2021
01.09

拡大中です、第3波。

らかす日誌

新型コロナウイルスの勢いが、一向に衰えない。いや、さらに力を増しているかのようである。日々増える感染者。緊急事態に陥る都道府県が日を重ねる毎に増す。

今回の緊急事態宣言に伴う拡大防止策は、飲食店の営業時間を短くすることに特徴がある。統計上、飲食での感染が目立つため、ここを抑えるのが最善策だというのが政府の説明である。

あ、そう。ガースー首相のそんな説明をテレビで聞きながら、私は不思議な気がした。

「ということは、第3波は政府発?

何度も書いたが、ガースー首相が経済へのてこ入れとして力を入れたGo toキャンペーンは、旅行と飲食に特化したものだった。Go to Travel、Go to Eatの2本立てである。

「経済も大事」

というのはよく理解できる。人間たるもの、食わねば死ぬ。食うためには現金収入が必要だ。収入をもたらすのは経済活動である。
しかし、Go to Travelは感染拡大地域の人々を地方に運び、同時にコロナウイルスも運んだように見える。北海道で多くの新規感染者が出たのはその表れではないか?
そしてGo to Eat。統計分析の結果、外での飲食が感染拡大の最大原因だとして飲食店の営業時間を短くするのだから、これも第3波の主犯の1人であることを政府自らが認めたことになる。
つまり、ガースー内閣発の感染格段だった、ということになりはしないか?

まあ、過ちては改むるに憚ること勿れ、とはいう。遅ればせながら緊急事態を宣言したのは評価してもよい。

アメリカでの感染爆発は、トランプ大統領が

「コロナなんて風邪みたいなもの」

と断言し、マスクなんて要らないと宣言して政府として打つべき手を打たなかったことに起因するのではなかったか? そして日本では。首相が力を込めたキャンペーンが感染拡大第3波を招いた。ガースーさん、そこまでアメリカの真似をすることはないのではなかったんじゃない?

にしても、である。今回の緊急事態宣言で最大の被害者は飲食店である。テレビや新聞はそこに焦点を当てて報道している。困った、展望が見えない、廃業に追い込まれるかも……。茫然自失のオンパレードである。

だが、

「時間短縮要請に協力するといただける協力金では家賃も払えない」

というコメントに、ふと抵抗を感じた。だったら、家賃を安くすればいいんじゃない?

大家と店子は親子も同然。苦しみは分かち合うべきではないか? などと道徳を説こうというのではない。
そもそも、である。今回の飲食店の窮状は、飲食店の経営者が招いたものではない。誰がやっても、世界で最も優れた経営者がやっても、営業時間を午後8時までに制限され、客が一人も来なくなれば飲食店はあがったりである。店が倒産すれば家賃は入ってこなくなる。平常時なら、ほかの飲食店が

「こんないい場所に店を持ちたかった」

と店を受け継いで家賃を払うのだろうが、こんな情勢下で新しく飲食店を開こうという蛮勇の持ち主が果たしてどれだけいるか。
詰まるところ、いまの入居者から厳しく家賃を取り立てれば、誰も借りてくれない空き店舗が出来るだけで、家賃収入はゼロになるのである。それくらいなら、店子である飲食店と苦楽をともにし、コロナ禍が一服して店に客が戻るまでは家賃を大幅値引きして店子を助けるのが、長い目で見れば得ではないか? と愚考するのである。
でも、そんなことをいう人はどこにもいないようなので、ここで書いておくことにした。

明日は成人の日。あちこちで式典を取りやめる自治体が続出しているが、桐生市はやるそうである。あのね、荒木市長。いまや桐生市にも感染者が続出しているのでありますぞ。確か市職員からも感染者が出たのではなかったか。
そんなときに、多数の若者が密集する成人式をやっちゃうとは、気は確かか? 市が主催する式典は感染防止対策も取れるだろうが、式典が終われば20歳の元気盛りがどこで何をやるのか、彼らを縛り付けることはは出来ないだろう?

そもそも、成人式などなくても、人は20歳になれば成人になるのである。己の成人式の日、

「成人式をぶっ潰せ!」

というビラを、Gパンに米軍払い下げのジャンパーを身につけて成人式会場にまきに行った私がいうのだから間違いはない。だって、成人式に出なかった私も成人になり、選挙権を付与され、大学を出て社会人となり、結婚して3人の子どもを作った。いまや5人の孫がいる71歳である。何で成人式を無理矢理開かなければならないのか?

桐生市の成人式で1人でも感染者が出たら、政治責任を問われると思うけどね。大丈夫?