03.17
2019年3月17日 悪戦苦闘 その1
しばらく更新をサボった。というか、サボらざるを得なかった。
実は、MacBook Airを新たに買った。2年ほど前、当時使っていたiMacが絶不調に陥り、その代替機として一度買ったが、やはりノートでは使い勝手がいまいちで、iMacを新しく買った。必要がなくなったMacBook Airは、四日市の啓樹にプレゼントし、パソコンはもっぱらiMacを使ってきた。
何故もう一度買ったのか。仕事がやや増えてきて、外で人に会ったり会議に出たりすることが増え、加えてこの春からは市内のオフィスに行く回数が増えそうになってきた。となると、iMacを持ち運ぶわけにはいかない。やはりここはノートパソコンの出番ということで、いまさら啓樹に
「戻してくれ」
というわけにもいかず、再度の購入と相成った次第である。
買ったのは、一番安いヤツ。ただ、内蔵メモリーが128ギガでは心許なく、これを256ギガに増やしたため、12万円ほどになった。ノート型だから事故も起きやすいと考えて、AppleCareにも入ったから、都合15万円ほどの買い物である。やや、財布に厳しいがやむを得ない。
買っても、各種設定をするまではパソコンはただの置物である。ネットのアップルストアで買ったので、自宅にものが届く直前、
「電話で設定の仕方を教えますよー」
というメールが届いた。これで鬼に金棒である。金曜日に電話をもらえるよう予約した。
Macには「移行アシスタント」という便利なソフトが標準装備されている。古いパソコンから、各種設定、アプリケーション、ファイルなどを自動的に新しいパソコンに移してくれる。このソフトが指示するままに操作をすれば、新しいパソコンは、古いパソコンと全く同じ状態で使えるようになる。
その程度の知識はあるのだが、あえて電話での指導をお願いしたのは、MacBook Airの内蔵メモリーの貧弱さのためだ。iMacは2テラの内蔵メモリーを持つ。一方のMacBook Airは256ギガ。約8分の1である。そのまま全部移行しようとすれば、入り切らなくなる。さて、どうしたものか。
ネットで調べれば答は出てくるのだろうが、面倒なので専門家に頼ることにしたのである。
指定時間通りに電話がかかってきた。まず、MacBook Airに何を繋ぐかである。iMacと無線LANで繋ぐか、それともTimeMachineを使ってバックアップをとっている外付けハードディスクをUSBケーブルで繋ぐか。
専門家のアドバイスは、
「Wifi経由で本体からだと、1日で終わらなかった方もいらっしゃいます。TimeMachineを使っていらっしゃるのなら、外付けハードディスクをお薦めします」
というわけで作業を進め、いわれた通りに手順を踏んだつもりだった。
ところが、である。終わらないのだ、移行作業が。昼の3時頃にはじめ、5時過ぎには
「残り約1分」
の表示が出た。ああ、これで使えるようになる、と思って風呂に入り、夕食を済ませ、戻ってみると、相変わらず
「残り約1分」
ここで心配になってアップルサポートに電話をした。
「というわけで、まだ終わらないんだけど」
と問いかける私に、専門家はそのまま待つようにアドバイスした。
「このまま夜中まで終わらなかったら?」
と追い打ちをかけると
「えー、その場合は一度キャンセルしていただいて、改めて移行作業をしていただくという選択肢もありますが」
ということだったので、そのまま映画鑑賞に移った。11時頃机の前に戻ると、相変わらず
「残り約1分」
である。
いかん、これは何かが間違っている!
そういえば、この作業に入るとき、iMacの書類フォルダーには大量のflacファイル(ネットワークオーディオで使う音楽ファイル)を置いていた。そのまま書類フォルダーを移行しようとしたので入りきらないのか?
思いつく原因はその程度である。であれば、やり直さなくては。
とはいえ、もう夜中である。これから作業をするのは無謀であろう。すべては明日だ。
私は「移行アシスタント」のキャンセルボタンを押した。これで作業は終わるだろうと思ったのだが、どういう訳か作業を終えてくれない。数分待って
「これもトラブルである」
と判断した私は、MacBook Airを強制終了した。
だが、残り約1分までいったのだ。おおむねのファイル、アプリは移ってくれているのではないか?
と考えて、もいう一度MacBook Airを立ち上げた。あれまあ、何も入ってないよ。すっからかんで、MacBook Airは届いたときのママだ。
「やはり明日を待つしかない」
多分、移行しようとしたアプリやファイルが多すぎたのだろう。では、それを少なくすればよいはずだ。「書類」フォルダーやデスクトップにあるものはUSBメモリーを使って手動で移行する。そうすれば、残りは合計で50ギガ程度である。
方針は固まった。あとは作業を粛々と進めるだけである。
こうしてMacBook Airとの1日目のバトルに、私は幕を引いた。予定では、土曜日の午後にはMacBook Airが戦力に加わるはずだった。