08.25
20013年8月25日 想定通り
昨日お知らせしたが如く、本日、公民館の祭りに行って唸ってきた。
いや、唸るのは浪曲か。私が弾いて声を出したのはフォークにロックにブルースだから、ここはやっぱり歌ってきたというべきか。
・プカプカ
・Norwegian Wood
・Tears in hHeaven
まず、
「いやあ、元とはいえ、有力者は有力者。O氏には、やっぱり力があるんですねえ。出ろといわれて嫌で逃げ回っていたんだけど、とうとう引きずり出されてしまった。権力とは怖いものです」
と、笑いを取ろうとしゃべった。誰も笑わなかった。焦った私は、言葉を継いだ。
「生まれは九州、自宅は横浜、現住所は桐生市○○。この公民館とは何の関わりもないんですが、それでもお白洲に引きずり出されました」
無言の大衆。
この瞬間、私の運命は決まったようなものである。はっ、どうせ受けないのよ!
「最初は非国民の歌です」
プカプカを歌い始めた。途中で止めて
「ね、これ、タバコを吸う女性の歌なんです。いってみれば、喫煙者は高額納税者。それがいまやゴキブリのように毛嫌いされる。どうなってんでしょうね、この国?」
再び歌い始める。
3番に入る前に、再び中断。
「えーっと、ここからは小さなお子さんたちは聞かない方がいいかも」
これで笑いが取れないのだから、強の聴衆、この歌知らないんだな、きっと。結構高齢者が多いのに。
ということで、歌詞が気になる方はこちらへ。
ねっ、刺激的でしょ、3番。西岡恭蔵、お前はマゾか?
ん? だとすると、あえてこの曲を歌う俺は何?
コードをかき鳴らして歌うだけなのに、結構ギターを間違える。ありゃりゃ、あがってるわ、私。
「はい、こんな簡単な曲でもギターを間違える私です。次の曲は、必ず間違えます。だって、ギターがもっと難しいのです。おかしかったら笑って結構。曲はビートルズ。村上春樹さんで有名ですね。いずれにしても、不良の歌です。英語だから分からないけど」
間違った。大幅に間違った。とにかく、右手が動かぬ。はっ、でかい面しているのに、ノミ並かよ、俺の度胸は。
「やっと最後になりました。次の曲は、150%ギターを間違えます。自宅で一人やってるときは弾けるんだけど、こんな場所に出ると頭がクラクラして指が動かないのですねえ」
そうなのである。左手でギターのフレットを押さえるのは何とかなる。ところが、弦をつま弾く右手が縮かんでしまい、指が弦に届かなかったり、ほかの弦にひっかかってしまったり。
まあ、さんざんなできであった。
唯一の救いは、1年以上前、ほかの公民館でやったときより、間違いが少なかったことだ。あの時は、ほとんどギターから音を出せなかったもんな。
ん、俺も進歩している、ともいえる。あれからどれだけの時間がたってるんだ? 進歩しないな、ともいえる。
ま、評価は人に任せるしかない。
と己をあざ笑いながら、楽屋、といっても公民館の事務室だが、そこに引き上げてきたら、知り合いが声をかけてきた。
「良かったよ」
ま、このごますりめ。あれの何処が良かったっていうんだ?
「良かったけど、次までにもう少し練習した方がいいね」
……。
確かに、的確な指摘ではある。
ま、今日は桐生市の元有力者O氏の圧力に屈した善人が、人前でさんざん恥をかいた報告で筆を置く。
O氏に恩を売れたことだけが取り柄の日であった。
ああ、もっと練習しなきゃ、ギター……。