03.07
身体を鍛えましょう。
ご存知のように、ネットワークオーディオを楽しむ私は、CDを購入する必要がない。聴きたい音楽のCDがホンの数分間手元にありさえすればパソコンでリッピングし、.flacファイルにしてCD以上の音質で楽しめる。だから、CDは買わない。もっぱら借りる。
というわけで、私は随分長いこと、TSUTAYA宅配レンタルの会員である。毎月2000円弱の定額制で、一度に送られてくるCDは2セット。1セット1枚が通常だが、2枚組のアルバムでは1セット2枚ということもある。
郵便で届く。届けば早速リッピングにかかり、早いときなら5、6分で2枚のリッピングを終える。あとは郵便で送り返すだけである。送り返したCDがTSUTAYAに到着すれば次の2セットが送られてくるという仕組みだ。
時折傷だらけのCDが送られてきて、リッピングに時間がかかったり、希にリッピング不能ということもあるが、CD不要のネットオーディオ時代にはありがたいサービスであることはいうまでもない。それに、.flacファイルになった音源には、1ビットのエラーも存在しない。盤面の傷のためにその場で読み取れなければエラー補正回路が働いて、オリジナルとは違った音を出してしまうCDとの最大の違いである。
現在、MJQ(Modern Jazz Quartet)のCDをまとめて注文、その次には長男のリクエストで、「NHKみんなの歌」、「アンパンマン」「ディズニー」を予約している。歌と踊りが好きなあかり用なのだろう。あとはアース・ウインド・アンド・ファイヤー、アルバン・ベルク四重奏団、古今亭志ん生、柳家小三治、頭脳警察、というところが我が家への配達を待っている。それが終わったら何を借りようかと思案中である。
さて、送られてきたCDをリッピングしたあとは、郵便ポストまで足を運んで投函しなければならないことはご理解いただけるだろう。この返却過程で、かつては車に乗り、本局まで投函に赴いていた。その生活習慣を変えたのは10日ほど前である。近くの郵便局まで歩くことにしたのだ。
いま私が住むところは山肌を削り取って宅地開発をしたところで、かなりの高台にある。近くの郵便局は我が家から見れば下の方にあり、車で行くには近すぎ、歩くには面倒、という位置関係である。
ここを使おうと思ったのは、偶然に過ぎない。たまたま暇な日の早い時間にリッピングが終わり、
「どうせ暇だから歩いてみるか。運動不足の解消にも役立つかも知れない」
と思い立って歩き始めた。ずっと下り坂が続く郵便局までの道を歩きながら、またまたふと思い浮かんだことがある。
「あの、酒を飲んで帰宅した夜に歩き、途中でへばった坂を素面で上ったらどうなるだろう?」
単なる思いつきに過ぎないのだが、思いつくとやってみたくなるのが人間というものだろう。投函を終えた私は下り坂をさらに下り、酔った私を辟易とさせた坂の下に立ったとご想像いただきたい。
「よし、行く!」
私は赤道を登り始めた。
さて、登りはじめから我が家まで、直線距離にすれば350m程度か。高度差は20m? 30m? 主観的にはかなりの急坂である。そして最後に心臓破りの階段がある。飲酒後の帰宅では、この坂を登り切るのに、確か3度の中休みを取った。坂の途中で1度、階段の登り口で1度、最後の階段の手前で1度、である。これを、酒を飲まずに上ればどうなる?
1度目に休憩したところまでたどり着くと、呼吸がかなり荒くなった。それでも
「いまは酒は飲んでいないんだぞ!」
と己に言い聞かせ、歩を進めた。やがて階段の下にたどり着く。合計100段もあろうという長い階段である。
「今からこれを上るのか……」
やむなく、しばらく立ち止まって息を整える。1度目の中休みである。
60段ほど上ると道路に出る。その道路を渡ると再び40段近い階段がある。いや、かなり足に来てるぞ……。2度目の休息。
はっ、何だ、これ? 飲んでも飲まなくてもあまり変わりないじゃないか?
と発憤したのかどうか、それ以後、CDの返却には原則近くの郵便局を使うことにし、この「小散歩」を続けている。
TSUTAYAからCDが届くのは中1日、あるいは中2日のペースである。だから、今日歩いたのは4度目だろう。
2度目は最後の階段の下での小休止だけでたどり着いた。
ここまでが鍛錬期間だったのか、3度目からは小休止なしでたどり着けるようになった。今日も一気に上ってきたのである。老体も、ストレスをかければそれなりに反応し、少しは体力向上が望めるらしい。
残る課題はスタミナ、というか持久力である。3度目からは一気に上ることができるようになったとはいえ、到着後の呼吸の乱れが甚だしい。フー、フー、へー、へー、ヒー、ヒーという情けない呼吸をしばらく続けないと日常生活に戻れない。70過ぎてフー、フー、へー、へー、ヒー、ヒーなんて、あまり格好のいいものではない。人によっては
「あんた、そんな無茶したらあきまへんがな。血圧が上がって脳の血管がプチン、いうて切れたらどなしますねんな!」
といってくれる人もいるかもしれないが、まあ、ここは私の身体である。切れたら切れたときのことよ、と開き直ってしばらく続けてみよう。一気に坂を上って息が切れない身体に育てたい!
ということで、時折、この「小散歩」の結果報告をすることになると思う。ご期待下さい、といったって、期待する人なんて一人もいないよなあ。
新型コロナウイルス、中国では死者の増加数が目に見えて減った。新たな感染者も1日100人を切ったという。制圧が成功しつつあるようだ。
にしても、中国、韓国からの入国制限に文在寅政権が理不尽ないちゃもんをつけている。同じ制限措置の対象になった中国は
「中国であれ日本であれ自国と外国市民の健康と安全、地域や国際社会の公共衛生の安全に向けて科学的で専門的な措置を実施することに対して、皆が理解できるだろう」
と理解を示しているのだから、強行に抗議し、対抗措置をとるという韓国の対応はいちゃもんとしか言いようがない。文在寅政権、いつまで持つのか。
さて恒例になったグラフです。中国での沈静化の兆しが見て取れると思います。