07.04
2017年7月4日 都民ファースト
小池のおばさん、それはないんじゃないの?
朝刊を見て、思わずつぶやいた。小池都知事が都民ファーストの会の代表を辞任したのだという。都議会の選挙中までは代表だったのに。
「いや、待てよ」
とすぐに思い直した。ずるいことはずるい。だけど、これ、自分を守るための計算ずくの行動ではないのか? 最初からこうするつもりだったのではないか?
昨日も書いたが、都民ファーストなる組織で当選した素人連中は、自分の力を自分で蓄えようとせず、目先に沸いて出た小池ブームに乗って東京都議の職に就こうという不埒ものである。
自民党を辞め、あるいは民進党をやめ、都民ファーストに鞍替えした連中は、前回の選挙で、
「自民党」
だから、
「民進党だから」
当選に必要な票数を集めることができたのだということにまったく思いをはせない阿呆どもである。いってみれば、都議の職を守ることにしか関心がなく、前回支えてくれた支持者を裏切ることに一片の後ろめたさも持たないカスどもである。
であれば、だ。
これまでの数々のチルドレン同様、半年、1年もたてば様々なスキャンダルが続出するに違いない。だって、人として持っておかねばならない基本的な資質に欠けているのだから、人としてやってはいけないことを平気で手がけるに違いないからである。
その時、党首であったら?
内閣総理大臣と違い、任命責任はないだろう。だが、党首として彼らを率いていることは確かだ。しかも、初当選組を育成して選挙で勝ち抜くまでの力を与えたことは疑いない。それは任命責任に極めて似たものではないか。
であれば、会員のうち一人でもスキャンダルを起こせば、批判の矛先は必ず党首に向く。都知事である小池のおばさんが批判の矢面に立つことになる。
それを見越して、批判の矢がまっすぐに自分に向かってくるのを避ける。それが代表辞任の真の狙いなのではないか?
と私はあえて邪推をしたのである。
無論、代表でなくなったとしても、スキャンダルが持ち上がれば、他党から都民ファーストへの移籍を願った連中の入会を許した責任、とんでもない素人連中を入会させて都議選に立たせた責任、は問われるはずである。だが、その鋭さは、代表であるときと比べれば鈍るはずである。
ご本人によると、代表辞任は
「二元代表制等々への懸念があることも想定すると、私は知事に専念する」
のが理由だというが、知事と議会が一体になって都政改革を進めよう、そのためには小池与党で都議会の半数以上を占めよう、という当初の趣旨と少しずれているのではないか? まあ、君子とは豹変するものだから(関心がおありであれば、「音らかす」を読んでみてください)、彼女が君子であれば致し方ないこと、とは思うが。
いろいろと楽しませてくださる知事さんではある。