08.21
夏もそろそろ終わりそうですね。
異常気象による酷暑に加え、周囲の視線という無言の圧力でマスクを手放せなかった2022年の夏。天気予報によると、その夏もそろそろ終わりらしい。
私が頼りにするのはiPhoneに付属の「天気」である。それによると、桐生の最高気温の中期予報は、23日の34℃、26日の31℃、27日の30℃を除くと、30日までは30℃に達する日はない。週明けの29、30日は27℃にまで下がる。
「ああ、そろそろ秋か」
と心が躍る。
確か一昨年は、9月1日に秋が来た。その日に書いた日誌を読み返すと、午後3時半現在の気温が26.5℃とある。今年、そこまで涼しくなってくれるかどうかはわからないが、45℃を超える猛暑に襲われ、暑さが引き金になった山林火災が頻発している欧米、中国に比べれば、桐生は
「もうすぐ秋だもんね」
と期待を持たせる。嬉しい。
それにしても日本という国は、同調圧力が極めて強いことを改めて思い知った夏だった。この季節、ただえさえ汗が出る。汗ばんだ顔につけるマスクは、数分もたたない内に汗で湿ってくる。それでも、町に出るとマスクをした人ばかりである。中には、散歩をするのにマスク着用の方もいらっしゃる。恐らく、マスクは汗でベタベタで2度と使えないだろう。
政府はテレビなどを通じて、熱中症を防ぐため、不要な場所、機会にマスクを使わないよう呼びかけている。黙々と歩く散歩にはマスクは不要だし、街中を歩くのにも、余程大声で連れと会話を交わさない限りマスクは要らない。
それなのに、日本人はマスクを手放さない。マスクメーカーはますますコロナ太りをする。
欧米では、マスクはもういやだとデモが起きた。日本では起きる気配すらない。韓国での研究で、普通のマスクにはコロナ感染予防効果はないという結果が出ているのに、「選択」を除くマスメディアで報じられた気配もなく、テレビに登場する感染症専門家は相変わらず、マスクの着用を勧める。
おかしな国民性である。
という私も、マスクはできるだけ使わないようにしているが、スーパーやコンビニに買い物に入るときは、やっぱりマスクをつける。同調圧力に負ける根性なしというところか。
話は変わるが、「ジャン・リュック・ゴダール」でまとめていた映画16本を一気に見た。「勝手にしやがれ」を1959年に公開してヌーベルバーグの旗手と呼ばれる映画監督の作品集である。
が、だ。この人の映画、映画か? 意味不明のモンタージュが写し出され、意味不明のナレーションが被さる。ストーリーのある映画はほとんどない。「軽蔑」のように、ブリジット・バルドーを使った、ストーリーらしきものがある映画でも、
「これ、何の意味があるの?」
と首をひねるばかり。「ワン・プラス・ワン 悪魔を憐れむ歌」では、ローリング・ストーンズのリハーサル風景(リハーサル風景としては「Get Back」に及びもつきません)に、意味不明のシーンが混じり、相変わらず意味不明のナレーションがつく。
左翼的な主張をしているらしいことはわかるのだが、詩とも呼べない断片的な章句は、ちっともストンと落ちてこない。まさか、
「映画に意味を求めるお前は馬鹿だ!」
というのがゴダールが発信し続けるメッセージか?
いずれにしても、私にはゴダールは理解できない。理解したいとも思わない。まとめて廃棄処分にしたことはいうまでもない。ああ、無駄な時間を使ってしまった。