2018
05.04

2018年5月4日 冗談

らかす日誌

冗談が世界的にもてはやされる時代である。
それも、世のリーダーと自認し、公認されていると思われる方々に大流行の兆しがある。

あのトランプ、金正恩にノーベル平和賞、だって。
無論、まだ決まったわけではないが、有力候補に挙がっているという報道で度肝を抜かれた。
常識、良識、知識、そんなもののかけらも持ち合わせているとは思えない2人が勝手な言動を繰り返し、世の安定と平和への脅威を築いてきた。メキシコとの国境線の壁、中東国からの入国禁止、輸入制限、核実験、ミサイル実権、兄の暗殺……。近年、この2人が引き起こした

とんでもないこと

のほんの一例である。ああ、この2人がいなかったらどんなに住みやすい世界になるのだろう、と嘆息した方々は数多いはずである。

それが、朝鮮半島の融和ムードが突然生まれ、なぜか金正恩が核、ミサイルの放棄を言い始め、この2人がテーブルに着くことになったら、今度は「ノーベル平和賞」だと。
そうかいそうかい、ということはノーベル平和賞を取りたければならず者国家のトップに立ち、あるいはトップに立つことで自分の国をならず者国家に改造し、その軍事力を使って世界を恐怖のどん底まで押しやる。さてここいらでいいか、とタイミングを見計らって

「これまでの政策を撤回する」

といえばいいわけだ。
それって、この上ないブラック・ジョークじゃないか?

あの何もしなかったオバマにノーベル平和賞が出た時も首をひねった。だって、ヤツはアメリカ大統領というポストを得て、核兵器を廃絶しようといっただけではないか。いいながら、アメリカの核兵器の一つでも廃棄したか?

が、今回はそれを上回る。
ノーベル賞がこんな奴らに与えられるようになったら、受賞を拒否する連中が続出するのではなかろうか。それとも、それはそれ、これはこれ、と巨額の賞金に目がくらんで相変わらず晴れがましい顔をして受賞する連中が続出するのか。
ま、あのBob Dylanだって受けちゃったしなあ……。John Lennonに生きていて欲しかったよ。

国際的冗談というのは連続するらしい。
卓球の世界選手権で準々決勝まで勝ち上がっり、準決勝進出をかけて試合をするはずだった韓国と北朝鮮の選手団が、突然統一チームを作っちゃった。それだけでも

「冗談は朝鮮半島内部だけにしておいてくれ」

といいたくなる。
だが、連発するジョークはとどまるところを知らない。あろうことか、国際卓球連盟が

「それもいいね」

って認めちゃったというのである。アホか。

1)明瞭な、スポーツの政治利用である。スポーツはいつの間に政治の婢女(はしため)に成り下がったのか。ん? 先日の冬季五輪でもそうだったなあ。

2)正規のルールに則れば、北か南、どちらかが敗北してメダルを逃していたはずである。が、この統一でどちらもメダルを取ることになった。だったら、最初からすべての参加チームが統一したら全チームが優勝するのか? 

統一チームの次の相手は日本なのだそうだ。国粋主義者ではないが、できれば日本に勝ってもらいたい。勝って

「そろそろ冗談はやめにしようよ」

と世界に発信してもらいたい。

常識では理解困難な出来事が相次ぐ世界は健全ではない。その不健全さが世のリーダーによって引き起こされる世界は不気味である。次はどんな冗談が飛び出すのか。

冗談、ジョークとは腹を抱えて笑えるものだけに限定していただきたいものである。


というわけで、でもないが、昨日は「糸ヤ通りいらっしゃいませ」で半日ぶらついてきた。何らかの役割を担っているわけでもなく、ただぶらついて知り合いに会うとにこやかに話すだけの私って何だろう? と自己省察に追われながら、でも、O氏の強運振りには強運振りには驚いた。

数日前の天気予報では、3日の桐生は終日雨だった。
2日正午の天気予報では3日は午前中雨だった。
ところが。
2日午後2時頃になると、3日の予報は午前6時頃まで雨、に変わるに変わる。
そして3日。確かに雨は夜明けに上がり、「糸ヤ通りいらっしゃいませ」は雨にたたられず、予定通り挙行された。
「糸ヤ通りいらっしゃいませ」の主催者であるO氏の悪運の強さ、としか解説のしようがない。

本人は

「雨が何時に上がるかでいろいろなケースを考えざるを得なかった。疲れたよ」

というだけで、己の悪運の強さを自覚している風でもない。
恐れ入った3日であった。