09.28
妻女殿の治療日が延びました
カテーテルによる妻女殿の大動脈弁狭窄症の治療が延びた。30日に行われる予定だったが、数日前から帯状疱疹を発症し、
「帯状疱疹は体力が落ちた時に発症する。体力が落ちたままで施術する危険は避けたい」
との医師の判断による延期である。あとは帯状疱疹の具合を見ながらの決断になるが、一般的に帯状疱疹は1週間程度で治まるうで、そうであれば10月7日月曜日に実施される。帯状疱疹の具合が良くなければ、次の月曜日である14日がまたまた振替休日なので、21日ということになる。
昨日医師に呼び出され、そんな説明を受けた。
ここは一言いっておかねばなるまい、というのが私である。
「教えて下さい。妻の病気の治療は、どうして月曜日にしかできないですか?」
「他の日は、他の科が手術室を使っていますので、全体で割り振りして心臓外科は月曜日ということになっています」
「しかし、今回初めて気が付いたのですが、振替休日は月曜日と決まっているので、心臓外科が手術室を使うことができる日は、他の科に比べて少なくなります。おかしいとは思われませんか?」
「それは上の方で決めることなので……」
「加えて、あなた方の話では、私の妻はいつ突然死してもおかしくない重症そうですね。だとすれば、一刻も早い治療が必要だと思います。それが、10月7日に延ばすのは帯状疱疹のためで仕方がないと思いますが、次の月曜日の14日には帯状疱疹が治っていてもできないとなると、もしですよ、14日から21日との間に突然死したらどうなるのでしょう?」
「……」
「緊急に治療する必要があるのなら振替休日の月曜日であっても治療をする必要があるとは思われませんか?」
ま、答えが出て来ないのはあらかじめ承知した上での問いかけだから、明瞭な答えが得られなかったのは想定通りである。
無論、お医者さんも休みは取らねばならない。疲労困憊して診察、手術などをされては患者の迷惑である。だが、緊急に治療する必要がある場合は、関係者一同が休日出勤するぐらいの柔軟性があってもいいと私は思うのだが、前橋日赤病院を運営する偉いさんたちはそんなことは考えないのだろうか?
記者時代、私は必要があれば夏休みを返上し、土日にもかかわらず取材に出た。そんな働き方はすでに時代遅れなのだろうか?
国内に天然資源がないという制約の上にあるのが日本経済である。そうであれば、日本が豊かになるにはみんなが働くしかない。それなのに日本の休日は増えすぎているのではないか? だから日本経済の衰退が止まらないのではないか?
記憶によれば、日本の休日が増えだしたのはアメリカの圧力が原因である。双子の赤字を抱え、日本に対して日米経済格差(当時は日本経済がアメリカ経済を凌駕したといわれていた)の是正を求めたアメリアが、
「日本人は働き過ぎだ。もっと休日を増やしてくれないと、日本製品の強すぎる競争力が世界を不幸にする」
と圧力をかけてきたのだった。
それに従って日本の休日は増えた。その結果、いまや日本の経済力はG7の最下位であり、1人あたりの所得は韓国にも抜かれてしまった。
「もっと働かないと、日本経済の再生はないんじゃないの?」
75歳はそんな思いが抜けないのである。