11.25
2013年11月25日 ネットオーディオ
不思議なことが起きている。
22日から昨日まで、「らかす」のお客さんが700人前後になっている。
それまでは、1日あたり350人~400人。直前は19日=375人、20日=317人、21日=306人とむしろ下降気味であっただけに、22日に突然694人になったときは、正直面食らった。
まあ、これまでの経験から見て、時折不思議な現象は起きる。
まさか、「らかす」を炎上させようなどという不心得者はいないはずだが、1日だけドカンとお客さんがお見えになって、翌日はスッカラカンになることは数度体験している。
しかし、今回は落ちない。
23日は701に増えた。24日はやや落ちたが、695人。いってみればこの3日、それまでの2倍である。
「やったぜ! 『らかす』もこれでやっとメジャーになれるってもんだ!!」
と浮かれてもいいのだろうが、私の性格はそのようには出来ていない。
「なんで?」
と先に考えてしまうのである。
だって、毎回珠玉の原稿を、酒を飲みながらではあれ書き継いでいるのに、読んでくれる方は多くて1日400人。
「世の中は目あき1000人、めくら1000人」(あ、差別用語を使ってしまった)
とうそぶいているわけにもいかない。だって、この計算からすると、世の中にはたった800人しかいないことになってしまう。それは寂しすぎる。
それが突然700人だ。何故そうなったかを考えてみねば、寝心地が悪い。
で、思いついた。ネットオーディオかな、と。
なるほどこのところ、私がネットオーディオを始めようとしているため、ネットオーディオ入門編の話が続いている。
初心者であるからして、知らぬ事も、失敗も数多い。
筆者が恥を知らぬ人間であるからして、それをいちいち、細かいところまで書きとめる。
ひょっとしたら、ネットオーディオに関心はあるが、まだ始めていないという方が、検索でこのページにたどり着かれたのではなかろうか? 私の成功譚、失敗譚から、何かを学ぼうとされているのではなかろうか?
そうとも考えねば、読者急増の理由が分からないのである。
よろしい。では、本日も続けよう、ネットオーディオを。
昨日の日誌で、「Something Precious & Rare」の読み込み中だと報告した。
渋滞はしていても、そのうち終わるだろうと気楽に構えていたのだが、実は布団に入る時間になっても読み込みは終わらず、今朝になっても続いていた。
パソコンとは、実にねちっこく仕事をするものである。
朝食を済ませてパソコンの前に戻ると、ディスクが吐きだれていた。
「ああ、やっと終わったか」
と安心したのはつかの間。作業ログを見ると、楽曲の12~17は、読み取れなかったとある。あれまあ、途中で諦めちゃったんだ、パソコンも。
それでは、と、「最大リトライ回数」(多分、0か1かを読み取れなかったときに、何度まで読み取りに再挑戦するかの最大数)を、100から50に落として、ミスした楽曲だけの読み取りを命じた。それが、多分、午前9時前である。
終わったのは午後4時半。
しかも、6曲それぞれについて、
「正確に読み取れなかった可能性がある箇所が○○あります」
との注釈付きであった。
パソコンとは、かくも律儀な機械なのである。
作業を終えて、「Something Precious & Rare」の盤面を確かめてみた。うん、あるある、傷が。
CDとは、中央から放射線状の傷には意外と強い。しかし、同心円状の傷にはからきし弱い。
プレーヤーはCDを回転させながらデータを読み取る。つまり、データは中心から渦巻き状に書き込まれている。従って、放射線状の傷は、データの連なりの一部をだめにしてしまうが、一部だけなので修復もたやすい。ところが同心円状の傷は、データの連なりをかなり長きにわたってつぶす。一部なら、
「ここ、3つつぶれているけど、001じゃなきゃ話は通じないよな」
という推論はたやすくできる。しかし、数十、数百のデータがつぶされたとなると、
「冗談じゃねえよ。こんな長い列、訳わかんねえよ!」
となる。
中学数学を囓り始めた私には、読み取り機の気持ちが手に取るように理解できる。
それでも、わけがわからなくても、とにかくチャレンジするのはパソコンの賞賛すべき特質だ。私とはできが違う。我が家のiMacは昨夜から今夕にかけ、実に立派な仕事をしたというしかない。
ま、それはそれとして。
多分、CDを1枚もお持ちでない方はいらっしゃらないだろう。もしいらっしゃったら、どこかの博物館で展示されることは請け合いである。
お手持ちのCDを取り出し、盤面を見てみていただきたい。意外に沢山の傷があるものである。その傷があるが故に、CDプレーヤーは正確な音を復元することが出来ず、まあ、このあたりだろうという音を信号として送ってしまう。つまり、CDに傷が入ったら、我々は正確な音を聞けななくなる。
が、である、お立ち会い。
であれば、一度ハードディスクに読み込ませてしまえばいいのである。ハードディスクには傷はつかない。傷がつけばすべてがお釈迦になるだけである。だから、ハードディスクからは、何度でも、正確な音楽信号を読み出すことが出来る。
恐らく、ネットオーディオの最大の美点である。
始めてみてわかること、始めたから分かることは数多い。
もし、「らかす」へのお客様が増えた原因が、私がネットオーディオに頭の先っぽを突っ込んだことにあるのなら、できる限り詳細に、私の成功と失敗を記述しなければならぬ。
700という数字を見ながら、そう思った今日であった。