2021
09.15

何とか、数Ⅱの微分・積分を終えたのであったが……

らかす日誌

長い間の目標であった微分・積分を終えた。いや、終えたというのはいいすぎか。微分・積分という世界の奥行きはずっと深いはずだから、その玄関口にやっと立てたというのが適当だろう。
それが正確な事実認識だろうが、大学は法学部に進んだ私は、数学は数Ⅱまでしかやったことがない。その私にとってみれば、数Ⅱの微分・積分を終えたということは、文字通り「終えた」のである。それ以上の目標は持っていなかったからだ。

さて、終えてみてどうか。私は微分・積分の世界の端っこにでもつかまることが出来たか?
残念ながら、自分で出した答はNoである。象をなでる群盲のごとく、どこかに触ったことは確かだが、

「なるほど、微分・積分とはかような世界か」

という満足感がない。何故か。

微分とは変化を続けるものの瞬間的な動きを捕まえる手法であった。グラフでいえば、曲線上の1点における接線が計算出来る。
積分は単純にいえば面積を求める手法である。直線や曲線で囲まれた部分を無限に分割すれば一つ一つは長方形になり、縦×横でそれぞれの長方形の面積を出して足し合わせれば面積を求めることが出来る。

しかし、である。だから何なんだ? 正直な感想を一言で表せばそうなる。

参考書に沿って学習を進めると、様々な計算手法を学ぶ。はは、こうすれば面倒くさい計算がこんなに簡単になるのか、という手法は公式なる。公式など記憶する気力も能力もない私は、そのたびに

「確か、これには公式があったな」

とページを何度めくり戻したことか。
だから、様々な計算手法にはとりあえずお目にかかり、練習問題や章末問題でかなりの難問とされるものにもすべて挑んでみた。ほとんどの問題で計算間違いをしでかし、中には、前の行で「+」と書いていたものが、次の行では「−」と書き誤って結果が大いに違ったことも結構あった。60の手習いならぬ72の頭脳トレーニングだから、まあ仕方ないのだろう。別に大学を再受験しようというのでもないから、それは気にしない。

だが、このような複雑な計算を、公式と呼ばれるものを活用しながら解くのは、いわば技術にすぎない。極端な話、コンピューター全盛のいまでは、こんな計算はコンピューターに任せれば済む。何故人が関わらねばならん?
そんな時代に人間がやるべきことは、微分・積分という手法を使って課題を決する道筋を考えることだ。道筋さえ描き出せれば、あとはコンピューターに任せればいい。
いまの参考書のような学び方をする高校生たちは計算のテクニックは身につける(勉強すれば、だが)ことが出来ても、微分・積分がどのような課題の解決に、どんな形で役立てるのかを見通すことができるようになるのだろうか? 私は出来なかった。
それに、そもそも、こんな勉強の仕方が楽しいか?

職人と呼ばれる人達は、技、技、技の連続である。一つの技が身についたら、次の技を身につける。積み重ねることでやがて名人と呼ばれるようにもなる。いちいち、

「自分のやっていることの本質は何か?」

などと考えることはないだろう。また、彼、あるいは彼女が追い求める世界に何か本質があるとすれば、日々の修練で技を身につける中からしか見えてこないはずだ。それは何となく解る。

だが、数学もそうなのか?

αβ(x−α)(x−β)dx=−1/6(β−α)3

という「公式」を使えるよう、積分の仕方に工夫を加えることが、数学、あるいは微分・積分のコアに迫る道なのか? 参考書によれば、面積計算で多用される公式だから覚えた方がよろしいとあったが……。

おっと。こんな大上段に振りかぶったようなことを、玄関口に立ったばかりの私がいうのはおこがましいのかも知れない。だが、技術ばかり学ばされるのは、何ともつまらないという思いを私は抱いてしまった私であった。

そのくせ、

「やっぱり数Ⅲまでやらないと、微分・積分は解らないのかな」

と考えている私もいる。この勢いだと、数Ⅱを終えたら数Ⅲに進むのだろうなあ。数Ⅲは高校時代にはやったことがない全くの新天地である。歯が立つのかなあ……。

自民党総裁選の構図が固まった。恐らく河野氏が新総裁になり、総理の椅子に座るのだろう。それにしても、岸田という方は実に勝負運に見放された方である。恐らく

「相手がガースーなら勝てる」

と踏んでの出馬表明だったのだろうが、ガースーの突然の不出馬表明であてが狂ったのではないか。これほど不運な方にはやはり総理の地位は重すぎる。

そこで河野氏だ。この方、どう見てもガースー首相の息がかかる。同じ神奈川県選出で、ガースーに「新型コロナウイルス感染症ワクチン接種推進担当大臣」に引き上げられた。ガースーの息がかかっている分だけ

「大丈夫か?」

と私は危惧する。
この人、安倍・菅内閣にたちこめたモリカケ問題に目をつぶるのか、相変わらず、不得要領の記者会見を続けるのか、それとも石破氏の言に習って手を突っ込み、自民党にかかる暗雲を晴らす根性を見せるのか。そのあたりで、私の河野評は決まる。

それにしても野党のだらしなさよ。

「自民党総裁選で政治の空白を作るのは許せない」

のだとか。であれば、ガースー内閣の継続を願うのか? あ、そうか、ガースー内閣だったら選挙に勝てると踏んでいたのんだよね。政府を叩いているようで、実は党利党略しか頭にない?

「臨時国会を開いてコロナ対策を徹底討論する」

って?
コロナは徹底討論したところでなくなってはくれない。世界中を見回したって、コロナへの決め手はいまだに現れない。それともあなた方には決め手となるコロナ対策があるのか?
あのならすぐに公開せよ! 公開して世論を味方につけよ! あなた方も政治家を自認されている。であれば国会外であっても政府の施策変更を迫ってコロナを撲滅するのが国民のためではないか? 決めてとなる対策がお互いにないままでの国会論戦は無駄の極みである。

党利党略、党利党略。恐らく国民もそのあたりは見切っている。だから立憲民主党の支持率が低迷を続けるのだと思うが、そのあたりへの反省はあるのかな?