2020
01.04

明けましておめでとうございます。

らかす日誌

とはいうものの、正月とはおめでたいより先に、何とも退屈な時期である。やることがない。テレビをつけても、芸のないお笑い芸人がつまらぬ駄弁を弄んでいるだけ。あんなもので笑える人がいるのが不思議で、こんなん、おせちを食べながら、ちびちび熱燗を飲みながら、

「ああ、正月じゃ!」

といいながら見てる連中がいるのかね?
と毒づいてしまうのが関の山である。
まあ、テレビのスタッフも年末年始は休みたいだろうから、こんな、彩りばかりは華やかだが口に入れたら吐き出しそうになるおせち番組ばかりになる事情も分かるが、もう少し根性の入れようといやつは現れないのか?

といいながら、実はほとんどテレビを見ていない。朝食、昼食、夕食の際に、仕方なくテレビの電源を入れ、写し出された番組のあまりのつまらなさにザッピングをし、挙げ句、

「どこも一緒」

と諦めての怒りである。
テレビの落日は近いに違いない。液晶を使おうが勇気ELと張り込もうが、テレビはもうテレビではなく、映画やゲーム、音楽を楽しむためのモニターになってしまうのだろう。

ということで、我が家も2日に(長女一家−長女、啓樹)と(次女一家)が朝方やって来て、みんなで回転寿司を食べに行って、瑛汰、璃子、嵩悟を連れて伊勢崎のスマークまで本を買いに行って、嵩悟に4冊買ってやって、夕方みんなが引き上げていった。それだけの正月であった。
まあ、病を得て寝込んでない分だけ良しとしておくか。

よって初日である元日から実に退屈しており、とうとう3日からは年末に書き始めた原稿に手をつけた。つまり今年の仕事始めは3日であった。今日も原稿を書き継いで、来年2月からあるところで連載予定のものが14回目まで書き上がった。明日は15回目から書き始める予定である。

まあ、我が家の静けさと比べれば、世の中は少し騒がしかった。中国の企業から賄賂を受け取ったらしい国会議員はとうとう5人にまで増えた。やっぱりいたのだ、

「俺の収賄はばれてないよな」

ビクビクもしていた奴らが。
政党別では自民党4人、維新の会1人。旧民主党系はいないが、

「奴らに金を渡しても役に立たん」

と見くびられたか。それともまだ表沙汰になっていないだけか。

ゴーンが逃げた。国内の監視網をごまかして自家用ジェットでレバノンへの逃亡である。逃亡の手段はまだはっきりしないが、これ、ひょっとしたらハリウッドが飛びついて映画化する? お金が大好きらしいゴーンのことだから、契約金次第では応じるのではないか。ついでにシナリオを書き、本にすれば世界的なベストセラーに。
にしてもだ。唸るほど金のあるヤツは、悪事を働いても逃亡手段があり、さらに金を積み増す方策まであるってか。不公平な世の中である。
しかし、このところ犯罪者が隙を見て逃げ出す事件が相次いでいる。日本の司法当局は制度疲労を起こしているらしい。
しかしなあ、レバノンと日本の間には犯罪人引き渡し条約がないらしいから、ゴーンが日本の法廷に立つことは望み薄となった。残念である。法廷で様々な事実が示されれば、ゴーンが根っからの犯罪人であるのか、それとも単に金に執着する悪賢い男に過ぎないのか、あるいは彼がいっているように冤罪に過ぎないのか、が明瞭になると期待していたのだが。

アメリカではトランプがまたまたやってくれた。イランの国民的英雄を空爆で殺した。今年の大統領選挙をに向けて、米国民の愛国心、実行する大統領への信頼を高めるのが狙いなのだろう。
しかし、自分の選挙のために他国民を、他国の英雄を殺す大統領。まあ、政治家とはその程度の倫理観しか持ち合わせてはいないのだろうが、歴代の連中はそのたくらみを巧みに隠してきた。それに比べ、トランプは露骨である。出てくるに違いない批判などどこ吹く風。

「サイレントマジョリティは強い大統領を望んでいる。America First!」

とでも嘯いているのだろう。
しかし、だ。このとランプの暴挙に、イランの最高指導者は復讐を誓った。まあ、これも政治家の言だからどこまで信用できるか分からないが、あの辺の国は実行力に富むことで名を売っている。イランの国民的英雄を殺された復讐なら、アメリカの国民的英雄を殺すしかない。あるいはトランプ本人か、それとも9.11に匹敵するような大量殺人か。
きな臭いところにあえて火の付いたマッチを投げ込む。燃え上がった火がマッチを投げ込んだ人物の家に燃え移らないとも限らないのである。実業家にしてみると、大変なリスクを取ったわけだ。投げ上げたコインは表と出るのか、裏なのか。

それにしても、だ。トランプの命令を実行してしまった米軍。軍人とは理とプラグマティズムを信奉する冷静な判断力の持ち主であることを期待したいし、これまでトランプとソリが合わずに止めていった軍幹部もたくさんいたような記憶がある。その軍が、トランプのとんでもない命令に唯々諾々と従う。ひょっとしたら良識の持ち主は米軍幹部から一掃され、権威には絶対服従することしか知らないデクノボーしか残っていないのか?

さて2020年、波乱含みの幕開けだが、どんな年になるのか。
皆様と共にwatchしていきたい。