にかけて、アジアの片隅に、ニッポンという金持ちの離れ小島があったのだな」
と500年後の人に思い返していただけるかも知れないではないか。
だから、私は国民の8割もいるといわれる新国立競技場反対派ではない。
でも、私の近くにいる人には、そんなに反対している人はいないようなのだが、本当に8割のいるのかね、反対派?
まあ、それはそれとして、だ。
安倍首相がゼロベースでの計画見直しを表明したことを、メディアが囃し立てている。
国民世論が政府を動かした。次は安保法案の番だ!
嘘である。
安陪は国民世論に動かされたのではない。
政権にとっての損得を計算し、
「うん、こっちは譲っておいた方が得だ」
と結論づけたに過ぎない。
何としても、安保法案は成立させたいのが安倍内閣なのだ。なのに、せっかく景気は回復基調に乗せたのに、それは国民の多くが評価しているのに、安保法案と新国立競技場問題が一緒に出てきて、支持率が急落中である。まだ危険水域というわけではないが、低落傾向に歯止めがかからない勢いであることは事実だ。
私が安陪なら考える。
「どうしようなか? これ、問題が2つもあるから、安保法案に反対の国民と、新国立競技場に反対の国民の票が合わさって支持率を引き下げてるんじゃないかな? であれば、2つの問題を切り離そう。反対する国民を1種類だけにしよう。分断して支配する。それが政治の鉄則ではないか。まあ、オリンピックなんて、国家100年の大計からみたら、小さい小さい。メイン会場なんてあればいいんだから、こっちを捨てよう。そうすれば内閣支持率も持ち直して、安保法案は国会を通せるはずだ。うん、そうしちゃお」
つまり、新国立競技場で譲歩したのは、何としてでも安保関連法案は今の国会で成立させるという安陪の強い意志の表明ではないか?
と言うふうに分析したメディアが、私が見たかぎり1つもなかった。
もちろん、私の分析があたっている根拠は皆無だが、念のため、ここに記しておくことにする。