08.10
2012年8月10日 ドジョウの末路
昨日、仕事で前橋に出かけた。
行ったついでに、我が社の前橋オフィスに顔を出した。顔を出すついでに、桐生のマリー・ポールの生チョコケーキと特濃チーズケーキを届けた。前橋オフィスで働く女性たちへのプレゼントである。
しばらく前、2日続けて前橋オフィスに顔を出した。行くたびに
「桐生の美味いものを持って行ってやらなくては」
と思うのだが、この2日間は朝が早かったため、何も買えなかった。手土産のない後ろめたさで、ついつい口走ってしまった。
「今度来るときは、桐生の美味いケーキを必ず持ってくるから」
実は、昨日も朝が早かった。桐生を出たのは8時半。ケーキ屋さんが店を開いていいる時間ではない。
ために、前日、マリー・ポールに買い物に行った。2つのケーキを買うためである。
この2つのケーキ、冷蔵すれば2週間は持つ。前日買って帰り、我が家の冷蔵庫で保管した。昨日は店でもらった保冷剤と一緒に紙袋に入れ、無事前橋に届けた。
「大道さん、こんな時間に、ケーキ屋さん、空いてなかったでしょ。どうやったんですか?」
彼女たちは、私がケーキ屋と特別の関係にあるとでも推量したらしい。特別のコネを使って、朝8時にケーキを受け取ったのではないか。
残念ながら、私は甘いものが苦手だ。ために、ケーキ屋さんと特別の関係を作るほどの回数、買ったわけでもない。
「いや、だから、昨日の夕方買って、冷蔵庫に入れておいたんだよ」
「そこまでして持ってきてくれたんですか」
届けたとき、事務所には女性が4人いた。みんな
「美味しい!」
と喜んでくれた。たかだか2000円ほどの支出でこれだけ喜んでもらえれば、いうことはない。
「だけど、大道さんってマメですね。女の子にもてるでしょう?」
63歳の妻子、孫持ちを評価してくれる見目麗しき女性がいれば、ひょっとしたらそうかも知れない。が、現実は厳しい。いくら待ち望んでも、そのような奇特な女性はなかなか現れてはくれない。
「別に、マメでもないと思うけど」
「だって、そこまでしてケーキを持ってきてくれるなんて、マメじゃなきゃできないことですよ」
「ということは、あれ、君、俺にひとかたならぬ好意を持ち始めたって事? ケーキごときで?」
と冗談を飛ばしながら説明した。
「いやあ、だって、前に来たとき、今度は必ずケーキを持ってくるって約束したじゃない。マメとか何とかではなく、俺、約束したことはちゃんと実行しないと寝覚めが悪いんだよね。ま、寝覚めをよくするために持ってきたんだから、これは君のためというより俺のため」
キザ? うん、そうかも知れない。
彼女が私に惚れる? うん、そうかも知れない。
などという馬鹿な実話を書いたのには目的がある。
ドジョウ首相のダメさ加減をあぶり出したかったのである。
あのふくよかな、脂がのりすぎたドジョウは、記者会見で堂々といった。
「3年前の衆議院選挙の際、消費税率の引き上げを民主党の政権公約=マニフェストに明記していなかった。この機会を利用して、国民に深くおわびしたい」
あのね、詫びられても困るの。
約束は守ってもらわなきゃ困るの。約束を破って平然とした顔で
「おわびしたい」
なんていわれても、詫びられるこちら側はどんな顔をすれいいっていうの?
NHKのニュースでは、マイクを突きつけられて
「財布には厳しいけど、理解はできる」
なんて、この問題については財務省と政府の広報機関に堕したマスコミに洗脳されていることを自覚しているのかしていないのか、いずれにしても、したり顔で話すアホウな市民が出ていたけど、私には全く理解できないんだよね。
野党の時は口を極めて増税への動きを罵る。それから3年。自分が首相になると、見事に変身して増税を実現する。
政治家としての自分の言葉の重みへの自覚が全くないドジョウを、さて何と呼んだらいいのか。
ドジョウは、代議制民主主義にほんのわずかばかり残っていた希望を、見事に粉砕してくれた。これで有権者は、投票の際に判断基準とするものが何もなくなった。
ドジョウよ、お前の寝覚めはどうかね?
お前には、必ず歴史の審判が下る。その日を、ぐっすり寝ながら待つがよい。