2017
06.12

2017年6月12日 内閣

らかす日誌

阿倍っちの次は誰にしようか? 誰がいい?
自民党内ではそんな動きが出始めたのではないか。最近の動き方から、そんな観測ができる。

松野博一・文部科学相が先頃、加計学園の早期認可が「総理のご意向」と書き留められた文書が文部科学省内にあるのかどうか、追加の調査をすると発表した。これまで、あれほどかたくなに再調査を拒んでいたのに、手のひらを返した。
まあ、追加調査をしても、あらためて

「そのような文書はなかったもーん」

と切り捨てるのかもしれない。
新聞やテレビでは、たくさんの文科省の役人が

「あった」

と証言しているが、それでも、逃げ切れると思えば知らぬ存ぜぬで押し通すのが政治というものである。これまで自民党は、一貫して知らぬ存ぜぬを貫き通してきた。その流れが何故変わったのか

自民党が定期的に世論調査をしていることは、確か前回の衆議院選の時、朝日新聞の報道で知った。いまや、世論調査もたいして金はかからないらしい。何でも、コンピューターで自動生成した電話番号にコンピューターが電話をし、集計して世論の動向を探るらしい。1回数百万円でできるというから、世論の動向に神経を尖らせねばならない政党としては、定期的に実施するのは当たり前である。
ということは、前回の衆院選も、自民党は

「いまなら勝てる」

と踏んで解散に踏み切ったわけだ。いまや選挙もコンピューターなしにはできないものらしい。

いや、話の方向がそれた。
いま、加計学園問題で、何故に自民党が舵を取り直したのかを考えていて、ふと、この自民党の世論調査を思い出しだのだ。
ひょっとして、いま安倍内閣の支持率が急落しているのではないか? 党の世論調査で、驚愕の数字が出たのではないか?

国会での圧倒的多数がある限り、加えて、野党第一党の民進党がいまの体たらく(これはもう、かつての社会党を上回るハチャメチャぶりですなあ)を漫然と続ける限り、どんなスキャンダルが出てこようと絶対に乗り切れると確信していたのが、先日までの自民党である。だから、野党やマスメディアの記者連中に何を言われようと、

「何か問題でも?」

と開き直ってきた。これは相当の自信がなければできないことで、自信があればまっとうな対応であるともいえる。
その、木で鼻をくくったような答弁を一変させた。一変して追加調査をすると言い出した。それには何か原因があるはずである。
松野文科相がどんなにいい人であっても、党内の大勢には従わざるを得ない。個人的に

「阿倍ちゃん、今回はやばいよなあ」

と感じ取る正義感の持ち主であったとしても、党員であり、内閣の一員である以上、一人で正義感を振り回すわけにはいかない。とすれば、だ。松野文科相が追加調査を言い出すには、自民党が総体として

「いまの対応では乗り切れない」

と判断したに違いないのである。
それには裏付けがあるはずで、それが驚嘆すべき世論調査の結果だったのではないか。

「安倍内閣の支持率が急落中!」

これまで自民党は、安倍内閣の高い支持率によって、安倍っちには何にも文句が言えない状態が続いていた。まあ、総理の支持率が高ければ、おこぼれで自分の選挙も安泰になるわけで、あえて党内に波風を立てるより、長いものには巻かれていた方が得だと多くが思っていた。
だが、そのトップが倒れれば、自分だって倒れかねない。都議選で小池チルドレンに翻弄されているように、自民党だって絶対に強いわけではないのだ。安倍内閣の支持率が急落すれば、全党員が泡も食おうというものではないか。

以上は、私の推測である。当たるも八卦当たらぬも、というところだが、だけど、この大切な時期にどうしてマスメディアは内閣支持率の世論調査をしないのか?
民進党が質、量ともに頼りにならない現状では、安倍内閣にストップをかけることができるのは世論だけである。ひょっとしたら世論の潮目が変わったかもしれないこの時期に、なぜ多少の金をかけようとしないのか。

いま自民党内では、次の総理選びが本格化しつつあるのかもしれない。面白くなってきた。とはいえ、自分で取材に歩くわけにも行かないので、頼みますぜ、メディアの皆さん! あんたたちが拾ってくる情報だけが、私の推測の根拠になるんだからね!

だけど、馬鹿な報道をした読売新聞はどうしているのだろう? 我が家は読売を購読していないのでまったく分からないが、あのあともろくでもない記事を載せ続けているのかな?
ご苦労さん!