2018
12.27

12月27日 ピロリ菌

らかす日誌

昨日、秋に人間ドックを受診した病院を訪れた。
あの時、私の胃袋に、招きもしないのに多数のピロリ菌が住み着いていることが分かり、

「ピロリ菌がいるから胃がんになるかどうかははっきりしませんが、胃がんになった人の6割から7割の人の胃からはピロリ菌が発見されています。よって、退治した方がいいでしょう」

といわれ、10月末から11月始めにかけてピロリ菌退治の薬を服用した。

「服用が終わって1ヶ月たったら検便をします。菌が残っているかどうかを確かめるためです」

ということだったので、確か12月11日に採便し、病院に持参。

「1週間ほどで結果が出ます」

といわれていたため、昨日訪れた。計算が合わないのは、私の12月もそれなりに忙しかったからである。また、

「年末だし、結構冷え込んでるし、この時期になれば患者は少ないだろう」

と踏んだこともあった。病院の順番待ちは私の嫌うところである。

ところがである。9時過ぎに病院を訪れて手続きすると、

「今日は混んでます。2時間ほどお待ちいただくかと」

と全く計算が外れ、それではと車の給油に向かい、ついでに農協の直販所で下仁田ネギと柿を買って病院に戻ったのだが、それでも1時間以上待った。私以外の患者はジジババ、それもほとんどがババという顔ぶれで、この人たちには年末も寒波も関係ないらしい。

「とはいうが、俺も間もなく(ひょっとしたらすでに)ジジババの一員だな」

という冷徹な真理はこの際脇に置く。

で、私の番がやっと来た。

「どうでした?」

とは私の問である。

「いませんでした」

というのが医者の回答だ。
そうか、我が胃袋に定住を続けていたピロリ菌どもを一掃することができたか。
思えば、ピロリ菌退治の薬を薬局に求めに行ったとき、私に当たった薬剤師はいった。

「服用中はアルコール類とたばこは控えて下さい」

私は考えた。私に服用を指示した医者は、酒にもたばこにも全く触れなかった。なのに、この薬剤師は酒とたばこを止めよという。どちらに従うか?
答は簡単である。自分に好ましい方に従う。

服用中も毎日の晩酌(あの頃は、確かビール大瓶1本)は続けたし、たばこもパイプたばこも、いつも通り楽しんだ。楽しみながらも、

「これでピロリ菌が住み続けていたら、2回目の服用を指示される。となると、だ。2回目は晩酌もたばこも止めねばならないのか?」

という楽しくない思いが頭の片隅にあり続けたことも事実である。

それがこの結果だ。やはり、好ましい方を選択するという私の判断は正しかったのである。
あの薬剤師にいってやろうかな?

半年後にもう一度、今度は血液検査をするのだそうだ。年には念を入れ、ということか? 念を入れすぎているんじゃない?

ということで昨日の午前中は潰れ、午後は棚造りに励んだ。光回線のモデム、ルーター、無線LANの親機、FAXを無線で光回線に接続する端末、テーブルタップなどを載せるものである。

実は、棚はこの家に引っ越したときに一度作った。床から180㎝ほどのところに取り付け、そこに同じような機器を乗せていた。サイズはその時の機器にピタリと合わせた。
ところが、2年ほど前に光回線を

「こちらの方がお安いですよ」

というセールスマンに載せられて、NURO光に代えた。それはよかったのだが。NURO光用のモデムやルーターがそれまでのものより一回り大きく、小さな棚に何とか押し込んでいた。
2ヶ月ほど前、我が家の無線LANが突然ダウンした。問い合わせて、モデム、ルーター、無線LANの再起動を指示された。再起動するためには棚から関連機器を降ろさねばならない。降ろして再起動し、無線LANは生き返ったのだが、何と、一度棚から降りた機器どもが、どうしても棚に収まってくれないのである。なんとかかんとかして押し込んではみたものの、コード類は垂れ下がり、無線LANの親機が傾きながら棚からはみ出している。いつ落下してもおかしくない。

「こりゃあ、棚を作り替えるしかないか」

と思い続けていたのである。思い続けているうちに時はすでに年末。年内にやるにしくはない。と考えるのは、天の邪鬼の私らしくないが、そう考えてしまったのだから仕方がない。

板は何かを作ったときに余ったものがある。それを引っ張り出して電動鋸で切ったのだが、電動丸鋸ならいざ知らず、電動鋸で直線を切るのは至難の業である。

「ま、いいか。とりあえず機器が乗ればいいことだし、ここは借家だから見た目にこだわる必要もないさ」

という、訳の分からない自己弁護で作業を続けた私であった。

そして今日、その棚を地上2m程のところに取り付け、機器をすべて乗せた。横から見るとL字型になった棚なので、そのままでは機器が落下する。ために、リボンを回して機器を固定しようとしたのだが、これがなかなかうまく行かない。とにかく、コード類がごちゃごちゃになっていて、機器の安定を妨害するためである。

どうやら、ここで私の根性の今年分は切れた。コードを一度取り外し、機器を安定させた腕で接続すれば解決するはずだと思いつつ、

「ま、とりあえず落ちてこないし」

と、そこで作業を放棄したのである。

さらにいえば、落下防止にリボン、はやや不安定である。リボンが機器に押され、あちこちで膨らんでいる。地震でも起きたら、リボンでは支えきれなくなった機器の一部が落下する恐れがあることは一目で分かる。
ということは、だ。機器の安定度は取り外した棚とほぼ同じということである。いったい何のための棚造りであったのか?

安定させるには、リボンを太い針金に取り替えるにしくはない。太い針金にすれば、機器との間に何かを挟んで揺れに対する強度を上げることができる。

「ん、それは来年にしよう」

問題先送りも私の習い性なのかもしれない。

というわけで、今日はほとんど仕事ができなかった。明日は朝から仕事に取り組む所存である。