2022
08.01

愛車が水浸しになりました。トホホ……。

らかす日誌

朝から、妻女殿を歯科医に送迎した。

「虫歯になった」

と申告があったのは土曜日である。

「じゃあ、今から歯医者に行けば」

と応じたが、

「土曜日は混み合ってて駄目。月曜に朝一で行くから」

妻女殿、72歳。すでにして10や15のガキではない。

「お前、歯をちゃんと磨かないからだ!」

と怒鳴りつけても仕方がない。自分の身体は自分で守る。誰のアドバイスも聞かない年代である。妻女殿はその自意識が人一倍で、だから私は

「ああ、分かった」

と返事をし、今朝は8時半に駐車場に出たのであった。

「ん?」

外に出てすぐ思った。何か違う。車の様子がおかしい。何が違う? あ、窓が全開じゃないか!

恐らく、ズボンのポケットに入れっぱなしのリモコンキーが、何かの弾みで昨夕作動し、窓を全開にした。同じポケットにはキーホルダーとライターが入っている。そのどちらかがリモコンキーのボタンを長押ししてしまったのだろう。
だが、いま車に入っているのは買い物用の袋とマスク程度。盗られてもたいしたことはない。車をのぞき込むとどちらも残っていた。桐生市菱町。治安の良いまちである。

運転席に座り、始動ボタンを押す。ん? 何か違う。何が?
運転席に座りながら、何が違うか考えた。ん? なんだかお尻から太ももの裏側がジメッとしてきたぞ。何でだ?
ドアポケットにいれっばなしのタオルを触る。ずぶぬねれである。シートに触る。ずぶ濡れである。ありゃー、そういえば昨日の夜は雨と雷だったな。あのが全開になった窓から降り込んだか!

とりあえず、妻女殿を歯科医までお連れした。炎天下の車中で待つのは嫌だから帰宅する。車から出ると、お尻と太ももの裏側は水でベタベタで気持ちが悪い。やむなく、下着、ズボンを履き替える。

さて、次はお迎えに行かねばならない。しかし、まだ愛車の車内はずぶ濡れである。そこでバスタオルを2枚用意して運転席と助手席に敷いた。当初は効果があったが、5分も走るとバスタオルがしっとりと濡れ、お尻と太物の裏側にも水気を感じ始めた。
えーい、この! しかし、とりあえずの対策はこれしかなかったもんなあ……。

再び帰宅。幸い朝から快晴である。気温はぐんぐん上昇する。これを利用するしかない。
今度は、人為的に窓を全開にした。いつもなら必ず使うサンシェードも取り除く。とにかく、車内の温度を上げ、シートに染み込んだ水を蒸発させるしかない。

昼食後、いつものように駐車場に出てパイプを吹かし始めた。ん? 何かが違う。何が違う?

違ったのはサンダルである。かかとの部分を固定するベルトが濡れている。そういえば、今朝車を運転しているときも、なんだかかかとあたりが水っぽかったなあ……。
えっ、ということは車の床に水が溜まってる? 考えてみれば当然である。窓から降り込んだ雨がシートだけに降り注ぐはずはない。シートと同様に床にも染み込むはずである。

あわてて車のドアを開け、フロアマットに触った。それこそ水浸しである。少し押せば水が湧き出す。こりゃいかん。

フロアマット4枚を取り出した。持ち上げるとポタポタと水が滴った。
フロアマットを取りはずしたあとの床を押す。水がボワッという感じで湧きだしてきた。ああ、ここもやられてる!

キッチンペーパを持ち込み、床の水をできるだけ吸い取った。吸い取っても吸い取っても、まだまだ水は湧いてくる。とうとう1本使い切った。あとはお天道さんにお任せするしかないか。

夕方まで窓は全開にした。それでも床は乾かなかった。押せば、まだ水が浮き出てくる。明日も朝から、窓を全開にするしかないようである。

あ、その前に、今日は必ず窓を閉めておかなくちゃ! 今日も夜は一時雨が降るという予報の桐生である。

 

8月号の「選択」が届いた。ざっとながめたが、見出しから「ウクライナ」の文字が消えた。おいおい、あんさんもウクライナ疲れか?
ウクライナの苦難が続く。