2024
07.24

新型コロナ患者がやって来た!

らかす日誌

情けないことに、今日も昨日に続く医者通いである。今日の行き先は泌尿器科。そう、前立腺がんの治療である。といっても、治療は昨秋の重粒子線で99%終わっている。何故かは知らないが、重粒子線を照射する半年ほど前から女性ホルモンを注射をする必要があるらしく、それが治療後も1年間続く。一度注射すると3ヵ月持つので効果は10月23日まで続く。つまり重粒子線照射から丸1年がたつことになるので、今日が最後のホルモン注射だった。1万2090円也。

今日は前回受診時に採血していたので、その分析結果も知らされた。前立腺がんのマーカーであるPSAの数値は0.2。4.0以下が正常値とされるから、数値の上では治療は完璧だったと言える。
同時に測定された他の数値もほぼ正常範囲内である。ただ、コレステロール値がやや高い。ある医師の勧めで肉中心の食生活をしているためだろう。そろそろ魚中心に切り換えようかと思っている今日この頃である。

そして、泌尿器科から戻った私は、今度は妻女殿を内科医に連れて行った。今日は病院の梯子をしたわけである。

妻女殿は2,3日前から咳き込んでおられた。

「医者に行くか?」

といってみたが

「元気じゃないと医者には行けない。とにかくだるいから医者には行けない」

訳が分からないことをおっしゃるので放っておいた。
だが、やっぱり具合が悪いのだろう。昨日、自分で,これは風邪だと診断し、前橋日赤で出してもらったことがある風邪薬が手に入らないか、といつも行くウエルシアに問い合わせておられた。さすがに処方薬を売ることはできないが、成分がほとんど同じ市販薬があるというので、私が買い求めに行った。

それでも体調は戻らなかったらしい。今日になって

「医者に行く」

と言い出された。こんな時、

「元気じゃないと医者には行けないんじゃなかったのか?」

と揶揄するほどの悪人では、私はない。というわけで、本日午後、妻女殿を彼女指定の病院に送り届けた。
病院に送り届けると、私はいったん自宅に戻る。病院の待合室でいつ終わるか分からない診察を待つのは嫌いだし、そもそも病院の待合室とは病原菌が飛び交っているところである。自分にその必要がなければ、長居するところではない。だから

「終わった」

という妻女殿の電話を待って、今度は病院までお迎えに行くのである。

今日はずいぶん時間がかかった。1時間たっても電話が来ない。

「あまり混んではいなかったと思ったが」

と思いつつ待っていた私の電話が鳴ったのは1時間半ほど経ってからのことだった。

「終わったのか」

という私に、妻女殿はいつもとは違う返事をされた。

「終わったんだけど、それがビックリなのよ。私、コロナなんだって!」

コロナ? そんな重篤な症状には思えなかったが。

「それが、もう山場を越え、ほとんど治っているというのよ」

???

何度も書いたが、妻女殿は膠原病の患者である。自分の免疫システムが自分の体を敵と誤認して攻撃する病気である。だから、症状を抑えるため免疫抑制剤の服用を続けている。つまり、妻女殿の免疫力は、普通の人と比べればはるかに弱いのである。だから、新型コロナウイルスに感染すればひとたまりもないと思っていた。それなのに、感染して、自分の免疫力でほとんどウイルスを退治したのだと? そんなことって、あり得るのか?

ほぼ治りかけているため、いま話題に上ることが多い高額なコロナ薬は必要ないらしい。処方されたのは解熱剤程度である。財布が軽くならずに済んだのは、唯一の喜ばしい話である。

ウイルスとは、他の生命体を利用して朱の存続をはかるものである。人に感染した場合、当初は猛毒となって寄生した生命体を殺してしまう。そうなれば自分も死ぬしかないから、時とともに変異を繰り返して毒性を下げ、感染力を強める。それがウイルスの生存戦略だ。
とすると、新型コロナウイルスは、膠原病患者すら殺せないほどに毒性を弱めるまで変異したらしい。こうなれば,風邪と大差はない。最近、テレビのニュースで、コロナに感染して高額な処方薬を買ったとか、もったいなくて買えなかった、とかいう話題を見た。対コロナ薬を自己負担にした国の政策を批判しているのであろう。
だが、妻女殿の現状を見る限り

「そんな高額な薬が必要なのか?」

としか思えず、テレビは批判のための批判を繰り返しているのではないかと思えるのだが、皆様はどうお考えだろうか?

いずれにしても、我が家にコロナ患者がやって来た。ひょっとしたら私も、そのうちコロナに感染するかも知れない。いや、すでに感染しているのかも知れない。
まあ、いまのところ熱は出ないし、体のだるさもない。大丈夫だとは思っているが……。