2017
12.27

2017年12月27日 年末

らかす日誌

ゆとり派

を自認している私なのに、何故か年末は慌ただしい。
23日から昨日まで横浜で瑛太君の勉強のお相手をし、

「算数の文章題は、まず問題を図や表を使って整理せよ。まとめることができたら解き方は自然に分かる。計算を始めたら頭の中で計算せず、必ず紙に書いて計算をせよ」

などと教えを垂れてきた。
自慢じゃないが、こちとらは小学校から高校まで塾と呼ばれるところに足を踏み込んだことがない。だから小学生用の問題も自己流で解くしかないのだが、いま時の塾というところは様々な

解法

を子どもたちに教え込んでいる。ために、私は瑛太の答案を見ても

「なんでこれで解けるの」

と考え込むことがしばしばだ。考えているうちに筋道が見えてきて

「なんだこれ、実は方程式じゃないか」

とか

「なるほど、線分や面積であらあすと分かりやすいな」

などと感心することしきりである。
感心しながら、瑛太が解けなかった問題を眺めていて

「これは、問題に書いてある数の関係がごちゃごちゃになって途方に暮れているんだな」

と分かってきて

「瑛太、この問題は、これがこうなっていて、それを……」

と私が整理してやっていたら、まだ私の説明が終わらないうちに

「あ、分かった!」

と声を出して瑛太が解き始めることが重なった。
なるほど、これまでとけなかったのはこのためか、と

「まず、整理をしてみよ」

とアドバイスした次第である。
何しろ、塾が出す算数の問題(恐らく、どこかの中学の入試問題であろう)は、そんなことまでしなくても、と思ってしまうほど、数字と数字の関係をわかりにくくしている。私でも一度読んだだけでは

「ん? 何がどうなってるんだ?」

と表にまとめてみたり、図を書いてみたりしなくては理解できないのだから、小学5年生の頭にすんなりとは入るまい。
こんなに、わざとややこしくすることに何の意味があるのか? とばかばかしくもなるが、出題する側にしてみれば、そうでもしないと差がつかないのだろうな、と了解したりもする。
差を付けることに血道を上げねばならないとは、実に面倒な世の中である。

だから、出題者がわざとわかりにくくしているのを、分かりやすいように書き直す。それが「整理」である。
そこに気がついたことが、少しでも瑛太の助けになればと願っている。
 

ま、それはそれとして、昨日の午後遅く桐生に戻ってからは、年末恒例の

年賀状

というヤツが待っていた。通信面だけは22日、23日で何とか仕上げて印刷まで済ませていたが、宛名面は手つかずだったので今朝までかかって住所録を整備し、午前中に印刷を終えた。

終えると、年末の買い物がある。妻女殿はお出向きにならないので、メモを片手にした私が農協の販売所、スーパーのヤオコー、ライオン薬局(屠蘇を買い求めた=300円)、それに陶器屋(箸と急須)を回り、戻って年賀状の添え書きを始めた。
ほんの一言ずつ万年筆で書くのだが、これ、結構時間がかかるものである。相手によって文章を変えねばならず、となると

「さて、あの人には何を伝えようか?」

と頭をひねらねばならない。
やっと半分ほど済ませて時計を見ると、もう午後4時。

「そういえば、『らかす』の更新が滞っていたよな」

と意を決して原稿を書き始めていまに至る。
ね、実に慌ただしいでしょ?

この間、世の中は平穏であるらしい。朝日新聞は、リニア新幹線関連の工事で談合があったと書き立てているが、私は

「談合をするにはしなければならない理由があるのだろう。だって、これまで何度も談合は摘発されてきたし、手が後ろに回ったゼネコンのサラリーマンも掃いて捨てるほどいる。それなのに、ばれたら人生真っ暗になりかねないというのに、それでも談合を続けざるを得ないということは、やむにやまれぬ事情があると考える方が自然ではないか?」

と考えてしまうので、わざわざ取り上げる気にもならない。

しばらく騒がれていた大相撲も、貴乃花が悪役になったと思っていたら、最近の週刊誌は貴乃花をヒーローとして持ち上げ始めた。
そもそもがたいした話ではないのに、これほどこんがらがってきては、特別な情報など持ち合わせない私は沈黙を守った方が良い。

にしても、だが、根性座っているね、貴乃花。
見るともなくテレビを見ていると、群がる取材陣から何を問いかけられても一切口を開かない。
昨夜、

「生意気よね」

と妻女殿がおっしゃったので、

「いや、こんなアホウどもに話したって仕方がない、と取材陣を馬鹿にしてるんじゃないか? 一連の報道を見ていると、これに関する限りは貴乃花が正しいと思うぞ」

とコメントした。

ねえ、日馬富士問題が大問題だと思うのなら、もっと背景取材をして情報をたっぷり蓄え(週刊誌の見出しでは、白鳳の問題や、モンゴルから来た力士の問題、朝青龍が『モンゴル出身力士にもっと優勝させろ』といったとかいわないとか、そんな話があるようだ。買って読んだりしないから詳しいことは分からないが)、貴乃花が無視できない鋭い質問をすることに努力を傾けるべきだと思うが、そんな報道はどこにもない。
貴乃花がああいった、こういった、だけをニュースと考えているとしたら、群がっている記者連中の頭は空っぽというしかない。そんな空っぽ頭に突き合う義理は、貴乃花には一切ないと思うがどうだろう。

などと、どうでもいいことを書き連ねているうちに、今年もあと4日。
皆様の年の瀬はどんな色で塗られているのでしょう?